| シナリオ詳細 | |
| 掲載元 | 声物語劇団 公式サイト 声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場 |
| 作者 | 月宮東雲 |
| 登場キャラ数 | ♂:1♀:2不問:1 |
| 総セリフ数 | 95 |
| 製作日 | 2012/10/29〜2012/10/29 |
| 概要説明 | 突然の死が受け入れられず、友華に当たり散らしてしまう。 秋菜に昨日の起きた出来事をありのまま伝えようと頑張るのだが… |
| 利用にあたって | 利用規約 |
| 目安時間 | |
| 登場キャラ | セリフ数 | 性別 | 備考 |
| 菊池 広茂 (きくち ひろしげ) |
47 | ♂ | 妹想いの高校二年生。彼女ができて浮かれているが、良きお兄ちゃんとして友華も可愛がっている |
| 菊池 友華 (きくち ともか) |
19 | ♀ | 広茂の妹の中学三年生。両親を突然失い、まだ心の整理はできていないが、兄を支えないとと強く気丈に振る舞っている |
| 立花 秋菜 (たちばな あきな) |
15 | ♀ | 広茂の彼女の高校二年生。初めて成功した告白で、広茂と付き合っていることを誇りに思っている。 |
| 死神キル | 14 | ? | 死神界よりやってきた死神。広茂の母より生命保険の行使をしに現れる。人の形をしているが、人間のような顔を持っているかは不明 |
| 001 | 友華 | 「おかえり、お兄ちゃん」 |
| 002 | 広茂 | 「おぅ…」 |
| 003 | 友華 | 「どしたの?」 |
| 004 | 広茂 | 「何が?」 |
| 005 | 友華 | 「何か元気ないよ。朝から様子変だし」 |
| 006 | 広茂 | 「何でもない」 |
| 007 | 友華 | 「あ、彼女さんと喧嘩したの?昨日の夜のこととか」 |
| 008 | 広茂 | 「お前には関係ないだろ」 |
| 009 | 友華 | 「…何で怒ってるの?」 |
| 010 | 広茂 | 「怒ってねぇよ」 |
| 011 | 友華 | 「怒ってる」 |
| 012 | 広茂 | 「怒ってねぇって」 |
| 013 | 友華 | 「怒ってる!」 |
| 014 | 広茂 | 「怒って…」 |
| 015 | 友華 | 「八つ当たりとかやめてよ、カッコわるい」 |
| 016 | 広茂 | 「勝手につっかかってきただけだろ」 |
| 017 | 友華 | 「そっちが冷たい態度先に取ったからでしょ!もういいよ!お兄ちゃんなんて知らない」 |
| 018 | 広茂 | …どこからだろうか。ネジがどこかで狂い始め、着実に俺の周りを破壊し始めていた |
| 019 | 広茂 | 「なんだよっ!なんだってんだよ!」 |
| 020 | キル | 「死にたければいつでも殺してやるぞ」 |
| 021 | 広茂 | 「ふざけんな、何でこの程度で死ななければいけないんだよ」 |
| 022 | キル | 「自棄になり周囲を巻き込んで心中する輩、狂気的に殺戮をはじめる輩、死を懇願する輩…様々な輩がいるからな」 |
| 023 | 広茂 | 「…そうだよな、周りが変わっていないのに自分だけが変わっているからそう思うんだろうな…何にも変わっていないのに」 |
| 024 | キル | 「人間達は死という概念を受け入れられないからこそ逃避を企て、現実から目を逸らす」 |
| 025 | 広茂 | 「だからこそ、限られた命を大切に生きるべきだよな…」 |
| 026 | キル | 「どう生きるかどう過ごすかはお前自身が決めることだ」 |
| 027 | 広茂 | 「…わかんねぇよ。突然お前はもう死んでるとか、もうすぐ死ぬって言われても実感湧かないよ…」 |
| 028 | キル | 「我は見守るのみだ。己で考えろ…」 |
| 029 | 広茂 | 「友華、あのさ…」 |
| 030 | 友華 | 「おはよー」 |
| 031 | 広茂 | 「あ、おはよう…あの」 |
| 032 | 友華 | 「そろそろ学校行くから」 |
| 033 | 広茂 | 「あの、ごめんっ!友華」 |
| 034 | 友華 | 「え?」 |
| 035 | 広茂 | 「昨日はホント悪かったっ」 |
| 036 | 友華 | 「べ、別に…」 |
| 037 | 広茂 | 「ちょっと虫の居所が悪かったみたいで」 |
| 038 | 友華 | 「別に気にしてないから」 |
| 039 | 広茂 | 「許してくれるか?」 |
| 040 | 友華 | 「気にしてないって言ってるじゃん。私もカッとなっちゃったっていうかさ…ほら、お兄ちゃんも早く食べないと遅刻するよ」 |
| 041 | 広茂 | 「あぁ…ちょっと食欲なくてね」 |
| 042 | 友華 | 「そう?珍しいね」 |
| 043 | 広茂 | 「ちょっと体調悪くてな」 |
