英雄の末裔

英雄の末裔

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :3不問:1
総セリフ数 226
製作日 2012/5/28〜2012/5/28
概要説明  かつては悪を滅ぼした英雄の末裔がお屋敷で従者と庭師を雇って平穏に暮らしていた。
ある日の昼下がり、門に不穏な影が差し、平穏はバラバラに崩されてしまう。
英雄の末裔は居場所を、大切な者を守るために剣を取る―――
利用にあたって 利用規約
目安時間
登場キャラ セリフ数 性別 備考
メリア 71 ミモラーゼ家のお抱え召使として幼少の時よりホワンの世話をしてきた。ヨキナから師と崇められるほどの土いじりを除く全てにおいて実力の持ち主
ヨキナ 46 ミモラーゼ家専属庭師。貴族邸から捨てられ彷徨い倒れていたところメリアとホワンに腕を認められ、広大な庭の管理を任される。花をこよなく愛し、名付けるほどのレベルのため変人がられる
ミモラーゼ=ホワン 62 ミモラーゼ家当主。かつて悪の組織、闇の一族を葬り去った英雄の末裔。英雄の末裔という肩書を忌み嫌っている。
バラノワーナ=リソン 46 過去に最大勢力を誇っていたが、ホワンの先祖に葬り去られ、没落貴族として息を潜めて生きてきた。ミモラーゼ家に復讐しようと計画






【ミモラーゼ家庭園】(花畑に咲き誇る花々に声をかけていくヨキナ)

001 ヨキナ 「今日もパンジア、キレイだね。シンシアは美しいよ」
002 メリア 「朝から頑張るな、ヨキナ」
003 ヨキナ 「あ、メリアさん、おはようございます。」
004 メリア 「また花相手にナンパか」
005 ヨキナ 「ナンパだなんて…花だけに話かける。はな…仕掛ける。なーんて」
006 メリア 「あまりつまらないことを言っていると主様に言ってクビにしてもらうぞ」
007 ヨキナ 「それ笑えません、メリアさん」
008 メリア 「ブラックジョークと言うやつだ」
009 ヨキナ 「ここで解雇されると他にアテがないんですから…」
010 メリア 「ふふ、庭師としての腕は認めているから安心しろ」
011 ヨキナ 「庭師としての腕はって他は認めていないんですか」
012 メリア 「人間としてはまだまだ半人前だな」
013 ヨキナ 「メリアさんの基準はハードル高そうだもんなぁ」
014 メリア 「私を越えろとは言わないが、ある程度の力が無いと、この屋敷ではやっていけないぞ」
015 ヨキナ 「何です、道場破りならぬ屋敷潰しでも現れるんですか?」
016 メリア 「さぁ。主様の周りにはよろしくない輩が多く集まるからな」
017 ヨキナ 「その時は通りすがりの庭師で関わりを避けます」
018 メリア 「屋敷専属庭師が通りすがりって無茶があるだろう」
019 ヨキナ 「裁ちバサミしか使えませんもの。戦えません」
020 メリア 「その大きなハサミさえあれば相手の頭と胴体分離くらい造作もなさそうだが」
021 ヨキナ 「彼らのお手入れのためだけしか使いませんっ」
022 メリア 「そうか。まぁあれだ、ヨキナがそのハサミ使ったらウフフアハハ笑いそうだからな」
023 ヨキナ 「どんなヤンデレですか」
024 メリア 「いや、デレるところは…ないっ」
025 ヨキナ 「ないんですかっ!それただ病んでるだけじゃないですか」
026 ホワン 「メリア、お茶にしましょう」
027 メリア 「なっ、主様!そんなに身を乗り出されると危のうございますよ」
028 ヨキナ 「これはこれはホワン様…」
029 ホワン 「ヨキナ、バラを数本摘んでお昼のサラダにちらして頂戴」
030 ヨキナ 「あ、はいっ。それではハーブも摘んでおきますね」
031 メリア 「ヨキナ、私は主様に呼ばれたのでお茶の準備して来ます。後でデザートに相応しいミントを用意してもらえる?」
032 ヨキナ 「はいっ。メリアさんの淹れるお茶楽しみにしていますね」
033 メリア 「あなたは後で。」
034 ヨキナ 「はいっ。」
035 メリア 「…全く、子供みたいに目を輝かせるのだから。主様、ただいまご準備しますからね」
036 ヨキナ 「頑張んなきゃっ」



【玄関前】(門に怪しい人影)

