未来チケット

未来チケット

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :2:1
総セリフ数 156
製作日 2013/3/22〜2013/3/22
概要説明  未来や過去へ行けるチケット屋を見たことがある人はいますでしょうか。
行けるものなら行ってみたいと誰しも興味本位で思ったことはありませんか。
これは、未来に行けるはずなんかないと鼻で笑った男が未来へいったお話。
あなたが望んだ未来は、本当にその未来だったのでしょうか。
利用にあたって 利用規約
目安時間
登場キャラ セリフ数 性別 備考
佐藤課長
()
63 中小商社の課長。部下とのやり取りから
40 チケット売りの男。チケット販売所ということで所長と呼ばれている。未来や過去のチケットを売り捌いている
助手 53 チケット売りの男の助手。客をナビゲートするアンドロイド。戦闘用にもつくられている






【夜】(佐藤が飲み屋を出て裏路地を歩いていると土砂降りの大雨が降る。薄暗い店の中で肘をつきながら語る男)

001 世の中には、不思議不思議。摩訶不思議な理解のできないことがある日突然起きてしまうことがあります
002 佐藤 「未来や過去に行くことができる店があるだ?寝ぼけたこと言ってんな」
003 誰しも憧れたことがありませんか?あぁ、未来が見れたら…あの時の過去を見ることができれば…
004 佐藤 「未来や過去なんざに囚われるんのは心の弱っちい奴のやることだ」
005 果たしてそれを見たから自分の未来が変わる…とは必ずしも言えません。だけど…あなたは絶対に見ないなんて言い切れるでしょうか
006 佐藤 「大体な、最近のやつらはマンガやアニメの観過ぎなんだ。だからそんな下らないことに影響されるんだ」
007 いいえ。きっとあなたも好奇心の塊。夜、明かりの洩れる扉があれば、つい開けてしまう
008 佐藤 「全く…馬鹿げたことを…」
009 そういうものでしょう?人間って
010 佐藤 「…畜生め!こんなに雨が降るなんて聞いてないぞ。天気予報め…朝の占いばりに当たらんじゃないかっ」
011 佐藤 「岡田の奴、馬鹿げたことを言うから大雨なんか降るんだ。何が、過去に行くチケットを売っている店でチケットを買って生まれてきた頃をみてきただ。嘘をつくならもう少しましな嘘をつけって」
012 佐藤 「そういや最近、孝史が突然自分の過去を見ることができる建物が現れるとかって漫画読んでたっけか…馬鹿馬鹿しい」
013 物語は馬鹿馬鹿しいことから始まり、馬鹿馬鹿しい終わり方をすることもある。そろそろ終わるかもよ?終わるかもよ?と足音を響かせながら
014 佐藤 「…帰りの新幹線のチケット、窓口で買うより金券ショップで買うか。そこに丁度あるしな!くそ、ひどい雨だ」
015 どこかで選択肢を間違うとある時突然視界が暗くなり、ゲームオーバーを言い渡される。コンティニューなんて存在しない一度きりのワンコインプレイ
016 佐藤 「…はぁ、金券ショップで傘でも貸してくれないかな。スーツも明日の会議で使う資料もびしょびしょだ」
017 「だから用心したまえ。選択を間違えればドカンッだ」
018 助手 「所長。また『人生のゲーム理論』でスか?」
019 「人生は、ボードゲームのようなもの。死というゴールにいかに最高の状態で辿り着くか」
020 助手 「私たちには関係のないことでス」
021 「…まぁ、そう…でもない。我々が滅びれば、君たちもいつか困ることになる。君たちは依存しているのだから」
022 助手 「我々は、所長の力を借りズに生きられるようになりまス。必ズ。」
023 「そう断言されると我々の将来に不安を与えられるね。実に」
024 助手 「所長、笑ってまス?」
025 「いやなに、最期に笑うのは誰かと思ってね。人類か、それとも…」
026 助手 「我々は笑いまセん。笑うということを知らないからでス」
027 「いや、嘲うことはできる」
028 助手 「ソうでスね。愚かな人類を、浅はかな人類を…私は、嘲うことはできまス」
