貴族の輪舞

貴族の輪舞

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :3:2
総セリフ数 95
製作日 2011/10/1〜2011/10/1
概要説明  小国の新しい領主に着任した青年。慣わしに沿い着任パーティーを開き、領主邸に王都に住む貴族たちを招待したものの、
若さと小国であることで貴族たちからは散々馬鹿にされる。
従者であるメイドのレラが貴族たちの相手をし、ワルツを踊る貴族たちをロンドへと誘った――
利用にあたって 利用規約
目安時間
登場キャラ セリフ数 性別 備考
領主 15 小国の領主に着任したばかりの若者。若いながらも力量は確かなもの
ラーゼフォン伯爵 18 王都に住む貴族。伯爵。自分以外の人間を基本的に見下している
メソフィソス卿 27 王都に住む貴族。自分より身分の低い者を馬鹿にするのが三度の飯より好き
シーフォ夫人 8 音楽に口うるさい貴族。実際のところは音の違いが分からないものの、贔屓している楽団以外は馬鹿にする
レラ 27 領主に仕える銀髪灼眼のメイド。領主に忠誠を誓い、侮辱されるようであらば誰であろうと赦さない。






【領主邸】(領主着任祝いのパーティーに招待された貴族たちが馬車で次々到着する)

001 ラーゼフォン 「本日はお招き頂き、ありがとう…フフフ」
002 領主 「わざわざ遠方よりのお越し頂き、痛み入ります」(深々と頭下げる)
003 メソフィソス 「全くだねぇ、チミィ。こんなド田舎の汚らしい屋敷に招待だなんて正気じゃないねぇ」(嫌味たっぷり)
004 ラーゼフォン 「フフフ、褒めるのはよしたまえメソフィソス卿」
005 メソフィソス 「これはこれはラーゼフォン伯爵。」(恭しく礼)
006 ラーゼフォン 「折角来たのだよ、存分にもてなしてもらおう、フフフ」
007 メソフィソス 「小国のもてなしなどたかが知れておるわ」
008 ラーゼフォン 「せいぜい犬の餌が出てこぬことを願うばかりだな」
009 メソフィソス 「ハハハ、全くですなぁ」(ニヤニヤ笑いながら見下したように領主を見る)
010 領主 「料理は自慢の者に作らせておりますので、お楽しみ頂ければ…」
011 シーフォ 「楽団は超一流のではないザマスか!」
012 ラーゼフォン 「おやおや、これはこれはシーフォ夫人」
013 シーフォ 「音楽については口うるさいザマス」(扇で忙しなく仰ぎながら)
014 メソフィソス 「普段からうるさいのに何を言うか」
015 ラーゼフォン 「ハハハ、これは傑作だ」
016 シーフォ 「むっ、芸術を分からぬあなたたちに言われたくないザマス」
017 領主 「楽団は我が屋敷お抱えのルーフェン小楽団で演奏させて頂きたいと思ってます」
018 シーフォ 「ルーフェン?聞いたこともないザマスね。バヌス交響楽団くらいじゃないと不快、耳障りな音しか出さないザマス」
019 メソフィソス 「そんなのを呼んだらこの屋敷が潰れてしまうなぁ」
020 ラーゼフォン 「名もない楽団が似つかわしいじゃないか」
021 メソフィソス 「ハハハ、違いない」
022 レラ 「領主様、準備が整いました」(ワゴンを引きながら現れる)
023 領主 「レラ、ありがとう。紹介が遅れましたメイドのレラです」
024 レラ 「…何かございましたらお声掛けください」(一礼)
025 メソフィソス 「フン…」(見下しながら鼻を鳴らす)
026 レラ 「こちらになります。」
027 領主 「皆様、王都よりはるばるお越しお集まり頂きましてありがとうございます」
028 ラーゼフォン 「なに、代わり映えのない仮面舞踏会にも飽き飽きしてたところだわ」
029 領主 「大したおもてなしはできないとは思いますが、本日は心行くまでお楽しみ下さいませ」
030 ラーゼフォン 「おい、メイド酒だ」
031 レラ 「ブドウ酒でよろしかったでしょうか」
032 ラーゼフォン 「あぁ、赤の方でな」
033 メソフィソス 「チミィ、ワシにも同じのを」(顎で指図)
034 ラーゼフォン 「ほぅ、この香り…中々な物だな」(葡萄酒の香りを嗅ぎながら)
035 メソフィソス 「勿体ないですなぁ、こんな価値も分からんであろうところに置かれてるなぞ。実に勿体ない!」
036 シーフォ 「まぁ、大したことのない楽団ザマス」
