刑事×2物語-いちご同盟-

刑事×2物語-いちご同盟-

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :2:1不問:1
総セリフ数 180
製作日 2008/11/28〜2008/11/28
概要説明  捜査一課のベテラン刑事の相棒が新米刑事。
仕事と言えども、どうも瀬渡に振り回される馬場。落ち着いた日常は剥奪される。
さて昼飯を食しに外へ出かけると何やらビル前に人だかりが…
屋上のフェンスには15歳の少女がいて……
利用にあたって 利用規約
目安時間 10分程度   【〜10分】
登場キャラ セリフ数 性別 備考
馬場 長介
(ばば ちょうすけ)
55 ベテラン年輩刑事。数々の難事件を解決してきた。
瀬渡 極
(せと きわみ)
83 新米刑事。おっちょこちょいで、落ち着きがない。馬場の相棒
西宮 小鳥
(にしみや ことり)
31 自殺しようとする少女。根は明るくて可愛い娘なのだが…
レポーター 11 自殺少女の噂を聞きつけ取材に来たテレビ局員。



【捜査課昼休み】(馬場が弁当を食べている隣で見つめる瀬渡)

001 馬場 「あむ…」
002 瀬渡 「じー…」
003 馬場 「うん、やっぱ家内が作る愛妻弁当は美味いな」
004 瀬渡 「じぃーー」
005 馬場 「あむ。これなら弁当屋も開けるな」
006 瀬渡 「じじぃぃぃー」
007 馬場 「はっはっは、そいつは言い過ぎか」
008 瀬渡 「ずももももももも」
009 馬場 「……あのなぁ、瀬渡」
010 瀬渡 「はいっ!何でしょうか?」(目を爛々とさせ元気に答える)
011 馬場 「見られると飯が腐る」
012 瀬渡 「えぇっ!?そうなんですか!じゃぁ、僕が食べますよ?」
013 馬場 「いや、自分の食えよ」
014 瀬渡 「自分の?」
015 馬場 「自分のあんだろうが」
016 瀬渡 「空っぽ…」
017 馬場 「さっき食べたでしょ」(ボケ老人を諭すママのように)
018 瀬渡 「ショボン(′・Å・)」
019 馬場 「そんな捨てられた子犬のような顔をするのはやめろ」
020 瀬渡 「迷える子羊にご慈悲を」
021 馬場 「誰がやるか」
022 瀬渡 「迷える子羊に聖なるご慈悲を」
023 馬場 「妻の愛情をお前に分ける気はない!」
024 瀬渡 「地獄に堕ちろッ!!」(アニメっぽく力を込めて)
025 馬場 「うるへー。もぐもぐ」(ウインナー食べる)
026 瀬渡 「馬場さんなんて嫌いだぁーっ」(号泣しながら走り去る)
027 馬場 「はぁ、やっとまともに飯が食える…」
028 瀬渡 「突撃ッ!となりのご飯食べに来ました〜」
029 馬場 「帰ってくんの早ぇよ!」
030 瀬渡 「突撃ッ!となりのご飯食べに来ました〜」
031 馬場 「うるせー」
032 瀬渡 「となりのご飯食べに…」
033 馬場 「うるせーって」
034 瀬渡 「と な り の!ご は ん を!!」
035 馬場 「あぁ!もういい分かった一つだけ食え!」
036 瀬渡 「ごちになります」(深々)
037 馬場 「ぬぉっ!?ちょ、おま、日の丸ご飯から梅干し盗るってどういう了見だ!!」
038 瀬渡 「んん?あぁ僕、おばあちゃんっ子なんで梅干し好きなんです」
039 馬場 「こいつ…」
040 瀬渡 「あ、馬場さん。ソバ食いに行きましょう」
041 馬場 「最初っから行け!」



【町中へ向かうビル街】(遠くに人垣)

042 瀬渡 「いやぁ、いい店知ってるんですよ」
043 馬場 「ソバが美味いのか?」
044 瀬渡 「読みかけのマンガがあります」
045 馬場 「マンガ目当てかよっ」
046 瀬渡 「読む間もなく注文品が届きます」
047 馬場 「読む暇もないのかよっ」
048 瀬渡 「ソバの味は微妙です」
049 馬場 「微妙なのかよっ!!なら行かねーよ!」
050 瀬渡 「えー、心狭いですね、馬場さん」
051 馬場 「誰が行くか!そんなところ」
052 瀬渡 「またまたぁん、ツンデレしちゃってー。ほんとは行きたいんでしょー」
053 馬場 「いつ誰がどこでツンデレな態度をとった」
054 瀬渡 「や、ヤンデレ…?」(ガクガク)
055 馬場 「俺は帰る!」
056 瀬渡 「ま、待ってくださいよ!…馬場さん?」(人垣を見つける)
057 馬場 「あ?署に戻る」
058 瀬渡 「いや、じゃなくて…」
059 馬場 「あ?」
060 瀬渡 「あの人垣。人多くないですか?」
061 馬場 「テレビ局も来てるな…有名人でも来てるんじゃないか?」
062 瀬渡 「行きません?」(わくわく)
063 馬場 「皆、上見てるな…上に誰か……って、おい!フェンスのとこに人がいんぞ!」
064 瀬渡 「お?自殺ですかね?」
065 馬場 「行くぞ、瀬渡!」
066 瀬渡 「へ?は、はいっ」



