並行空間旅行

並行空間旅行

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :6
総セリフ数 187
製作日 2013/12/28〜2014/4/30
概要説明  ある日いつも通り学校に着いたら、いつもと皆のキャラが違っていて――
逆にいつもと違うと心配されて保健室へ連れて行かれる。
初めて会う保健の先生で…
利用にあたって 利用規約
目安時間
登場キャラ セリフ数 性別 備考
中岡 朝香
(なかおか あさか)
63 集まりの中心的女子。女子力を上げようと努力するが、女子力が何かわかってない。
杵川 萌実
(きぬかわ もえみ)
25 おっとり系女子。家に帰ってPCを開き、某掲示板を閲覧するのが日課。
橘モアネーゼ幸子
(たちばな もねーぜ さちこ)
21 橘ブランドの令嬢。超お金持ちの一人娘。ブランド物はとりあえず集めてみるが最終的には橘ブランドに落ち着く。母親が外国の有名女優
佐々木 美夏
(ささき みか)
25 サバイバルゲーム好きのモデルガン収集家。火がつくと熱い。
久地岡 亜里抄
(くじおか ありさ)
21 保健委員。別の世界に誘う力を持っているらしい…
日向 那津子
(ひゅうが なつこ)
31 保健室の主。養護教諭。亜里抄を『アリス』と呼び、行方を追っている模様






【教室】(中岡登校)

001 那津子 「彼女こそ私のアリスなのだろうか…―――」
002 美夏 「あ、おはようあっさ」
003 朝香 「おはよー」
004 萌実 「今日は一段と決まってますね」
005 朝香 「わかるっ?ちょーっとお洒落してきちゃった」
006 萌実 「あっさはお洒落さんですね」
007 那津子 「…きっかけはほんの些細なこと」
008 朝香 「あれ…あっ、お財布自分の部屋の机の上の左から3番目の下から2番目の右下の鞄の横にあるコートのポケットにあると見せかけて、左から4番目の上から1番目の戸棚の横にある帽子の中においてきちゃった」
009 萌実 「あっさはうっかりさんですね」
010 美夏 「うっかり侍だな」
011 朝香 「もえたんには負けるよ−」
012 萌実 「え?」
013 朝香 「天然属性はもえたんの専売特許でしょ」
014 幸子 「どうしてですの?」
015 朝香 「え?あれ…だって…」
016 全員 みっくすべりぃ朗読劇『 並行空間旅行 』
017 朝香 「あーお財布忘れてきたからみぃ様かもえたんお金貸して欲しいんだけど…」
018 幸子 「はい」
019 朝香 「え…」
020 幸子 「何ですの?夏目じゃ足りませんの?贅沢に新渡戸とでも言いますの?」
021 朝香 「いや、肉1ポンド要求されるのかなって」
022 美夏 「血の一滴も流さず削ぐのだ」
023 萌実 「どこの商人の話」
024 幸子 「あっさの目には私はどう映ってるのかしら」
025 朝香 「守銭奴」
026 幸子 「ひどいですわ」
027 美夏 「あっさどうしたの?」
028 萌実 「何か変…」
029 朝香 「変なのは皆の方じゃない!?もえたんは天然じゃないし、さっちーは守銭奴じゃないし、みぃ様は……別に変じゃないか」
030 萌実 「あっさ保健室で見てもらった方がいいです」
031 朝香 「そんな大袈裟な」
032 美夏 「保健委員の亜里抄に連れて行ってもらいなよ」
033 朝香 「え?亜里抄って誰…」
034 亜里抄 「あの…夢丘さん、保健の先生に診てもらいましょう」
035 朝香 「え…いや、ちょっとおかしいのは私じゃなくて…」
036 亜里抄 「朝香さん…世の中に私たちと同じ時間を過ごす平行世界が存在するとしたら…あなたは信じる?」
037 朝香 「え…突然何…」
038 亜里抄 「同じように学園が存在して友人たちがいて、平和な日常が続いているとしたのなら…」
039 朝香 「えと…アリスさんだっけ?話が見えてこないんだけど…」
040 亜里抄 「…私は 。こちらの世界ではあまりお話したことがなかったですね」
041 朝香 「こちらの世界…もえたんが聞いたら」
042 萌実 「中二病乙。」
043 朝香 「って言いそうなセリフ…」
044 亜里抄 「日常が壊れるのはほんの些細なきっかけ。平凡な日常を失いたくないのであれば…に関わらないことね」
045 朝香 「…アリサさん?何に関わらないこと…?肝心なところが聴こえなかったんだけど…」
046 亜里抄 「あのぉ先生、病人を連れてきました」
047 朝香 「失礼します」
048 那津子 「あら。初めての顔ね」
049 朝香 「確かに保健室なんて初めて来ました」
050 那津子 「保健室なんて来ない方がいいところよ。健康な子は縁のない場所なんだから」
051 朝香 「はぁ、まぁ…」
052 那津子 「で、今日はどうしたの?」
053 萌実 「あっさの」
054 美夏 「様子が」
055 亜里抄 「頭が」
056 幸子 「おかしいのですわ」
057 那津子 「頭がおかしいのは先生どうしようもないかな」
058 朝香 「ちょっ誰、今頭おかしい言ったの。というか、どうして皆まで保健室に来てるの」
059 萌実 「興味本意で」
060 幸子 「保健室の先生を眺めに」
061 美夏 「保健室の匂いに惹かれて」
062 朝香 「匂いって…誰も私を心配してくれないの!?」
063 那津子 「確かにこの消毒薬の甘い臭い好きな子いるわよね」
064 亜里抄 「保健室独特な雰囲気というか、学園で異質な空間ではありますよね」
065 那津子 「とりあえず熱でも計りましょうか」
066 朝香 「あ、はい」
067 那津子 「…あなたたちはもう戻っていいわよ」
068 幸子 「それじゃあ帰りますわよ」
069 萌実 「そうだね」
070 朝香 「ほんと何しに来たんだ…」
071 那津子 「…熱はないようね。どこが具合悪いのかしら」
072 朝香 「あ、別に具合は悪くないの」
073 那津子 「具合悪くないのに保健室に来たの?」
074 朝香 「皆の様子が変で、おかしいって言ったら私がおかしいって疑われて保健室に…」
075 那津子 「…そう。」
076 朝香 「だって、すごく金持ちなのにスゴくケチな絶対貸さないようなさっちーがお昼代を貸してくれたり、いつもとんでもないボケをするようなもえたんが知らないって…そんなの絶対おかしいよ」
077 那津子 「とりあえずベッドに横になりましょうか」
078 朝香 「はい…」
079 那津子 「そういう世界もあるのかもしれないわよ。あなたは偶然もう1つの世界に迷いこみ、不思議体験をしている」
080 朝香 「…先生もそういうこと言うんですか?」
081 那津子 「先生も?」
082 朝香 「アリサさんも似たようなこと言ってて…」
083 那津子 「アリサ…」
084 朝香 「平和な日常を壊したくなければどうの〜って」
085 那津子 「…そう。あなたは何で保健室に連れてこられたか分かるかしら」
086 朝香 「皆が具合悪いと勘違いして…」
087 那津子 「いいえ。別の世界を知りすぎている記憶を抹消するためよ」
088 朝香 「先生もよく言っている意味がわかりません」
089 那津子 「そうね。ただ…保健室の先生は教えるのが仕事ではなく、生徒さんを治すことが仕事だから。意味が分かるように言い換えまで丁寧にはできないわ」
090 朝香 「…あの、私帰ります。保健室で寝ていても…」
091 那津子 「もう起きれないと思うわよ」
092 朝香 「あ…れ…体に力が…」
093 那津子 「保健室に漂う甘い香り…これはただの消毒液のにおいだと思った?」
094 朝香 「まさか…赤いキノコや切り株おばけが得意とする甘い息だと言うのか!?」
095 那津子 「さぁゆっくりお休みなさい…―――」