037 領主 「…少し席を外しますが、何かあればレラにお申付け下さい」
038 ラーゼフォン 「まぁブドウ酒でも飲みながらワルツでも見させてもらうとするよ」
039 領主 「それでは…失礼します。レラ、あとは任せた」(一礼して大広間を出ていく)
040 レラ 「はい…領主様」
041 メソフィソス 「おい、ちょっとこっちに来い」
042 レラ 「…何でございましょうか」
043 メソフィソス 「ちょっと落とし物をしてなぁ、拾ってくれるか?」(髭を弄りながら偉そうにふんぞり返る)
044 レラ 「何を落とされたのでしょうか…?」(屈み、テーブルの下を覗き込む)
045 メソフィソス 「パン屑だよ」(レラの頭を踏みつける)
046 レラ 「…くっ」(四つん這いになる)
047 メソフィソス 「犬は犬らしく地べたを舐めてればいいのだよ、チミィ」
048 ラーゼフォン 「中々な顔立ちをしている。こんなところにいないで私のところにこないか?可愛がってやるぞ」(グラスを揺らしながら)
049 メソフィソス 「どうだ?ワシのところなら犬として犬小屋も用意してやるぞ、ムフフ」(グリグリと頭を踏みつける)
050 ラーゼフォン 「メソフィソス卿、メイドを舞台で踊らせようではないか」(耳打ちする)
051 メソフィソス 「犬が服着て人間様と踊るのは解せんですな」(卑しい笑みを浮かべ)
052 シーフォ 「随分と図々しいザマス」
053 ラーゼフォン 「さっさと脱いでそこで踊れ」(グッと頭を掴み、顔を上げさせる)
054 レラ 「…れた」
055 メソフィソス 「ん?」
056 レラ 「汚れた手で触れないで下さい」(小さくつぶやく)
057 メソフィソス 「なんだと!?召使風情が舐めた口をっ!」(横面をひっぱたく)
058 レラ 「私は身も心もあの人のモノ。血の滴一滴すら渡しやしない」(キッと貴族たちを睨みつける)
059 ラーゼフォン 「ふざけたことをっ」
060 レラ 「薄汚い貴族たちに裂く時間などない…です」(立ち上がり、服の埃を軽く払う)
061 メソフィソス 「や、八裂きだっ八裂きぞっ!召使風情が身の程もわきまえず」(フォークでレラを指しながら喚く)
062 ラーゼフォン 「領主の若僧モロとも無礼をはたらいた罪で…し、死刑だっ」(顔を赤くして怒る)
063 レラ 「罪…ならば、貴方方は生きていることその物が罪…」(半開きの目で睨む)
064 メソフィソス 「な、なんだとっ!?」
065 ラーゼフォン 「うぐぅっ…」(胸に突き立てられたフォークを押さえながら椅子から転がり落ちる)
066 メソフィソス 「ラーゼフォン伯爵!?な…」
067 レラ 「もてなしがお気に召さなかったようで…誠に残念です」(ゆっくり頭を振る)
068 メソフィソス 「あぁ…あ…」(腰を浮かしながら声を漏らす)
069 レラ 「皆様は舞踏がお好きと伺っておりましたが…あまり踊られないんですね」(フォークを手に取る)
070 メソフィソス 「ひ、ひぃっ!」(椅子を倒す)
071 シーフォ 「な、何ザマス!?」
072 レラ 「どうぞ、私からのリクエスト…終焉の輪舞を踊り下さい」(指を鳴らすと楽団の演奏する曲が変わる)
073 シーフォ 「あ、アタシは関係ないザマスッ!ザマッ…ザマァッ」(慌てて逃げ出そうとして背後から刺される)
074 レラ 「不協和音はお耳汚しです」
075 メソフィソス 「ひ、ひぃっ!人殺しッ人殺しィッ!」(顔を引き攣らせながら叫ぶ)
076 レラ 「私が犬…ならば、貴方方は卑しい豚。家畜を殺して何が悪いのですか?」
077 メソフィソス 「か、かちぃ…ぶぶぶ…」(真っ青な顔から真っ赤にし、指差し震える)
078 レラ 「私への侮辱は甘んじて受けますが、領主様の悪口は許しません」
079 メソフィソス 「…わ、悪かった!ワシが悪かった…謝る!謝るからぁ!金か!金ならいくらでも払う!だから殺さないでぇ…」(ハッとし、パンッと手を合わし、土下座した後、媚びる)
080 レラ 「私はそういった薄汚いところが嫌いだと」(メソフィソスを見下ろしながら)
081 メソフィソス 「あひぃっ…たす…助けてっ…助けてぇ…」(泣き叫びながら地面を這う)
082 レラ 「時間を無駄にしました…」(小さくため息をつき、フォークを振り下ろす)



