魔王と勇者は親友

魔王と勇者は親友

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 不問:2
総セリフ数 124
製作日 2011/11/11〜2011/11/11
概要説明  世界を滅ぼそうとせんとする魔王。それを阻止すべく立ち上がる勇者。
どこでどう転んだのか、いざ魔王を討伐に来るとなんか嬉しそうに魔王が抱きついてきた。?!
なんか思っていた魔王とは違うな…え、こんな子にほんとに世界は脅威にさらされていたの?
利用にあたって 利用規約
目安時間 6分半程度   【〜10分】
登場キャラ セリフ数 性別 備考
魔王 61 寂しがり屋で人に構ってもらいたくて世界征服と宣言してみた。精神的にも見た目的にもまだまだ幼さが残っている
勇者 63 世界の脅威にいても立ってもいられず、名乗り上げ、王様の命令で魔王を討伐しに来た。






【魔王城】(長い階段を駆け上がり、扉を開けて魔王の居るであろう部屋へ飛び込む勇者)

001 勇者 「魔王めっ!覚悟しろッ」
002 魔王 「ゆうーしゃあぁぁっ」(勇者に抱きつく)
003 勇者 「は?」(呆然)
004 魔王 「会いたかったよぉっ」(頬ずり)
005 勇者 「え?ぇ?」
006 魔王 「よく来てくれたね、ケーキ食べる?飲み物はコーヒー?紅茶?ボクはオレンジジュースだけどねっ」
007 勇者 「え、いや…」
008 魔王 「あ、疲れたよね?今椅子持ってくるから」
009 勇者 「魔王だよね…?」
010 魔王 「魔王だよ!ボクが魔王だ」(胸張って反り返る)
011 勇者 「じゃあ、退治する!」(剣を握り直し、構える)
012 魔王 「あ、ぶたないで…ホントぶたないで」(しゃがみガード)
013 勇者 「え…いや…エェェ」
014 魔王 「何欲しいの?金貨?財宝?骨董品?魔王城にあるものならあげるからぁ…」(フルフル震えながら)
015 勇者 「へ、平和…とか?」
016 魔王 「平和が欲しいの?」(顔上げる)
017 勇者 「元々それが理由で旅立ったわけだし…」
018 魔王 「そっか…君の願いなら仕方ないね…」
019 勇者 「平和にしてくれる?」
020 魔王 「うん、平和に…待った!」(頷きかけて手で制する)
021 勇者 「はい?」
022 魔王 「平和にしたら帰っちゃう?」
023 勇者 「いや、そりゃ用ないから帰るけど…」
024 魔王 「帰るんだったら平和にできないっ」(頬を膨らませてぷいっと横を向く)
025 勇者 「エェェ…」
026 魔王 「平和にして欲しかったらここに残れ」
027 勇者 「人質ですか」
028 魔王 「んにゃ、友達が欲しいだけ」
029 勇者 「寂しがり屋だなぁ…」
030 魔王 「今夜は泊まってくよね?ね?ね?」(手を握り、振る)
031 勇者 「あ、うん…」
032 魔王 「やったぁ」
033 勇者 「何か断れませんでした…」(呟く)



【魔王の部屋】(ケーキやお茶で寛いだ後)

034 魔王 「お風呂ーお風呂ー♪勇者は何度がいい?」
035 勇者 「え、あ、40℃?」
036 魔王 「ぬるめがいいんだね」
037 勇者 「いや普通だけど…」
038 魔王 「あれ、いつもボクは70℃くらいだけどなぁ」
039 勇者 「入れんわっ!」
040 魔王 「タオルはこれでいいかな?」(バスタオル渡す)
041 勇者 「あ…うん…」
042 魔王 「沸いたか見てくるねー」
043 勇者 「…くまさん、可愛いタオル持ってるんだ…」(マジマジとタオルを見ながら)
044 魔王 「沸いてたー」
045 勇者 「あ、あぁそう…」
046 魔王 「さ、入ろぉ」
047 勇者 「う…エェェ?」
048 魔王 「早く早くー」
049 勇者 「何で一緒に…」
050 魔王 「一人じゃ寂しい…から」(上目遣い)
051 勇者 「あぁ、不覚にもキュンとしてしまった。人々から恐れられる魔王に…」
052 魔王 「だめ…?」
053 勇者 「よし、入ろう。ドンと入ろうっ」(頬染めながら)
054 魔王 「ありがとぅ」
055 勇者 「…ん、何持ってるの?」(魔王の手に持っている物に気付く)
056 勇者 『まさか、油断させておきながらやっぱり倒す武器とか…』
057 魔王 「ボクのお友達だよ」
058 勇者 「お友達…?」
059 魔王 「うん」
060 勇者 『…やはり、油断できないぞ。仮にも人々を脅かしてきた魔王…』
061 魔王 「今日は勇者もいるんだぞー」
062 勇者 「広っ!お風呂広ぉッ公衆浴場並に大きいよ」
063 魔王 「どうだ、参ったか」
064 勇者 「いや…うん…まぁ…」
065 魔王 「アヒル君も良かったね!」(湯にアヒルのオモチャ浮かべながら)
066 勇者 「アヒル君…」(目の前を流れるアヒルのオモチャをジト目で見る)
067 魔王 「あ、ボクの友達だからいじめちゃダメだよ?」
068 勇者 「なんか、涙出てきた…」
069 魔王 「ハハハー」
070 勇者 「アヒル君って玩具だよね?魔物でもなく玩具だよね?」
071 魔王 「失敬な、友達だ」
072 勇者 「あぁ、うん…へぇ…」



