勇者村の魔王

勇者村の魔王

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :1不問:1
総セリフ数 74
製作日 2015/9/15〜2015/9/15
概要説明  いつも魔王城に乗り込む勇者というシステムがいつしか崩壊していつまで経っても勇者が来ないので、
魔王が勇者のいる村に現れたら魔王よろしく勇者が自分の村で好き勝手村人たちを支配していた!?
利用にあたって 利用規約
目安時間    
登場キャラ セリフ数 性別 備考
勇者 37 生まれ育った村から出るのが億劫になり、村の支配者となる。かつていないタイプの勇者
魔王 36 勇者の動きが全然ないことに痺れを切らして村を焼き払わんと現れる。王道の魔王だが、とりあえず対話はしてみる。



【勇者村 村長の家】(奥で村長を人間椅子にして座り魔王を迎え入れる勇者)

001 勇者 「…よくきた魔王よ」
002 魔王 「…村焼き払っていいか、勇者よ」
003 勇者 「村長泣いちゃうからやめて差し上げろ」
004 魔王 「もう十分村長泣いているぞ、何故勇者、村長の上に座っているのだ」
005 勇者 「あ、それ訊いちゃう?聞いちゃう?」
006 魔王 「いや、別に聞かなくて良いが」
007 勇者 「あんまり村長が、魔王倒せだの、王様に会いに行け、王様ぶっ潰せだの、村を追い出そうとするから」
008 魔王 「話し出すのか…」
009 勇者 「あんまり勇者に刃向かうと娘、魔王にさらわれるよって言ったら何でもしますから、それだけはって」
010 魔王 「ん?今何でもするって」
011 勇者 「そう。何でもするって言ったから人間椅子になってもらった」
012 魔王 「いや、ゲスいな勇者よ」
013 勇者 「ハハハ、魔王に言われたくないよ」
014 魔王 「じゃあ、わしがそこの村長の娘を人間椅子にするからさらっていこう」
015 勇者 「あ、村長プルプル震え出した。それしたら村長泣いちゃうから。俺がしてきたこと無駄になっちゃうだろ」
016 魔王 「知ったことか。村を焼き払わない代わりに村娘を差し出せ」
017 勇者 「やめて差し上げろ、村長だけじゃなく俺も泣いちゃうから」
018 魔王 「知ったことか」
019 勇者 「もうすぐこの村のハーレム計画が完成して制圧完了するんだから」
020 魔王 「知るかッ」
021 勇者 「何、邪魔するの?」
022 魔王 「勇者よ、貴様が来ないから様子を見にくれば…」
023 勇者 「精霊の加護がある俺は無敵だよ」
024 魔王 「人選ミスだろ、精霊」
025 勇者 「何度でもよみがえるさ」
026 魔王 「嫌な勇者だな」
027 勇者 「だぞ、村長。何度暗殺を謀られたか」
028 魔王 「そりゃあ謀るだろうな」
029 勇者 「ようやく無駄だと諦めて最近人間椅子になるようになった」
030 魔王 「人間の尊厳奪ったな…」
031 勇者 「まぁ村の代表だし、村を守るためにって自ら進んでやってきたし」
032 魔王 「勇者より勇者っぽい…」
033 勇者 「あ、魔王。どうだ世界の半分やろうか」
034 魔王 「貴様の治める腐った世界は願い下げだ。滅ぼしてくれるわ」
035 勇者 「あ、そう。フーンいらないんだ。世界の半分いらないんだ、ヘー」
036 魔王 「今すぐにこの村から焼き払い世界に絶望を与えてやる」
037 勇者 「俺が希望だ!」
038 魔王 「…あぁ、そこの椅子がお前が言うなと見ているぞ」
039 勇者 「『本日のお前が言うな』はこちらです」
040 魔王 「…よし、勇者もろとも消し去ろう」
041 勇者 「いいの?後悔するよ、勇者だよ」
042 魔王 「毒は芽の内に摘んでおかねばな」
