七夕のお誘い

七夕のお誘い

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 不問:2
総セリフ数 58
製作日 2014/5/28〜2014/5/28
概要説明  まもなく七夕。普段からあまり輪に入ろうとしない夏樹を気にかけて、先生は声を掛けるのだが…反応はイマイチ。
ただ、実はそれは先生に特別な感情を持ってしまっていたからであって―――
利用にあたって 利用規約
目安時間
登場キャラ セリフ数 性別 備考
先生 30 生徒の一人一人を気に掛ける心優しい教師。一人ひとりの心に寄り添えればと思っている
夏樹
(なつき)
28 少し思考も大人びており、ひねくれている。子供のように無邪気ではない為、周りからは可愛くないと言われている






【教室】(放課後 机の上に置かれたプリントを見る夏樹)

001 先生 七夕のお知らせ
002 夏樹 「…下らない」(プリントをくしゃくしゃに丸めて捨てる)
003 先生 「夏樹。夏樹ー」
004 夏樹 「…どうしたの先生。」
005 先生 「来週の土日に七夕祭りをやるんだが、お知らせ見たか?」
006 夏樹 「七夕ね…」
007 先生 「先生もこれから笹を運んで中庭に立てるんだが、皆と願い事を短冊に書かないか?」
008 夏樹 「…先生。短冊に願いを書けば叶うと思ってるんですか。サンタクロースにお願いを書くのと同じですよ」
009 先生 「サンタクロースにお願い書いたら靴下に入れてくれるじゃないか」
010 夏樹 「親がそれを見て買って靴下に入れるんだろ。いつまでも夢見がちな人じゃないからな。」
011 先生 「つまらん生き方してるなー夏樹」
012 夏樹 「まぁ人生そんなに楽しくないからね」
013 先生 「はぁやだやだ。最近の子供は夢も希望も生きる気力もなくしてるのか。介護施設で働いているつもりはないんだけどね。」
014 夏樹 「現実思考なだけで夢見がちじゃないだけだよ」
015 先生 「ピンクのカッパだの妖精さんだの言ってくれた方がまだ可愛いげあるけどね」
016 夏樹 「そんなこと言う子は精神病院に連れていくべきだね」
017 先生 「冷めた反応されちゃうと先生ガッカリだな」
018 夏樹 「悪いけど誘う相手を間違えたね。じゃあ」
019 先生 「夏樹。…ふぅ、多感なお年頃の子供は難しいねぇ」



【中庭】(生徒数人に囲まれながら七夕の準備をする先生)

020 先生 「はい、もうちょっと右かなー。いい感じいい感じ」
021 夏樹 「…言い伝え、迷信、占い、おまじない。全部叶うなんて馬鹿げてる。神頼みだろうがなんだろうがそんなんで叶うなら苦労はいらないね」(窓から中庭の様子を見つつ呟く)
022 先生 「よし、これは上の方に吊るそうな。お星様がちゃーんと見ていて叶えてくれるからなー」
023 夏樹 「…先生も必死になっちゃって」
024 先生 「そう。よく知ってるな。神社で掛けられてる絵馬の紙バージョンだ」
025 夏樹 「よく恥ずかしげもなく叶いもしない願いを書くよな」
026 先生 「書いた願いは本当に叶うかって?叶うさ。嘘だと思うなら書いてご覧」
027 夏樹 「物理的に無理な願いだってあるのにさ」
028 先生 「言葉には言霊と言うのがあってね、なれなれって言っていると本当に叶うもんなんだよ」
029 夏樹 「言霊も他力本願じゃないか」
030 先生 「最初から願いもせず諦めてちゃ叶う夢も叶わない。」
031 夏樹 「叶いもしない夢を恥ずかしげもなく掲げること自体カッコ悪いし…」
032 先生 「それはカッコいいカッコ悪いの話じゃない。カッコ悪くたっていい。願いが叶えばカッコいいカッコ悪いなんて関係ないだろ?」
033 夏樹 「……」
034 先生 「好きって言葉も相手に伝えなきゃわからないものだし、伝えなきゃ伝わらない。そういうものだぞ。お、和人はバナナ食べ放題か。食いしん坊だな」
035 夏樹 「紙切れに書いたって…叶う訳じゃないのに」
036 先生 「先生はひとつ大事なことを言っておく。絵馬や短冊に願いを書いて待つのもいいと思うが、書いた願い事に向けて努力をする。そうすることで早く願いが叶う。ただ待つだけじゃ、どれくらいで叶うか分からない。だから皆も書いたらその願いがどうやったら早く叶うかを工夫して考えてみようか」
037 夏樹 「…こんな願い、工夫しようがないじゃん」
038 先生 「辰馬は大丈夫だ。大人にはもうじきなれる。もうちょっと勉強すればもっと早く大人になれるかもな。…ん、夏樹ーおーい、夏樹ー」(遠くで見ていた夏樹に気付き駆け寄ってくる)
039 夏樹 「……七夕なんて馬鹿馬鹿しい」
040 先生 「願い事。書いてみないか?」
041 夏樹 「…先生はなんて書くの?」
042 先生 「皆がいつまでも幸せでいられますように…かな」
043 夏樹 「…模範解答」
044 先生 「先生は皆のお手本じゃないといけないからな」
045 夏樹 「なら世界平和とでも書けば満足?」
046 先生 「夏樹の叶えたい願いを書きなよ」
047 夏樹 「やっぱ下らない…」
048 先生 「そうやってすぐ『下らない』って言っていると、人生下らなくなっちゃうぞ」
049 夏樹 「言霊だって言うんでしょ」
050 先生 「お、知ってたか。そう言霊が…」
051 夏樹 「信じてないから」(ふいっと踵を返す)
052 先生 「あ、夏樹ー」
053 夏樹 『だって下らない恋をしちゃったから…』
054 先生 「子供には願い事の1つや2つ持って欲しいものだけどね…ん」(ふととある短冊が目に入る)
055 夏樹 …夏樹
056 先生 「あれ、下らない下らない言ってた割に書いてるのか」(夏樹の名前の書かれた短冊を読み、微笑む)
057 夏樹 …先生大好き 夏樹
058 先生 「……ふっ。先生も大好きだよ。夏樹」






作者のツブヤキ
 七夕にはまだ早くて季節外れの作品ではありますが、ふと思いついたので。
今回は敢えて性別をなくしました。ご自由に性別を設定してご利用ください。
同性同士でも考えられる物語かなって考えたので。男同士だけはどうにもあまり考えられない…。
願いは言葉にすることで努力を始め、叶うとか…そんな話

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