037 リソン 「…ここが屋敷か」
038 ヨキナ 「今日のメリアさんのお茶は何かなー。お菓子は何かなー、クッキー?生チョコ?あー想像しただけでヨダレが…」
039 リソン 「英雄の末裔とは笑わせてくれる」(鼻で笑う)
040 ヨキナ 「あぁもぅメリアさんと結婚したいっ!そうしたら美味しい手料理が毎日食べれるのにッ!住み込みで働かせてもらうように頼もうかなぁ…」
041 リソン 「どこから破壊してくれようか…」
042 ヨキナ 「性の壁を越えるッ!!!…っとと恥ずかしいことを声高々に叫んでしまった…」(拳をグッと握りながら叫ぶ)
043 リソン 「奴の首を捻り潰すことを考えるだけで右手が疼くっ」
044 ヨキナ 「あれ…見るからに怪しいフードローブ。あのっ」(侵入者に気付き、声掛ける)
045 リソン 「…なんだ?薄汚い生物が」
046 ヨキナ 「なっ…確かに少し土で汚れていて女の子らしくないかもしれないですけど…」(軽くショックを受けつつ)
047 リソン 「フンッ」
048 ヨキナ 「あ、ちょっ…ちょっと待って下さいっ」(ローブを掴もうと一瞬触れる)
049 リソン 「触れるなゲスが」(突き飛ばす)
050 ヨキナ 「うぁっ…」
051 リソン 「消し炭にされたくなければ関わらないことだな」
052 ヨキナ 「あなた…ホワン様たちに害なす者ですね。美しい華を保つためには害虫の駆除もいとわない!」(起き上がりながら敵意を見せる)
053 リソン 「フン、庭師風情が」
054 ヨキナ 「ミモラーゼ家専属庭師の意地ってものがあるんですよ」(口元を拳で拭いながら)
055 リソン 「武器も持たずにか?」
056 ヨキナ 「舐めないで下さい、このハサミでの、喉元かっ裂いてや、やるんですからっ」(剪定ハサミを震える手で握りながら)



【大広間】(きれいなティーカップにハーブティーが注がれる)

057 メリア 「主様、ハーブティーが入りましたよ」
058 ホワン 「今日のお茶菓子は何かしら」
059 メリア 「今日はアップルパイです、主様」
060 ホワン 「あら、珍しく手が込んでいるのね」
061 メリア 「まるでいつも手抜きみたいに言わないで下さい」
062 ホワン 「まぁ、生チョコなんて簡単そうじゃない?」
063 メリア 「あれでも結構手間かかるんですよ、主様。今度一緒に作りますか?」
064 ホワン 「いいえ、遠慮しておくわ」
065 メリア 「愛情込めて作るのは何でも大変なんです」
066 ホワン 「メリアの淹れるお茶は愛情が詰まってて美味しいわぁ」(棒読み)
067 メリア 「棒読みですが、主様。まぁ嬉しいです」
068 ホワン 「ふふ…メリアがこうしてミモラーゼ家に仕えてくれて私は誇りに思うね」
069 メリア 「どうしたんですか、突然」
070 ホワン 「ん…嫌な奴来てもいつも私から遠ざけてくれたなって」
071 メリア 「それが私のお仕事ですから、主様。従者は主君に仕え、守り抜く。それが私に与えられた運命ではないですか」
072 ホワン 「そうね。…英雄の末裔だなんて肩書きなんていりやしないのに」
073 メリア 「お言葉ながら、ご先祖様のことを悪く言われないで下さい」
074 ホワン 「あら、同意しないこともあるのね」
075 メリア 「恥ずべきことをしたならばまだしも、誇りしことをなさって築かれた栄光です」
076 ホワン 「でもそれを妬まれ貴女に迷惑がかかるのは…」
077 メリア 「主様は胸を張られて下さい。そうでないと私が胸を張ってお守りができないじゃないですか」
078 ホワン 「…そうね。」
079 メリア 「少しブランデーが強過ぎましたか?」
080 ホワン 「失礼ね。時には感傷に浸ることくらいあるわよ」
081 メリア 「おかわりをお持ちしましょうか」
082 ホワン 「お願い」
083 メリア 「はい、ただいま」
084 ホワン 「英雄の末裔…ね。英雄になりきれない過去の栄光は鎖となり、私を縛るの」(どこか遠くを見ながら呟く)



【屋敷内の入口ホール】(屋敷の入口ホールにボロボロになりながら血まみれでうずくまるヨキナ)