【夜の学園】(廊下にてバリケード)

096 萌実 「あっさ…あっさ!」
097 幸子 「もう何寝ていますの!?」
098 亜里抄 「具合悪いんですか…?」
099 朝香 「え…」
100 美夏 「全く作戦会議の最中に寝るとは、死にたいのか」
101 朝香 「作戦会議?」
102 幸子 「もう。何を寝惚けておりますの?隣のクラスと全面戦争になったではありませんの」
103 朝香 「全面戦争って話が見えてこないけど…」
104 萌実 「クラスの岡田が隣のクラスのロッカーに閉じ込められて、翌日消えた件が1週間後に発覚して、犯人が隣のクラスの連中だと分かったことから」
105 美夏 「よろしいならば戦争だ…」
106 幸子 「となったでありませんの。大丈夫ですの?」
107 萌実 「岡田は犠牲になったのだ…」
108 幸子 「合掌」
109 美夏 「隣の連中は血の雨を見ないと気がすまないらしいな」
110 亜里抄 「あの…事を荒立てない方が良いのではないでしょうか…」
111 朝香 「何かこの世界もいつもと違う…」
112 美夏 「アリサ、戦場で生ぬるい事を言っていると死亡フラグが真っ先に立つぞ」
113 朝香 「さっきまともだったみぃ様が妙に熱血…」
114 萌実 「フラグは叩き折るべし。」
115 亜里抄 「でも…」
116 幸子 「痛っやりましたわねー」
117 美夏 「敵襲っ!全軍、迎撃態勢!」
118 幸子 「やられたらやり返す。…倍返しだっ!…ですわ」
119 美夏 「駆逐してやる…一人残らずッ」
120 朝香 「何でそんなに殺気立っているの…」
121 亜里抄 「争いは…避けられないのですね」
122 萌実 「あっさ危ないっ」
123 朝香 「え…」
124 美夏 「衛生兵ッ!」
125 幸子 「この中にお医者様の方は…お医者様はいらっしゃいませんの?」
126 萌実 「学生に医者はいないでしょ…」
127 亜里抄 「私、朝香さんを救護室に連れて行きます」
128 美夏 「助かる。あっさを宜しく頼む」
129 萌実 「索敵機能してないって左舷後方に伝達ー信号弾をー」
130 亜里抄 「その日、人類は思い出した。ヤツらに支配されていた恐怖を…鳥籠の中に囚われていた屈辱を……」