029 「…それこそ人類の最期に相応しい」
030 助手 「……所長。」
031 「ネタギレか?」
032 助手 「ソろソろ中二病ごっこ止めまセんか?」
033 「私の崇高なるこの華麗な演技を中二病ごっこ。ほぉ、言うに事欠いて中二病ごっことな?言うねぇ、言うようになったねぇ?」(椅子から起き上がる)
034 助手 「愚かな人類を嘲うことはできまスから」
035 「止めてよっ!?愚かな人類とか言わないでよ、傷つくからホント。客来ないと暇なの!分かる?君の言うような中二病ごっこしたくなっちゃうの。分かる?」
036 助手 「殿様商売なんかシてるからお客様来ないのでス」
037 「テーブルに足のせて『やぁ、よくきたね。世界の半分あげようか?』とか言いたいの。それともなに?いい案あるっての?」
038 助手 「可愛い萌えキャラクターのイラストをペタペタ店前に貼ればいいでス」
039 「止めてよっ!止めてよっ…そんなことされたら雰囲気台無しだよ。雰囲気台無し。折角アンティーク集めて、オッシャレィな感じにしたのに、萌えキャラクター登場した瞬間一気にネタじゃん。店の尊厳に関わる!」
040 助手 「もういっソ廃業に…」
041 「君はね、完璧なんだよ。ボディーもスタイルも頭脳もステータスも。サ行を除いて」
042 佐藤 「おい」
043 「助手としては申し分ないくらいにね」
044 助手 「所長。」
045 「だから…」
046 佐藤 「おい、この店には店員がいないのか?」
047 助手 「所長、お客様でス」
048 「ワォ、とんだずぶ濡れドブネズミが潜り込んでいたか。」(顔をしかめ、呟く)
049 佐藤 「は?」
050 「失礼。映画の真似をしていてね」(軽く咳払いをして座り直す)
051 佐藤 「上り行のチケットを探しているんだ。上りな」
052 「上り?」
053 佐藤 「上りだ、上り」
054 「あぁ、上りですね。はいはい。」
055 佐藤 「えーと、降りる駅がどこだったかな…二戸谷だったか?」
056 「にとや…あぁ、にとやね『2108』」
057 佐藤 「あ、分かるのか?駅員でもないのに。店員詳しいな。明日、どうでもいい下らない会議があって行くんだが、便が悪いわ、交通費かかるわで少しでも安くしようと思ってな」
058 「お代は2万1080になります」
059 佐藤 「そんなに安いのか?」
060 「よく言われます」
061 佐藤 「期限が短いんだろう」
062 「2万1080確かに頂戴致しました。はい、当日中になっております」
063 佐藤 「当日?当日って駅までもう間に合わないだろ。とんだ欠陥品を売りつけたのか!?」
064 「とんでもない。あちらにかざして頂ければ、移動できますよ」
065 佐藤 「ここが駅になっているとでも言うのか?とんだ古民家風な改札もあったもんだ」
066 「気を付けていってらっしゃいませ…」
067 佐藤 「…この⇔2108年って何だ?」
068 「上り線のチケットですよ」
069 佐藤 「…まさか、これが未来行のチケットなんて冗談を言うのか?」
070 「冗談かどうかご自分の目で確かめては如何でしょうか?」
071 佐藤 「面白い。百年後の未来だ?ちんけなセットじゃ騙されないぞ。こう見えてもな、俺は映画のセットや撮影現場に行ってるんだ。ショボいのだったらただじゃおかないぞ」
072 「…だと。ただじゃおかないだと」(助手の方を横目で見ながら)
073 助手 「チケットを売られた所長の方だと思いまス」
074 「助手が同行しますので、ナビゲートはそちらにお申し付けください」
075 助手 「よろシくお願いシます」
076 「いってらっしゃいませ」
077 佐藤 「最近では面白いビジネスをしているんだな」
078 助手 「ソうでスか?」
079 佐藤 「未来へって千年先もニ千年先も行けたりするのか?」
080 助手 「お望みであれば…」
081 佐藤 「もし本当だとしたらとんでもない技術を見ることができるって訳だ」
082 助手 「ソうでスね…」
