宇宙の星々

宇宙の星々

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :2:1
総セリフ数 154
製作日 2012/7/8〜2012/7/8
概要説明  未開惑星の調査をすべく宇宙連邦より派遣された宇宙船にのる五人の宇宙連邦士官。
しかし、酔っ払いキャプテンが失踪し、エンジンルームでのトラブルと重なり、宇宙船は墜落へ。
宇宙船のサイレンは鳴り止まない……
利用にあたって 利用規約
目安時間 18分程度   【〜20分】
登場キャラ セリフ数 性別 備考
ノイス 62 宇宙連邦採用試験で一般受験で合格。毒舌として口が悪いが、それなりの人付き合いは可能なようだ。
キート 34 ロマンチックで夢見がちな性格で、常識が少し欠如する程のロマンチスト。ロマンを求めて宇宙飛行士に志願。
セイル 58 副キャプテン。賢く優秀なため、物事を現実的に分析し、夢を見ないところは周囲から嫌われる原因の一つ。






【宇宙船内】(地上から出発し、通常航行への移行段階)

001 セイル 「座標2349:22258。誤差修正、第二エンジンに転換」
002 ノイス 「第二エンジンに転換。回転数、速度共に正常」
003 キート 「ルート異常なし。通常航行モード転換」
004 セイル 「通常航行モード転換。第一、第二エネルギータンク切り離し作業開始」
005 ノイス 「第一、第二エネルギータンク隔離」
006 キート 「あ、えと、隔離確認」
007 セイル 「エネルギータンク、切除完了」
008 ノイス 「重い荷物ともおさらばってとこか」
009 セイル 「自動運転システム作動、手動モードより切り替え」
010 キート 「自動運転モード確認」
011 ノイス 「…自動運転システム正常作動確認」
012 セイル 「これより各員自由行動」
013 ノイス 「ふぅー無事、出発できたってわけか」
014 セイル 「特に問題なく軌道に乗ったようね」
015 キート 「うわぁー、宇宙だ。宇宙だよ、みんな」
016 ノイス 「出発間際に目の前で爆破され、幸先悪かったっての」
017 セイル 「支部のセンスのなさが最低だったわ。景気づけにと偵察機発射して花火にするなんて」
018 ノイス 「俺はこれも花火になるんじゃないかってヒヤヒヤだった」
019 セイル 「花火にされたら宇宙から舞い戻ってでも製造研究者たちを呪い殺すわ」
020 キート 「地上から見たら白銀に輝いているのに間近で見たらただの岩なんだね。すごいなぁ」
021 ノイス 「…で、キャプテンは?」
022 セイル 「自室でお休み中」
023 ノイス 「一番重要なところで代理に任せるってどういうこと」
024 セイル 「代理と言ってもいつも重要なことは私にすべて押し付けていたけど。彼は」
025 ノイス 「よくキャプテン務まるな…」
026 キート 「そういえばリーダー、さっき真っ青な顔していたのを見たな」
027 セイル 「またお酒弱いのに、飲んだんでしょ」
028 ノイス 「アル中かよ…。連邦本部はとんでもない奴を起用しているんだな」
029 セイル 「それだけ人手が不足しているということ」
030 ノイス 「昔のような採用試験に通るのすら難しいって時代は終わったんだな」
031 キート 「採用試験…あったけ?」
032 セイル 「筆記・実技・応用・医療・生物様々な分野の課題があったけど、私はほとんど難なく通過したわ」
033 ノイス 「だろうな。そこのロマンチストとは違って頭が非常に良さそうだ。計算がずば抜けてできそうなほどね」
034 キート 「な、ロマンチストって僕のことかい?」
035 ノイス 「広大な宇宙を旅行したくて応募したって口だろ」
036 キート 「そうだよ」
037 ノイス 「図星かよ…」
038 キート 「宝石箱を散りばめたキラキラ輝く幾千の星々が広がる大海を航行する宇宙船なんて素敵じゃないか」
039 セイル 「実際にはゴツゴツした岩の塊ばかりというのを見て少しは目が覚めたかしら」
040 キート 「いんや、これからだね。未開惑星で僕たちと同じように暮らす生物がいる。宇宙の謎や神秘に触れられるこの仕事は実にやりがいがあるね」
041 ノイス 「どこまでもおめでたい奴だ」
042 セイル 「まぁこのポジティブな考えが採用されたのかもしれないわ」
043 ノイス 「ロマンティックな思考だけで採用する本部の連中どころか、連邦自体の存続が怪しいね」
044 セイル 「あなたのようなつまらなさそうな人間と一緒だと長い旅が息苦しくて外に飛び出したくなるもの」
045 ノイス 「外に飛び出たければいつでもどうぞ。なんならスーツも着ないで飛び出たら最高に開放的になれるね。頭も体もバーンってな」
046 キート 「いつしか僕たちがあんなゴテゴテなスーツを着ずとも軽装で宇宙空間に出ることが出来る日が来るんだろうなぁ」
047 ノイス 「ビニールレインコートでも代用して外に飛出たらいいんじゃないか?」