085 リソン 「口ほどにもない」(剣についた返り血を払いながら吐き捨てる)
086 ヨキナ 「くぁ…メリ…ア…さ…ん」
087 リソン 「純白のバラを深紅に染めるのは容易きこと。一介の庭師ごときが行く手を阻もうなんざ、片腹痛い」
088 ヨキナ 「ホ…ワン…様」(宙に震える手を伸ばす)
089 リソン 「その首、摘み採り、庭に飾れば少しは趣味が良くなるかもな」(首に剣先を突きつけ、ニヤリと笑う)
090 メリア 「…ッ!ヨキナから離れろっ」(短剣を構えながら)
091 リソン 「お楽しみをお邪魔するのは…」
092 ヨキナ 「メリ…ア…さんッ」
093 メリア 「ヨキナッ!通りすがりの庭師で関わりを避けるんじゃなかったのか!」
094 ヨキナ 「…庭師…は…華を…飾…るのが…仕…事です…から」
095 メリア 「主様に用があるのではないのか?ならばそこの庭師は関係ない…」
096 リソン 「じゃれてきたからちょっと遊んであげただけ。そんなに怒ることもないだろ?」(ヘラヘラと笑う)
097 メリア 「血まみれにしといてちょっと遊んだ?ふざけないで」(怒りに肩震わせる)
098 リソン 「ミモラーゼ家の全てを破壊するのに一つ一つチャチャいれられてもね」
099 メリア 「破壊なんてさせない。主様の一切をお守りするのが私の役目」
100 リソン 「そうかい。お役目ご苦労さん」
101 メリア 「主様の目にさらす時にはあなたが瀕死で引きずり出す時…」
102 リソン 「そうっ、それは楽しみだッ!」(身を屈めて一気にメリアへ突進し、首を絞めつつ壁に押し付ける)
103 メリア 「かはっ!?」
104 リソン 「貴様の断末魔が主様の呼び鈴か?」(剣先をメリアの頬をかすり、壁に突き刺しながら)
105 メリア 「く…主様のお手をわずらわせるまでもないっ」(リソンを払い飛ばしながら反転)
106 リソン 「余裕なフリをいつまで続けられることか」
107 メリア 「主様のもとには絶対に行かせないっ」



【大広間】(空になったティーカップと扉を交互に見ながら退屈そうに待つホワン)