【ビルの入口】(やじ馬の中を二人がかいくぐる)

067 馬場 「ちょっと通せ、警察だ!」
068 瀬渡 「はい、下がって下がってー。ここからは入らないでくださいねー」
069 馬場 「またお前は…早く中に入るぞ!」
070 瀬渡 「スミマセン…つい嬉しくなっちゃって…こう人が多いと……」
071 レポーター 「あ、警察の方ですね。今15歳の少女の命が風前の灯火になっています。警察はこれを黙って見過ごすんですか?」
072 瀬渡 「15歳の少女?」
073 レポーター 「御存じないのですか?警察は情報が遅いのですか」
074 瀬渡 「あー、僕たちは今通りがかっただけで…」
075 レポーター 「ほぉ…正義漢で駆けつけたんですね?感心しました」
076 馬場 「何やってんだ!早く行くぞ瀬渡!」
077 瀬渡 「スミマセン…つい嬉しくなっちゃって…テレビに映ってるかと思うと…」
078 レポーター 「少女の救出劇。説得できなければ責任とって辞職ですか?」
079 瀬渡 「責任どうこうじゃないでしょっ!人の命かかってんだから。俺の辞表を命に代えられる訳ないでしょ」
080 レポーター 「では、出陣前の一言をお願いします」
081 瀬渡 「少女は俺が救って見せるZE☆」
082 レポーター 「警察の方がタンカをきられました。我々は見守りましょう!」
083 馬場 「余計なこと言いやがって!この阿呆」
084 瀬渡 「だって15歳ですよ?」
085 馬場 「最近の若者は命を粗末にし過ぎるからな。少々説教しないとな」
086 瀬渡 「馬場さん…」(立ち止まり馬場を見る)
087 馬場 「んぁ?何だ?」
088 瀬渡 「階段じゃなくて、エレベーターでいきません?」
089 馬場 「ったく…」(呆れ)



【ビル屋上】(少女がフェンス越しに立っている)