043 勇者 「もう花開いているよ?勇者花!満開」
044 魔王 「ならばその花を摘んで見せしめにし、世界に絶望を与えてやろう」
045 勇者 「今なら大人しく帰れば痛い目見ないで帰れるぞ。今の内だぞ」
046 魔王 「元々大人しく帰るつもりなどない。わざわざこのような辺境の地までおもむいて帰るわけなかろう」
047 勇者 「…村長、大変だ。村の威厳に関わる。今からすぐに歓迎の準備だ」
048 魔王 「歓迎…?」
049 勇者 「ようこそ勇者村へ!魔王様御一行…みたいな」
050 魔王 「歓迎したら駄目だろ…」
051 勇者 「裏の畑で採れた野菜に村一番の村娘…やっぱ村長の娘かな。…を抱き合わせてお買い得感だして」
052 魔王 「お買い得感って何だ…」(イラッ
053 勇者 「キープしてたら嫁に行き遅れた娘」
054 魔王 「…村長の額、今までの人間で見たことがない位青筋出ているが?」
055 勇者 「俺勇者様よ?世界中の姫を集めてハーレム王国つくるから。田舎村の田舎娘はそりゃ最初の内の遊び相手」
056 魔王 「…腐っているな」
057 勇者 「HAHAHA、田舎村でくすぶっていたらちょっと腐っちゃったから、もうちょっとしたら風を当たりに旅に出ようと思って」
058 魔王 「……」
059 勇者 「あ、魔族でも可愛い娘とかいるんでしょ?差し出してくれたら、存在認めてあげてもいいよ。悪い話じゃないでしょ」
060 魔王 「他の人間にとってもこちらにとっても悪い話でしかない」
061 勇者 「人外とか燃えそう、うん。アツいね」
062 魔王 「燃えるのは貴様だ、勇者」
063 勇者 「あ、ちょっと村長、何急に立ち上がってるの?え、そのタイマツ何?」
064 魔王 「……勇者さえ消えれば別に村はどうでも良い」
065 勇者 「懲りずにまた俺を殺す気か?精霊の加護がある俺は死なないと言うことがまだ分からないのか」
066 魔王 「二度と生き返らないようそのハラワタ喰らいつくしてくれよう」
067 勇者 「え、ちょっと待って。魔王にハラワタ喰らい尽くされたらちゃんとハラワタ再生するのかな…アッツ!アッツい!何火点けてんの!?村長、放火!火つけてるの勇者だよ?家じゃないよ?」
068 魔王 「骨すら残らぬよう灰にしてくれよう」
069 勇者 「いや、ちょっと待ってそれで復活できないと洒落にならないんだけど」
070 魔王 「知ったことか」
071 勇者 「アッツ!アッツ!ちょっと本気で燃えてるよ、村長覚えてろよ、三代先まで呪ってやるからな、勇者の呪い。…あ、何かカッコいい『勇者の呪い』」
072 魔王 「…灼熱の業火で焼かれるが良い」
073 勇者 「ぬわーーーっ」
074 魔王 「……これでこの村にも世界にも平和が訪れるだろう」






作者のツブヤキ
 たまに勇者を殺そうとして魔王が直々勇者のいる村を襲いに来るというイベントが王道ネタであったりしますが、
村が襲われるのって大体はレベルがまだ全然低い時だったりしますよね。まぁ、これがきっかけでこの野郎魔王め、テメーは絶対赦さんッ!という
きっかけづくりの一つなわけなんですけど。
勇者が特に冒険をすることなく、魔王のように自分の村を魔王城のように支配した世界があったらとふと思ったのが始まりです。
勇者が魔王っぽくて魔王が勇者っぽいというそんなことも、まぁあるんでしょうね。
恐怖政治というか恐怖支配している勇者は相当な悪です。
何度も殺しても生き返るって普通の村人にとっても厄介だし、その記憶が残られたら恐ろしいですよね…うわ、性格悪い勇者って厄介だー。

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