048 セイル 「たちまち体中の血液が飛び散って宇宙の塵になるわ」
049 ノイス 「キートなら宇宙の星屑になれるなら本望だろ」
050 キート 「やめてよ、怖い冗談は」
051 ノイス 「お、冗談じゃないかもよ」
052 セイル 「あなたはその毒舌が採用されたのかしら」
053 ノイス 「副キャプテンには、かなわないけど頭の回転の速さには自信があるんでね」
054 セイル 「そう」
055 キート 「あそこに青白く輝くのは何の惑星だろうね」
056 ノイス 「赤ちゃんがキャベツ畑で生まれると思っていそうなこいつと一緒の旅ってのは釈然としないな」
057 キート 「それって僕のこと言っているの?赤ちゃんはコウノトリが運んでくるんじゃないか!それぐらい知ってるよ」
058 セイル 「!?」
059 ノイス 「な?…小学、中学の授業何していたんだか」
060 キート 「ペリカンじゃなかったよね?コウノトリだったはずだよ」
061 セイル 「真正ね…」
062 ノイス 「まぁ、事実を見せつければ少しずつ分かってくるだろうよ」
063 セイル 「寝込みとか襲うようなことがあったら宇宙空間に全裸で放り出すわ」
064 ノイス 「とんでもないこと言うな…」
065 セイル 「宇宙のごみにするのはあまりよくないけど、あなたぐらいなら木端微塵に消えるでしょ」
066 ノイス 「お高く留まって計算高い女は嫌いだね」
067 セイル 「どこを見ているのかすぐ分かるような本能丸出しの男は私嫌いなの」
068 キート 「あ、僕。リーダーの様子見てくるね?」
069 セイル 「酒癖悪いから起こす時は気を付けてね」
070 ノイス 「最悪だな…なんでこの宇宙船にそんな奴がしかも責任者として乗ってるんだよ…」
071 セイル 「…あなた、先程切り離されたエネルギータンクの気持ちを考えたことってある?」
072 ノイス 「は?突然何言いだすんだ?宇宙酔いしたか?」
073 セイル 「本体から切り離されて宇宙空間へ永遠にゴミと呼ばれ、さまよい続ける。捨てられるために造られ取り付けられる彼らの気持ち」
074 ノイス 「すごいねぇ、頭のいい奴の考えることは分からない。モノにまで感情移入して考えることができるってか」
075 セイル 「本体を送り出すためには犠牲も必要、踏み台となれって。まるで世の中の縮図のよう」
076 ノイス 「まぁそうだろうね。俺たちだっていわゆる宇宙連邦の発展のためにって働くエネルギータンクみたいなもんだろうな」
077 セイル 「用済みになったら切り捨てられて暗闇をさまよい続ける人生なんてごめんだわ」
078 ノイス 「そりゃ俺もごめんだわ、都合のいいように利用されるってのが一番嫌いなんだよ」
079 セイル 「…ボタン一つで切り離され捨てられ、小さくなっていったエネルギータンクがなんだか考えさせられる物があってね…くだらないことを話したわね」
080 ノイス 「全くだ。長い宇宙旅行をいきなり出だしでセンチにしないでくれないか」
081 セイル 「たまにはセンチになる時もあるわよ」
082 ノイス 「キート並みの楽天的、おバカになってみるといいキャラになるかもな」
083 セイル 「私はデキル女キャラ路線なの。キートのようになるのはごめんだわ」
084 ノイス 「まぁそうだな。キートみたいなのが増えたらこの宇宙船は宇宙空間をさまよい続けるだろうよ」
085 セイル 「子供の頃、憧れた星々の大海はこんなにも地味なものだったのかしらね…」
086 ノイス 「白馬の王子様を信じてる時が副キャプテンにもあったのかね」
087 セイル 「さぁね。お姫様は今でも憧れているわ・・・窓が汚れてるけど」
088 ノイス 「鳥でもぶつかったか?」
089 セイル 「彼だったらエイリアンが捕食しに来るとか言うんでしょうね」
090 ノイス 「そういうのも強く信じるからなキートは。これから宇宙に行くってのにキャプテンはどんな悪趣味のゲームプレイしてたんだよ」
091 セイル 「航行中の宇宙船から脱出するゲーム?」
092 ノイス 「そうそう。光線銃とか効かないエイリアンとかいてさ…なによりも仲間が捕食されるシーンがグロい。ムービーでわざわざプレイヤーに見せつけるかって」
093 セイル 「あれなら三日でクリアしたわ」
094 ノイス 「マジかよ…序盤の第二倉庫で詰んだぞ…出口見つからなくて襲われて…」
095 セイル 「あそこは通気口を探してそこから通路に脱出するの…」
096 ノイス 「なんだよ、意外とやるんだな…ゲームとか」
097 セイル 「兄が宇宙ものゲームを腐るほど持っていたから。管理状況が悪くて積みゲーにカビをはやしてソフトを腐らせていたけど」
098 ノイス 「…初めてゲームを喩えじゃなくて本当に腐らせた猛者を聞い……なんだ?」(宇宙船のサイレンが鳴り響く)
099 キート 「大変だ!大変だよ!ボブがエンジンルームに落ちた」
100 ノイス 「どうした」