【廊下】(大広間を出たところでやってきた領主と出会う)

083 領主 「レラ、静かになったが皆様お帰りになったのか?」
084 レラ 「はい。皆様お一人残らず、お還りになられました」
085 領主 「書簡が届いていたのを忘れていてね…、急ぎだと困るとお相手もせず…」
086 レラ 「及ばずながら私めが踊りのお相手をさせて頂きました」(頭を下げながら)
087 領主 「貴族たち相手にか」(少し驚いたように)
088 レラ 「皆様、美しい輪舞(ロンド)を舞い踊られておりました」
089 領主 「ほぅ、ならば今度お相手してもらおうか、レラ」
090 レラ 「えぇ…ワルツのお相手をお願いします。領主様」(スカートの両端を掴み、お辞儀)
091 領主 「…レラ、手が真っ赤だが怪我したのか?」
092 レラ 「ブドウ酒を割ってしまって汚してしまいました。すぐに片付けます」(苦笑しながら)
093 領主 「あぁ…そうか。じゃあ、頼んだぞ」
094 レラ 「えぇ…片付けて参ります」(一礼して大広間へと入る)
095 領主 「貴族の輪舞…か」(つぶやく)






作者のツブヤキ
 薄汚い貴族。今回のキーワードですなっ(そこっ!?
作者の私でも解釈に苦しむは領主様のどこまで今回の事件を把握しているのかってところですね。
1.完全にすべてを悟っていた。またはそうなるよう指示していた
2.レラの手を見て悟ってしまった
3.貴族たちは何事もなく本当に帰ってしまったと思った
基本的にメイドというのがあまり好きじゃない私。あの兵器と呼ばれる服が好きではないのか、それともメイドという存在がダメなのか。
誰かメイドについて熱く語れる方募集中。掲示板や拍手、メールにてお受け致します

使用報告・リクエスト・感想・コメント応援・随時、受付中! ⇒   掲示板  

(※どの作品からのコメントなのか、URLのfree/○○○.htmlの『数字3桁のみ』の後、続けてコメントを記載して頂けると助かります)









台本一覧へもどる

オリジナルボイドラ劇場へもどる

声物語劇団へもどる

ブログを見る

★☆先月の台本人気ランキング☆★