| 044 | 友華 | 「ちゃんと食べないと大きくなんないぞ」 |
| 045 | 広茂 | 「それは友華にそっくりそのまま返す」 |
| 046 | 友華 | 「私はちゃんと食べてるもんっ」 |
| 047 | 広茂 | 「はいはい、兄ちゃんの心配してないで自分の成長頑張りなさい」 |
| 048 | 友華 | 「はぁーい」 |
| 049 | 広茂 | 「…大きくなんないぞ…か」 |
| 050 | キル | 「学校とやらに行かないのか?」 |
| 051 | 広茂 | 「はいはい、死神にまで学校の心配してもらえるのね」 |
| 052 | キル | 「…残り少ない余生を謳歌しなければ冥界に連れて行く最中に怨みつらみ言われてもかなわんからな」 |
| 053 | 広茂 | 「…残り少ない余生か。どう生きっかな」 |
| 054 | キル | 「悩め、若人よ」 |
| 055 | 広茂 | 「…何かいいこと言ったと思っただろ」 |
| 056 | キル | 「…別に。…むぅ、決まったかと思ったがな」 |
| 057 | 広茂 | 「あ、秋菜。お、おはよう」 |
| 058 | 秋菜 | 「ヒ…菊地君何?」 |
| 059 | 広茂 | 「は?き、菊地君?」 |
| 060 | 秋菜 | 「よ、用がないなら授業始まるから行くんだけど」 |
| 061 | 広茂 | 「あ…ぇ…」 |
| 062 | 秋菜 | 「じゃっ」 |
| 063 | 広茂 | 「あの、昨日はごめん」 |
| 064 | 秋菜 | 「…何が?」 |
| 065 | 広茂 | 「その…約束すっぽかしちゃって…」 |
| 066 | 秋菜 | 「別に悪いなんて思ってないっしょ」 |
| 067 | 広茂 | 「いや悪いと思ってる」 |
| 068 | 秋菜 | 「だって…その日一日いなかったじゃん。本当は私の家以外のところにいたんでしょ」 |
| 069 | 広茂 | 「いや…」 |
| 070 | 秋菜 | 「そうやって本当のこと言ってくれないんだ…」 |
| 071 | 広茂 | 「いや、ほんとに。ほんとのことなんだって」 |
| 072 | 秋菜 | 「菊地君さ、同じこと何度も言うとそれだけ信用が下がるってどうしてわからないかな」 |
| 073 | 広茂 | 「え…」 |
| 074 | 秋菜 | 「公園の茂みでお昼寝なんて考えられない。原っぱならまだしも、公園の茂みだよ?言ってておかしいと思わない?」 |
| 075 | 広茂 | 「まぁ…その…」 |
| 076 | キル | 「事実だがな。」 |
| 077 | 秋菜 | 「なんかさ、騙せると思われるとさ、悲しくなるんだよね。あ、馬鹿にされてるんだって」 |
| 078 | 広茂 | 「秋菜…」 |
| 079 | 秋菜 | 「菊地君、本当のこと話してくれないんだもの」 |
| 080 | 広茂 | 「秋菜、本当は…本当は俺!」 |
| 081 | 秋菜 | 「な、何!?」 |
| 082 | 広茂 | 「通り魔に刺されて死んでいるんだ。…だけど、死神キルに生返らせられ…」 |
| 【パンッ(広茂の頬を叩く)】 | ||
| 083 | 秋菜 | 「っ信じられない」 |
| 084 | 広茂 | 「…あの秋…」 |
| 085 | 秋菜 | 「ここまでコケにするって…ふざけるのもさ。も、もうやめようよ?昨日あたしが言った設定じゃん?それ」 |
| 086 | 広茂 | 「いや、秋…」 |
| 087 | 秋菜 | 「もうさ、菊地君さ。真面目に答えてくれないなら…本気で…本気で目の前からいなくなって。顔…見せないでよ……ね?」 |
| 088 | キル | 「泣かせたな、菊地広茂。」 |
| 089 | 広茂 | 「おいおい…そりゃない…だろ」 |
| 090 | キル | 「どうした」 |
| 091 | 広茂 | 「痛いだろ…。痛い。ビンタも食らってさ。…本当のことを話しても信じてもらえない」 |
| 092 | キル | 「そういうものだ」 |
| 093 | 広茂 | 「なんだよ…信じてもらえないから嘘吐いたのにさ…本当のこと言ったら今度は嘘に嘘塗り固めただけか」 |
| 094 | キル | 「…面倒なものだな」 |
| 095 | 広茂 | 「あぁ面倒だ…ほんと死ぬって面倒なことだな」 |
| 作者のツブヤキ |
| 死にたくて死ぬ者と、死にたくなくて死ぬ者。私はよく死にたくなくて死ぬ者を描くことが多いですね。 確かに世の中は、そんなに単純じゃないし、優しくもない。みんながみんな死にたくないわけでもないでもなくて… そんな美談とか、ドラマ的のような王道の演出みたいな物ばかり書くのもどうだかってのもあるんですけどね。 こういった創り話から少しでも思うことがあってくれればいいなと思うばかりです。 |
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