【魔王城・客間】(豪華な夕食後)

073 勇者 「食事美味しかったよ…もう満腹」
074 魔王 「フハハ、じいやの腕は最高だったろ」(得意げ)
075 勇者 「いやもうなんか魔王の凄さってかじいやの凄さ知った…」
076 魔王 「ベッドの用意はできているからな」
077 勇者 「ん…ありがとう」
078 魔王 「…あのさ」(ためらいがちに)
079 勇者 「何?」
080 魔王 「ん、いやなんでもないっ」
081 勇者 「そっか、じゃ、おやすみ」
082 魔王 「おやすみ…勇者…」(チラッと見ながら出ていく)
083 勇者 「…おかしいな、魔王を退治しに来たはずなんだけど…」(ベッドに入り、天井見つめながら呟く)
084 魔王 「あの…」(細くドア開けて顔をのぞかせる)
085 勇者 「魔王?…どうしたの枕なんか持って」
086 魔王 「隣いーい?」
087 勇者 「え…いいけど…」
088 魔王 「一緒に寝よ?」
089 勇者 「は?」
090 魔王 「怖いから一緒に寝よ…?」
091 勇者 「魔王が何を恐れるんデスカ…」
092 魔王 「孤独という魔物」
093 勇者 「何かいいこと言った。何かいいこと言ったけど、魔王が言うか。魔王が言うのか」
094 魔王 「ずっと独りだったから…勇者がくるまで独りだったから…」
095 勇者 「魔王、あのさ…」(天井見つめながら)
096 魔王 「ん…」
097 勇者 「明日、ここを発とうと思う」
098 魔王 「帰っちゃうの?」
099 勇者 「うん…旅の目的を果たしたからね」
100 魔王 「…そっか」(寂しそうに)
101 勇者 「うん…」
102 魔王 「また悪さしたらまた来てくれる?」
103 勇者 「悪さしたら今度こそ倒すから…」
104 魔王 「そっか、倒されちゃうか…」
105 勇者 「たまに…」
106 魔王 「…ん」
107 勇者 「たまに遊びに来てあげるから。たまにね」
108 魔王 「明日?」
109 勇者 「たまにだっての」
110 魔王 「明後日?」
111 勇者 「たーまーにー」
112 魔王 「もっと遊びに来てよ!毎日バナナパイ焼いてもらうからさ、毎日焼いて待ってるから」
113 勇者 「…もう悪さは絶対しない?」
114 魔王 「うん」
115 勇者 「絶対人を困らせたりしない?」
116 魔王 「うんうん」
117 勇者 「…約束だよ?破ったらぶん殴るから」
118 魔王 「うん…」
119 勇者 「友達だから、悪いことしてたら全力で止めるから」
120 魔王 「友達…」
121 勇者 「明日は昼までいてあげるから」
122 魔王 「ん…」
123 勇者 「だからおやすみ、魔王」
124 魔王 「おやすみ、勇者」






作者のツブヤキ
 魔王だって寂しいんです。人間が構ってくれないと広ーいお城ですることもなくポツンといる魔王。
なんだかんだ言って勇者ってどんな人なのか興味はあるし、一緒にいたい。いつまでも孤独じゃないんです。一匹狼でいられないんです。
そんな魔王を描いてみました。ショタっぽいイメージもあるんですけどね、責任感の強い優しいお姉さん勇者で…
ほっこりほこほこ魔王と勇者ののんびりライフを楽しんで演じて頂ければと思います。
たまには喧嘩もするけど、魔王と勇者は大の仲良し!みたいな。
魔王・勇者シリーズはホントネタが尽きないですね!

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