【部屋】(ベッドの脇に日向が立っている)

131 朝香 「…うぅ」
132 那津子 「起きなさい…起きなさい」
133 朝香 「頭が痛い…」
134 那津子 「今日は王様に会う日でしょ」
135 朝香 「何でっ!?」(飛び起きる)
136 那津子 「もう仲間もお待ちかねよ」
137 美夏 「全く遅寝坊は困りものだなぁ」
138 幸子 「全く。早く起きませんと私の魔法で黒焦げに致しますわよ」
139 萌実 「じゃあ斧で…」
140 美夏 「それは洒落にならない」
141 那津子 「さ、連れていって頂戴」
142 朝香 「これ魔王倒しに行くパターンでしょ。無理無理!」
143 美夏 「倒すのは魔王じゃなくて王様だけどね」
144 朝香 「何でっ!?」
145 亜里抄 「全裸だから…です」
146 朝香 「裸の王様かっ」
147 幸子 「さぁつべこべ言ってますと私の電撃をお見舞いしますわよっ」
148 美夏 「しるこ、あっさに直撃したぞ」
149 朝香 「何だか今回そんな役回りぃ…」
150 萌実 「急いで回復しないと…えーと、えーとっザラキッ」
151 幸子 「ボス戦でザラキを唱える緑は要らない子ですわ」
152 美夏 「それさえなけれ重宝するんだけどなー」
153 亜里抄 「あのそれよりあっさが…」
154 萌実 「あ、…あっさ…あっさ!」



【廊下】(倒れてる朝香に通りかかった亜里抄が声掛ける)

155 朝香 「うーん…」
156 亜里抄 「あの、大丈夫ですか?」
157 朝香 「あーアリサさん。平気…保健室は行かなくて大丈夫だから…」
158 亜里抄 「そう…ですか。じゃあ、私はこれで…」
159 朝香 「保健室に行くとろくなことがないから…」
160 亜里抄 「…あれ…今の方、何で私の名前を知ってたのかな…?」
161 那津子 「ちょっと聞いていいかしら」
162 朝香 「先生!?」
163 那津子 「何をそんなに驚いているのかしら…。大人しそうな女の子…アリスという名の子を見なかったかしら」
164 朝香 「アリス?アリサさんなら見ましたけど…」
165 那津子 「そう。ありがとう。あれが本当に私のアリスなのだろうか…」
166 朝香 「やっぱりここも自分の世界じゃないのかな」
167 美夏 「あっさ、探したよ」
168 萌実 「どこ行ってたのさ」
169 朝香 「あは、ちょっとうたた寝を…」
170 美夏 「早く教室に戻らないと次の授業始まるよ」
171 朝香 「あ…」
172 幸子 「どうしましたの?」
173 朝香 「財布忘れちゃった。お昼代誰か貸してくれたりしないかな…」
174 幸子 「私は嫌ですわ」
175 萌実 「全く、うっかりさんなあっさには…あ」
176 美夏 「もえたんどうしたの?」
177 萌実 「わたしもリビングに忘れてきた」
178 美夏 「もえたんの天然ぷりもどうなの。ボケばかりいても突っ込みが追い付かないんだからなー。あたしが二人とも貸してあげる」
179 朝香 「…いつもの皆だ!おかえりっ」
180 幸子 「何を言ってますの、あっさ」
181 萌実 「いつもじゃない皆とでも会ってきた?」
182 美夏 「具合悪いなら保健室行こうか?」
183 朝香 「保健室はもう行かないっ」
184 那津子 「そう。世の中にはこの世界と同じように同じ人々が暮らす時間軸の平行世界があるのかもしれない」
185 亜里抄 「そこに行ってしまうのはほんの些細なきっかけ」
186 那津子 「そう…普段行かないところに行ってしまったらなのかもしれない」
187 亜里抄 「私はアリサ。別の世界に誘う不思議な国のアリス。次に誘うのはあなたの番かもしれない―――」






作者のツブヤキ
 今回もまた、からふるべりぃ にじゅうにかいめの朗読劇の脚本を担当させて頂きました。
例の如く、主要人物はいつも通りの名前にしております。
保健の先生と大人しめの子でという注文から制作した、からべり朗読劇の中では少し異色のパラレルワールド作品です。
配役女性6ってなかなかやる人いない作品ですよねきっと。

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