090 瀬渡 「おぉ!今にも落ちそうですね!」
091 馬場 「はしゃぐな馬鹿が…」
092 瀬渡 「すいません…つい嬉しくなっちゃって…飛び降り自殺なんて」
093 馬場 「さーて、どう近づくかな…」
094 瀬渡 「やぁ、君あぶないよー」(スタスタ少女に近付く)
095 馬場 「おい、馬鹿!」
096 小鳥 「来ないで!!」
097 瀬渡 「馬場さんは来ちゃだめらしいですよ」
098 馬場 「お前だよ、お前」
099 小鳥 「あなたよあなた!」(瀬渡を指さす)
100 瀬渡 「へ?」(キョロキョロ見回す)
101 小鳥 「背広着たお兄さん!」
102 瀬渡 「いやぁ、お世辞を言われると照れるな…」
103 小鳥 「褒めてない!」
104 瀬渡 「え…お兄さんって褒め言葉じゃないの?」
105 小鳥 「じゃあ、おじさん!」
106 瀬渡 「馬場さん、おじさんだって」(笑いながら)
107 馬場 「お前だよ、お前」
108 小鳥 「人を馬鹿にしてるの?」
109 瀬渡 「僕?僕は君より馬鹿だと思うよ?」
110 小鳥 「何なの!あなた」
111 瀬渡 「警察だ!」(警察手帳を見せつける)
112 馬場 「そこは見せるところじゃない…」
113 瀬渡 「スミマセン…つい嬉しくなっちゃって…一度言ってみたかったんですよ」
114 小鳥 「何しに来たの?」
115 瀬渡 「馬場さん、『観光』って答えたらまずいんでしたっけ?」
116 馬場 「当然だ、阿呆」
117 瀬渡 「あー、観光で来たわけじゃないよ」
118 小鳥 「見りゃ分かる!…私を助けに来たの?」
119 瀬渡 「あー成程?景色見ようとして降りたものの戻れなくなったんだね」
120 小鳥 「違うよ。…自殺。飛び降り自殺」
121 瀬渡 「何でまた…確かに飛ぶのは気持ちいいけどね」
122 小鳥 「疲れちゃったの。みんなと合わせるの肩にのしかかってさ」
123 瀬渡 「あー、わかるわかる。僕も馬場さんと付き合ってると疲れるもの」
124 馬場 「俺も疲れるわ」
125 小鳥 「だから、軽くなりたいの」
126 瀬渡 「飛んでも重力あるから重さ感じるよ?それに自分の体重の重さに絶望するかも」
127 小鳥 「鳥みたいにさ、飛んでみようって」
128 瀬渡 「あーそれ無理無理。マンガでよくさ、パラソルで飛ぶってあるじゃん。傘でジャングルジムから飛んだら全部ホネ折れて、僕も尾てい骨骨折したから」
129 小鳥 「ぷ…」
130 瀬渡 「一回ここから飛んでみたい?」
131 小鳥 「一回って、一回きりでしょ」
132 瀬渡 「そうだね、何度もされると迷惑だからね」
133 小鳥 「飛んでいいの?死んじゃうよ?」
134 瀬渡 「馬場さん、死ねます?」
135 馬場 「いいから飛ばすな…」
136 瀬渡 「準備いいかな…?下はOKサインだしてるや」
137 小鳥 「…刑事さんはどっちなの?死んで欲しいの?欲しくないの?」
138 瀬渡 「え、いや地球温暖化に貢献するから人類は三分の一に減ればいいと思う。けど、三分の一にならないなら死ななくていいんじゃないかな」
139 小鳥 「……ここまで迷惑かけてノコノコ戻れない」
140 瀬渡 「あー、その気持ち分かる。馬場さんの弁当全部食べた時、どうしようかと思ったからなー」
141 小鳥 「だから、刑事さんには悪いけど。けじめつけるね」
142 瀬渡 「頼むから霊としては現われないでくれよ?生身の人間に憑かれるのは好きだけど霊は勘弁」
143 馬場 「おぃおぃおぃ、何見殺しする寸法になってんだよ!」
144 瀬渡 「謝れば許してもらえることもあるんだ。僕は許してもらえたから、馬場さんに」
145 馬場 「許したつもりはない」
146 瀬渡 「人間謝ること大事。あ、名前と年齢聞いていいかな?あとで調べるの面倒だから」
147 小鳥 「西宮小鳥。15歳だよ。刑事さんは?」
148 瀬渡 「にーしーみや…ことり…っと。お、いちご同盟じゃん」
149 小鳥 「いちご同盟?」
150 瀬渡 「十五歳の時に入れる同盟組織。あー、僕の名前?」
151 小鳥 「うん。お兄さんの名前」
152 瀬渡 「瀬渡 極(きわみ)。何を極めているかは内緒」
153 小鳥 「…瀬渡さんか。色々とありがとねっ」
154 瀬渡 「ハイクリアーは高く、遠く、真っすぐ」
155 小鳥 「え?」
156 瀬渡 「バドミントンおばさんに言われた」
157 小鳥 「…面白い人」
158 瀬渡 「でしょ?俺も笑ったなー」
159 小鳥 「瀬渡さんが」
160 瀬渡 「へ?」
161 小鳥 「さてと…瀬渡さん。私鳥になってくる」
162 瀬渡 「ほいよ。止めはしないわ。助けるの仕事じゃないしね」
163 馬場 「止めろよ、バカッ!!」
164 小鳥 「またね」(飛び降りる)



【ビル入り口】(テレビ局の報道陣が集まっている)

165 レポーター 「少女は結局飛び降りてしまいましたが、説得できなかったんですか?」
166 瀬渡 「説得しましたよ」
167 レポーター 「では何故飛び降りたんですか?」
168 瀬渡 「説得した上で下へ降りたんですよ」
169 レポーター 「降りた? あなたの指示ですか?」
170 瀬渡 「僕は人助けが仕事ではないので…あとは彼らがやってくれると思いました」
171 レポーター 「随分無責任ですね。これが市民の味方の警察でしょうか?あ、今少女が運ばれて来ます」
172 馬場 「瀬渡、不味いこと言わないうちに行くぞ」
173 瀬渡 「はい」
174 小鳥 「瀬渡さ…ん」
175 レポーター 「意識があります」
176 小鳥 「お見舞い来てね」
177 瀬渡 「へ?」
178 小鳥 「待ってる…よ」
179 馬場 「瀬渡、返事は?」
180 瀬渡 「は、はいっ!」(笑いながら)






作者のツブヤキ
 随分長いの書いたなぁwいつもの倍近くあるじゃないか。
刑事シリーズ第二弾となります。笑いを狙ったこのシリーズは楽しく演じられるのではないでしょうか?
今回自殺少女のお話でした。近年増え続ける若年の自殺。
人間関係がうまくいかないことで命を絶たれる方があとを絶たないようでして;;
今回はハッピーエンドにまとめてみました!!
今後とも刑事シリーズをよろしくお願いします。

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