君のための魔法仕い6

君のための魔法仕い6

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :1:1不問:1
総セリフ数 129
製作日 2009/11/17〜2009/11/18
概要説明  あかりを無理矢理外に連れ出し、あちこちを回る竹人。
遊園地にてついに竹人は・・・感動の最終話
>>第1話 >>第5話
利用にあたって 利用規約
目安時間
登場キャラ セリフ数 性別 備考
武宮 竹人
(たけみや たけと)
59 小学の時に父を亡くして母の手で育った高校生。
二条 あかり
(にじょう あかり)
49 武宮家の隣の家に住む薄幸の少女。両親がいつもケンカしていて母親から嫌われている。
サギー 21 いかにもって本から現れた魔法使い。竹人が開くまで竹人の父親に封印されていた。






【遊園地】(賑わっている遊園地の中を歩く二人)

001 あかり 「遊園地なんて小学校以来だなー」
002 竹人 「僕もそんなもんかな」
003 あかり 「家族で行ったりとかしなかったんだ?」
004 竹人 「いい年してくるとなかなか言い出せなくなるもんだよ」
005 あかり 「そう?」
006 竹人 「女の子はいつまでも夢持ってるようで可愛いイメージあるけど、男はそうもいかないって」
007 あかり 「なんか偏見だけど…そんなことより何から回る?」
008 竹人 「じゃ、まわるをかけてコーヒーカップから?」
009 あかり 「いいねー。次メリーゴーランドとか」
010 竹人 「行こっ行こっ」
011 サギー 「残り寿命少ないから一日一日を楽しむってわけか」
012 あかり 「でもさ、かなり突然だったよねーこの前のお見舞いの時言ってなかったし」
013 竹人 「驚かせたかった……なーんてねっ」
014 あかり 「もうっ、驚かせるのは誕生日くらいにしてよー。じゃないと寿命縮んじゃう」
015 竹人 「まさかー」
016 あかり 「元々心臓って脈打つ回数決まっていて、その回数に達すると寿命なんだって」
017 竹人 「ネズミか何かで実験したとかって噂は聞いたことあるけど」
018 あかり 「驚かされると脈が早くなるじゃん?そのせいで『寿命縮んだ』とか言うらしいよ」
019 竹人 「へぇ、詳しいな」
020 あかり 「たけ君がこの間買って来た本に書いてあったよ」
021 竹人 「はぁ…」
022 あかり 「次何乗ろうか?」
023 竹人 「絶叫系で」
024 あかり 「え…乗るの…?」
025 竹人 「小学生の時は乗せてくれなかったからさ」
026 あかり 「怖いって…」
027 竹人 「大丈夫大丈夫。飛んでいったりしないからフツー」
028 あかり 「でも…」
029 竹人 「僕が隣にいるから平気平気」



【遊園地】(絶叫マシーン後)