101 キート 「ボブと一緒にリーダー捜していてエンジンルームのドアを開けてバルブを回したらパイプから大量の水蒸気が…」
102 セイル 「パイプから水蒸気?」
103 キート 「早く転落したボブを助けないと!」
104 ノイス 「キート、ボブはまともに水蒸気を浴びたんだよな?」
105 キート 「う、うん。顔から足までブシャーって…」
106 ノイス 「それはもう助からない」
107 キート 「そんなの…そんなのわからないじゃないかっ」
108 ノイス 「水蒸気は高温で、浴びたら火傷をする。人間は20〜30%火傷を負うと重症になる。顔面9%、胸部腹部18%、下肢36%…下半身をやられただけで致命傷だ」
109 セイル 「この警報はエンジンルームが原因なの?」
110 ノイス 「今は態勢の立て直しだ。サイレンの鳴り止まない宇宙船ほど最悪な環境はない」
111 セイル 「第七ハッチが開閉してるらしいわ」
112 キート 「なんで!?」
113 ノイス 「キャプテンが飛び出したか、何者かが侵入したかの二択だろ。乗組員は俺たち五人なんだから」
114 キート 「何者かが侵入って…まさか…」
115 セイル 「まずいわ、制御不能。エンジンルームで火災が発生してる。船内温度も上昇しているし…」
116 ノイス 「冗談よしてくれよ、副キャプテン。そんなにすぐ事態がヤバくなるはずが…」
117 セイル 「爆破したロケットを造ったメーカーよ?欠陥があってもおかしくはない…」
118 キート 「そんなぁ!?」
119 セイル 「惑星の引力に引き寄せられているのがわかるでしょ?」
120 キート 「惑星の引力?」
121 ノイス 「道理でみるみる近付いているわけだ。とりあえず不時着陸して救難信号を送る方向で…」
122 セイル 「…肉塊が残ればね」
123 ノイス 「は?」
124 セイル 「不時着陸ができるのはスピードがある程度制御できる、体勢を整えることができるものだけ。引力に引き寄せられるまま墜落しているこの宇宙船にそんな能力はないでしょ?」
125 キート 「それはつまり…」
126 セイル 「残念ね、宇宙の塵ではなく名もない惑星の塵になるのが、定めのようね」
127 ノイス 「おいおいおい…」
128 キート 「嫌だ!僕はまだ死にたくないっ!」
129 ノイス 「あれだ、墜落直前に飛び降りるとか…」
130 セイル 「できるものなら、してみたらどう?その前に黒焦げだと思うけど」
131 ノイス 「黒焦げ?」
132 キート 「こんなことになるために僕は宇宙飛行士になったんじゃない!いやだ!」
133 セイル 「大気圏に突入するわ。見ての通り、隕石のように宇宙船が燃えてるのよ」
134 ノイス 「…なんだよこれ」
135 キート 「いやだ、神様助けて!」
136 セイル 「まるで宇宙船が悲鳴を上げてるようにも聴こえるわね、このサイレンは」
137 ノイス 「…こんな時まで物体に感情移入か…」
138 キート 「副リーダー!ノイス!助けてよ!僕を助けてよ!」
139 セイル 「残念ね。この状況を助けるためには副キャプテンなんて肩書きはゴミ同然。睡眠薬飲んで激突して消滅する直前までおねんねするのが賢明かもよ」
140 ノイス 「全く、計算高いだけではなく肝も据わってるんだな」
141 セイル 「伊達に副キャプテンやってませんから」
142 キート 「この役立たず!死んじまえ〜!」
143 ノイス 「ロマンチストは時に現実を突きつけられると発狂すると言うが」
144 セイル 「彼らの前に死は無縁だからNGよ」
145 キート 「死にたくないー」
146 ノイス 「鳴り止まないサイレンと発狂者の妄言ほど不快なものはない…なっ」(キートの腹部殴る
147 キート 「うぐぅっ」(失神
148 セイル 「流石に暑くなってきたわね」
149 ノイス 「地上に激突する前に酸欠で死にそうだな」
150 セイル 「星の消滅のように燃え尽きる。私たちが死んだらどこかで生命が誕生するのかしら」
151 ノイス 「ロマンチックな事言うねぇ…」
152 セイル 「このサイレンが全ての雰囲気を台無しにしてるけどね」
153 ノイス 「緊迫感があって最期にはふさわしいと思うがな」
154 セイル 「願わくは音速を越え、星になれ・・・」






作者のツブヤキ
 熱暴走のためか、三回もデータが飛び、0からすべて書き直した作品です。
PC買ってからまだ一年半ちょっとしか経っていないのに、ボシュゥン…といって突然電源が落ちるんですよ。
コンセント抜いてしばらく経たないと電源が入らなくて…底部を触ると少し熱くなっているんですよね。
なので、地面につけないようにと浮かせて使っているのですがそれでも起きるんですよ。
どうにも電化製品には嫌われる傾向があるようですね…最悪です。
高い買い物してもすぐ壊れるってどういうこと!?
困ったものです。

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