083 佐藤 「過去にも行けるんだっけか?」
084 助手 「はい。ご先祖様が見られたいというお客様や、歴史上の人物とお会いになられたいというお客様もおりまス」
085 佐藤 「なるほどなー。それは確かに興味あるわな。で、種明かしはどこかの俳優を雇っているんだろ?」
086 助手 「信じて頂けないお客様は沢山おられまス、実際見て頂き判断シて頂ければと思いまス」
087 佐藤 「俺もこれを見て事業始めるかな。こんなんでお金もらえるなら貰えるならボロい商売だぜ」
088 助手 「所長も苦労はサれていまス」
089 佐藤 「まぁそうだろうな。こんなとこじゃ流行りそうもない」
090 助手 「こちらの扉でス」
091 佐藤 「はは、子供の部屋でもあるまいし入口はちゃちだな」
092 助手 「ソれでは、2108年へ参りまス。よろシいですか?」
093 佐藤 「ああ。この目で見てやるよ、未来というやつをな」
094 助手 「座標登録完了。足元にご注意下サい」(扉を開けると青色の異次元空間通路)
095 佐藤 「…まぁ、アトラクションっぽい、っぽく造っているじゃないか。意外と広いみたいだし。これは電気か何かでやってるのか?」
096 助手 「道を誤ると時空の狭間に閉ジ込められまス」
097 佐藤 「…設定作り込まれてるな」
098 助手 「間もなく出口になりまス。目を閉ジて下サい」
099 佐藤 「種明かしを見せない気だな。そうは行くか」
100 助手 「2108年到着でス」
101 佐藤 「ぬぉぉぉっ目がっ…目がぁっ」(強烈な閃光を浴びる)
102 助手 「時空の空間移動の強い光のため、お気をつけ下サい」
103 佐藤 「前もって言え…く、目がしばしばする…ここは?」
104 助手 「2108年、新都中心街でス」
105 佐藤 「…は?」(崩れた高層ビルや錆びついた廃墟に絶句)
106 助手 「足元が悪いのでお気をつけ下サい」(瓦礫を降りながら)
107 佐藤 「まだ視力を失ってるのか?何だ、この灰色の街は。これのどこが未来なんだよ」
108 助手 「未来でス…残念ながらこれが百年後のあるべき姿でス」
109 佐藤 「馬鹿な。こんな廃墟が未来だなんてそんな嘘っぱち誰が信じられるか」
110 助手 「科学技術の著シい発展を遂げた反面、エネルギーが枯渇シ、衰退を辿り、ソの反動が都市を壊滅サセまシた」
111 佐藤 「ふざけるな。こんなセット用意して、未来はこうなりますって。環境ミュージアムの展示か!?喜ぶのは子供くらいだ」
112 助手 「…治安悪化、長期滞在はおススめシまセん」
113 佐藤 「言われなくとも帰る。こんな下らんもんで金を取られたのが腹ただしい」(憤慨する)
114 助手 「帰還するにはあちらの施設になりまス」
115 佐藤 「すぐ戻れないのか。これだから子供だましみたいな展示物は…天井は高いみたいだが、どういう仕組みだ」
116 助手 「2108年でス」
117 佐藤 「まだ言うか。設定を守るのもいいが、いい加減苦しいぞ」
118 助手 「…少シ、急ぎまシょう」(移動速度を速める)
119 佐藤 「おいこら、逃げるのかっ」
120 助手 「施設を破壊サれると未帰還者になりまス」
121 佐藤 「それはとんだふざけた設定だな、未帰還者って。そんな設定はSF小説くらいだろ。案内の仕方ってもんがあるだろ」
122 助手 「お客様の依頼でこの年代にきまシた」
123 佐藤 「…怒るのを通り越して呆れたな。この施設は?」
124 助手 「民家でス」
125 佐藤 「これが民家?」
126 助手 「地下に移動ポートがありまス。そちらから帰還シまス」
127 佐藤 「…他の建物と比べてあんまり埃が積もってないな。誰か暮らしていたのか?…運転免許証?原井武文…。更新期限が10年前…」(床に落ちていた免許証を拾う)
128 助手 「こちらは書斎のようでスね」
129 佐藤 「このノートは日記か?結構続いてるな。14年と2ヶ月14日…何だこの日記の書き方。今日が5月17日…何だこの時計。針が勝手にぐるぐる回ってやがる」(動き続ける腕時計)