030 あかり 「もうやだ…」(涙声)
031 竹人 「意外と楽しくなかった?」
032 あかり 「怖かったー」
033 竹人 「次バンジー行こう!」
034 あかり 「やだやだっそれは無理!」
035 竹人 「あー二人同時とか無理だし…」
036 あかり 「だってここのバンジー、飛べないことで有名だもの」
037 竹人 「怖くて?」
038 あかり 「高くてとっても恐いらしくて…」
039 竹人 「なら、ますます飛ばないとな。あかりさん。僕の勇姿見てて」
040 サギー 「かっこつけやがって」
041 竹人 「人間死ぬ気になれば何でもできるってとこお前にも見せてやるよ」
042 サギー 「ほぅ…」
043 竹人 「…実際見るとほんと高いな…」(バンジー台から下を覗き込む)
044 サギー 「人間がゴミのようだ」
045 竹人 「…持ち時間は5秒だけど。5秒は使わず真っすぐ飛んでやる」
046 サギー 「見栄張って後悔するなよ。泣きべそかいてたりな」
047 竹人 『この高さを飛べたら死も超越できそうな気がする』
048 あかり 「そろそろかな?順番…あっ!たけ君飛んだっ」
049 サギー 「ひゅぅっ、男らしいな」
050 竹人 「言ったろ?死ぬ気になれば何でもできるって」
051 あかり 「おかえりー。かっこよかったよ!バンジー」
052 竹人 「意外と思ったより高かったー」
053 あかり 「写メにしっかり撮ったよー」
054 竹人 「それはそれでかなり恥ずかしいけど」
055 あかり 「あ、ちょっとトイレに行ってくるからそこらで休んでいて」
056 竹人 「あ、おう」
057 サギー 「残り一年を楽しむ気になったのか?」
058 竹人 「目先の幸福ってどれだけ大切かわかったよ」
059 サギー 「人間は目先の利益を追ってく生物だろ」
060 竹人 「そうでもないさ。コツコツと積み重ねて行こうという将来視するのもいる」
061 サギー 「積み重ねるのと今が楽しければいい。その考えはどっちだ?」
062 竹人 「僕には寿命がないもの。後者だね」
063 サギー 「だよな」
064 竹人 「僕さ、勘違いしていたことがあった」
065 サギー 「あ?」
066 竹人 「君は悪魔だって言ったけど」
067 サギー 「俺はただの魔法使いだぜ」
068 竹人 「悪魔じゃない……死神さ」
069 サギー 「なるほど?」
070 竹人 「悪魔は魂を喰らう。けど、寿命を削って行くのは死神さ」
071 サギー 「そうだな。巷じゃ『死神サギー』って呼ばれてる」
072 竹人 「言いたかったのはそれだけ。死神魔法使い」
073 サギー 「へっ」
074 竹人 「わっ、冷たッ」(アイスを頬につけられる)
075 あかり 「アイス買ってきたよ♪」
076 竹人 「びっくりしたー」
077 あかり 「あ、じっとしてて……ちゅっ」(竹人の頬のアイスを吸い取る)
078 竹人 「ななななっ…」(頬押さえて顔真っ赤)
079 あかり 「アイスついてたよ」
080 竹人 「なんも口で取らなくても…」
081 あかり 「へへへ、恋人っぽくていいじゃん」
082 竹人 「恋人かー」
083 あかり 「まだそんな関係じゃないけどさ…あ、観覧車乗ろう!」
084 竹人 「へ?」
085 あかり 「絶対今夕焼けが見頃だから!!」
086 竹人 『今、かなり幸せなんだ。今日という一日がこんなに楽しかったとは…』
087 あかり 「この狭い密室空間がなんともいいよね」
088 竹人 「落ち着くってのもあるかもな」
089 あかり 「ドラマとかでもすごいロマンチックでさ」
090 竹人 「憧れるわけか」
091 あかり 「告白してもいいかな……って聞いちゃ雰囲気台無しだよね。何言ってるんだろう私っ」(わたわたしはじめる)
092 竹人 「あかりを助けたり、今まで一緒に暮らしてきたりしたけど、それってさ…特別な感情がないとできないよね」
093 あかり 「え?」
094 竹人 「僕さ、幼稚園のころはそんな好きとかって感情、よくわからなかったけど。今なら言える…」
095 あかり 「待って待ってッ…先言わないで」
096 竹人 「ん」
097 あかり 「まだその先の言葉聞いていないけど…そこまで聞いたら傷つかないで済みそう」
098 サギー 「いつかは傷つくけどな」
099 あかり 「たけ君のことが好きです…」
100 竹人 「うん。僕もずっとずっとあかりのこと好きだったよ……わっ」(あかりが抱きつく)
101 あかり 「今日、ずっとたけ君がいつもと違ってたから恐かった…なんなのか分からなくて…」
102 竹人 「うん…」
103 あかり 「だけど、こうやって告白のこと考えてたからなんだってわかってほっとした…」
104 竹人 「うん…」
105 あかり 「すごく嬉しくて、すごく幸せで…ほんと…なんだろ、言葉にできないや」
106 竹人 『君からその幸せを奪ってしまう…』
107 あかり 「ずっとこうしていたいもの…。今まで散々迷惑かけてきたのに嫌な顔ひとつしないで、しかも好きだなんて…ほんと…」
108 竹人 「あかり…1つ聞いて欲しいことがある」
109 あかり 「何?たけ君」
110 竹人 「僕は魔法使いで君のためだけの魔法使い。願いは何でも叶えてあげるつもりだった」
111 あかり 「魔法使い…」
112 竹人 「僕は君を完璧に幸せにすることはできなかったけど…君にいつまでも幸せであって欲しいと思っている」
113 あかり 「今のままで十分幸せ。たけ君がいてくれるだけで…」
114 竹人 「大きな悲しみ、どんな辛いことがあっても乗り越えていって欲しい」
115 あかり 「なんか変だよ?たけ君」
116 竹人 「陰で支えてきたから表立つのは変だね」
117 サギー 「なんかさっきから言動が変だと思ったら、お前まさか…」
118 竹人 「あかり…大好きだよ」
119 あかり 「たけ君?」
120 竹人 「残り全生命力を使用してサギーはあかりを幸せに導け」
121 あかり 「なに…?」
122 サギー 「俺に命令するとはなぁ…しかも厄介事を押し付けやがって」
123 竹人 「今日は付き合ってくれてありがとう……」
124 あかり 「…たけ君?たけ君!!」
125 サギー 「立派な魔法仕いだったな…」
126 あかり 「たけ君、起きてよ、たけ君。目を覚ましてよっ」
127 サギー 「魔法に仕えさせられ、人に仕え、そのために魔法を行使するなんてそうザラにできない。と思うなぁ。さすが親子だな」
128 あかり 「たけ君…」
129 サギー 「君のための魔法使いになって君を守るか…今度は俺に守らせるわけか。ちゃっかりしてるぜ」






作者のツブヤキ
 長々続いたシリーズも完結です。
エンドはハッピーではなかったかもしれませんが・・・楽しんで頂ければ幸いです。
二人の物語・・・
展開が王道過ぎた気もするんですけど、王道もいいかなと思ったので。
またいつかフリーのほうでシリーズ書いてみたいですね。

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