130 助手 「時空を越えているので、正確な時を刻めないようでス」
131 佐藤 「気持ち悪いな…これじゃ日にちも分かりやしない」
132 助手 「過去の産物はあてにはできまセん」
133 佐藤 『ちっ、…今日は西大路三丁目まで見回ったが誰もいない。飢えた犬が恨めしそうに見ていた。恨めしく思うのはこっちだ。』
134 佐藤 『14年、3ヶ月と13日…恐らく電気屋で最新のゲーム機を発見。することもないので、遊ぶ。やはり私のいる時代より先の産物であることを思い知らされる。』
135 佐藤 「…私のいる時代より?まさかっ」
136 助手 「ここは2108年、先程の百年前の世界と違うことをお分かり頂けまスか」
137 佐藤 「そんな馬鹿なっ…何か落ち…このチケット……『未来を見たいと言った私が愚かだった。科学技術を自分の時代に持ち込もうと考えたばかりに自分の世界に帰れなくなるとは。もう帰れないのだろうか』」(古びた未来チケットの破片を拾う)
138 助手 「ソの人は十数年前にお店に来たお客様でス」
139 佐藤 「この人はどこにいったんだ。日記があるのに本人はどこに…これが最後のページか。もうだめかもしれない…私はこんなところで死んでしまうのか。未来なんか希望に輝かし居場所ではなかった…。こんなところで死にたくない…やつらに殺されてしまう…自分の時代に帰りたい…助けて……どういうことだ?誰に殺されるって?」
140 助手 「この街を廃墟に変えた、反乱した防衛軍…」
141 佐藤 「何だ?防衛軍って…」
142 助手 「エネルギー反応ッ」(ドアの方向へ振り向く。一筋の光線を浴びて頭部が吹き飛ぶ)
143 佐藤 「なっ、うわぁぁぁああっおまっ頭…何だ、何が起きた」(驚き腰を抜かす)
144 助手 「頭部損傷…思考分析機能低下、生命維持機能レベル低下、極めて危険…」(転がった頭部から音声)
145 佐藤 「あんた、ロボットだったのか?頭撃ち抜かれたのに生きてるのか」
146 助手 「ワタシはピューマ型ナビゲートロボッ…複数エネルギー反応…危険」
147 佐藤 「危険って…ぐっ!?何だ、腹に穴が…」(腹部に大きな穴が空き、ゆっくり倒れ込む)
148 助手 「コレガアナタの望んだ未来でスか?」
149 佐藤 「違…ぅ、俺はこんな未来を望んだんじゃ…望んだんじゃ…ない」(空を掴む仕草)
150 助手 「コレガアナタの望んだ未来デス」
151 佐藤 「嫌だ、死にたくない…今すぐ俺をもとの時代に帰して…帰してくれ…」
152 助手 「コレガ未来…デス」
153 佐藤 「違う、俺の望んだ…お前たちは何だ?そうか、その玩具みたいな物で俺を…冗談だろなんで突きつけるんだ?おぃ……」(光線銃を突き付けられ、遠ざかる意識の中、半笑いを浮かべる)
154 「…また未帰還者が出ましたか。リピーターが出ないのもチケットが売れない原因ですかね」
155 「欲を出して未来を見ようとする者にはバチが当たるのか…憧れて未来を望んではいけないのかも。まぁ、時空を越えて売り歩く我々には関係ない話ですけど」
156 「さて、いらっしゃいませ。どのチケットをお買い求めでしょうか?」






作者のツブヤキ
 未来に対する憧れというのは皆さんありますか?
よく科学の進歩が凄いなと感じさせられるのはやはり直結しているゲームの歴史ですかね。スーパーファミコンの時代からみれば、
やっぱり今のwiiとかPS3って凄過ぎるわけですよ。なんといってもこういう人が本当にいそう!って程のクオリティーじゃないですか。
FFとかね。昔から凄かったですが、今はまた格段と…。
今後はやはり、バーチャルなものになっていくのかしら。興味があるのはそこで、それ以外の未来ってあんまり興味が…(ぉぃ
でも、エネルギーの枯渇とか、異常気象とか経済問題とか色々な要因で百年後って本当に存在できるのか疑わしい所はありますよね。
未来を知ろうとしたお約束な展開でした。

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