108 ホワン 「…お茶のおかわりが遅いわね。お昼寝しているのでもあるまいし…」
109 ホワン 「まさか、メリアが忘れているっとか…それはないか。庭師でも相手しているのかしら…道草食べさせちゃダメじゃない。…あんなに真っ赤なバラなんて育てていたかしら…っあれは血?大変ッ」(庭をふと見て飛び散った血痕に血相を変える)
110 リソン 「まだ立ち塞がる?」(転がるメリア見下ろしながら)
111 メリア 「たとえ、肉塊になろうとも…あなたを先には行かせないっ」
112 リソン 「そう…それじゃあ、お望み通り肉塊にしてあげようか」
113 メリア 「く…主様…」(歯を食いしばる)
114 ホワン 「メリアッ!!」(長剣を持ちながら現れる)
115 メリア 「主様ッ!?」
116 リソン 「ようやく当主のご到着…か」(首を回しながら)
117 ホワン 「これは一体…」(転がるヨキナ、メリアの惨状に言葉を失う)
118 メリア 「主様…お逃げ…下さい」(小刻みに震えながら手を伸ばし、訴える)
119 リソン 「従者と違って主は呼び鈴を聴いても飛んではこないっと」
120 ホワン 「あなたの仕業?没落貴族」(キッと睨み付けながら)
121 リソン 「そうさ。貴様から何もかも奪う…いや破壊してやろうとね。落ちぶれた英雄の末裔よ」(へッと笑う)
122 ホワン 「英雄なんて過去の栄光。すがるつもりもないし、末裔と呼ばれるだけで虫酸が走る」(吐き捨てるように)
123 リソン 「余裕か、ミモラーゼ」
124 ホワン 「えぇ、余裕よ。バラノワーナ」(鞘から剣を抜きながら構える)
125 リソン 「その余裕失くし、恐怖に引きつる顔を拝んでやるわ」
126 ホワン 「墜ちたものね。没落すると心まで埋没するのかしら」
127 リソン 「お陰様で破壊を楽しむ快感に浸れている。どこぞかの英雄様のお蔭でね」
128 ホワン 「闇の一族は闇の一族らしく闇に息を潜めていなさい。あなたたちの出る幕ではないの」
129 リソン 「暗躍させてもらうまでさ」(ホワンに襲い掛かる)
130 ホワン 「この舞台には裏方も黒子もいらない。役者さえいれば成り立つ舞台。感動の演出をありがとう、ただそれ以上は何も許さない」(剣撃をかわしながら反撃する)
131 メリア 「主…さ…ま」(霞む視界の中、必死で呟く)
132 ホワン 「この物語はただの力なき英雄の末裔のお涙頂戴物語じゃないの」(眉吊り上げながら)
133 リソン 「ほざけ…」
134 ホワン 「従者が血まみれで私の名を呼んで崩れ倒れる?最高の演出よ」(横目でメリアを見、嘲笑するように)
135 メリア 「主様…ここは私が引き受け…ますから」(力を振り絞りながら立ち上がろうとする)
136 リソン 「時は再び巡り、英雄の末裔が闇の一族に滅ぼされる。実に愉快な物語じゃないか」
137 ホワン 「とんでもない実にくだらない戯曲だわ」
138 メリア 「主様…いけま…せん…こやつに…関わって…は」
139 ホワン 「幕の下りない劇なんて存在しないの」(刃を弾き返しながら)
140 リソン 「どのようなエンディングをお望みで?お嬢様」(勢いよく何度も斬りかかる)
141 ホワン 「あら、悪役が倒されてハッピーエンドに決まっているじゃない」
142 リソン 「はりつけ?八つ裂き?なぶり殺し?それともクライマックスに屋敷ごと炎上?」
143 ホワン 「炎上は燃え上がるけど、ありがち過ぎてとんだ茶番。そんなシナリオを書くのは三流以下の腐れ脚本家」
144 リソン 「舞台で独り狂ったように踊り続けるは、英雄の末裔」
145 ホワン 「ふざけなさい。操る人形もいない哀れな道化師のあなたよ」(払いのける)
146 リソン 「首をはね飛ばして従者が歌を歌うか」
147 ホワン 「残念。歌い笑い踊るのはミモラーゼ家の人間だけ。部外者は残念ながらお呼びじゃないわ」(髪をかき上げながら体勢を立て直す)
148 リソン 「舞踏会で華麗に足を踏むのはあなたではない、ミモラーゼ」
149 ホワン 「メリアとよく踊りの練習をしていたから踊りは負けはしない」
150 メリア 「主様ッ…どうか…」(泣きそうになりながら必死に止めようとする)
151 ホワン 「没落貴族に輪舞曲は踊れやしない」
152 リソン 「これは復讐劇。実に愉快な喜劇。輪舞曲やワルツは不要だ、ミモラーゼ」(勢いに任せ、何度も斬りかかる)
153 ホワン 「野蛮でぎこちない動きを…」
154 リソン 「剣技は華麗に美しく?実用性に欠けるね」
155 ホワン 「品位の欠片も…」(後退しながら剣げきを受ける)
156 リソン 「腐れた金持ちも薄汚い貴族も口を揃えてよく言うさ…ただ、皆床に転がったがなぁっ」(大きく横に薙ぐ)
157 ホワン 「く…ァッ!?しまっ…」(後退し、メリアの血に足を滑らせバランスを崩す)
158 リソン 「従者の血で足を滑らすとはなぁっ」(ニヤァッと笑い、大きく斬りかかるが足をメリアに掴まれ、狙いが大きくそれる)
159 ホワン 「あぐぅっ」(浅く斬りつけられる)
160 メリア 「主様ァッ」
161 リソン 「チッ死に損ないが小汚ない真似を!」(メリアを睨み、掴む手に剣を突き刺す)
162 メリア 「ギャアッ」
163 ホワン 「メリアッ!!」
164 リソン 「もうその手は何も握れない、触れられない。主に仕える資格も無くなった哀れな従者さ」
165 メリア 「あ…ぁ…」(目の前に広がる血と激痛の手に愕然とする)
166 ホワン 「あなたに…私の従者を選ぶ資格なんてないっ!」(大きく剣で払う)
167 リソン 「チィッ、小癪な…」
168 ホワン 「闇の一族は闇に沈みなさい!」
169 リソン 「く…英雄を滅ぼすまで何度だって甦るさ」
170 ホワン 「例えこの手汚すとしても…守るべきバショのために…」(怒りの一撃一撃を加える)
171 メリア 「あぁ…」(目を大きく見開き、両手を失った絶望を嘆く)
172 リソン 「従者もろとも終わりだっ英雄の末裔ミモラーゼッ」(ホワンに剣を突き刺す)
173 ホワン 「刺し違えても…滅ぼす…」(カウンターで心臓を貫く)
174 リソン 「け…死んで…も英…雄の末裔…とは…な…ぁ」(口元をヒクヒクさせ倒れる)
175 メリア 「あ、あるじ…さ…」(膝つくホワンに声かける)
176 ホワン 「…剣は…突き刺すものじゃ…ないわね…」(苦しそうに笑いながら)
177 メリア 「ある…」
178 ホワン 「急所は…外れ…てる…メリア…今…今…お医者様を…」(剣を抜き、メリアに駆け寄る)
179 メリア 「私…は…もぅ…」(涙を浮かべながら)
180 ホワン 「何を…言って…いるの…」
181 メリア 「もぅ…主…さま…の…手当てすら…できま…せん…もぅ…」(涙を流しながら)
182 ホワン 「メリ…ア…」
183 メリア 「もぅ…お世話も……お料理も…私は…わた…しは…」(泣きながら)
184 ホワン 「…私が英雄の…末裔であるばかりに…」(メリアの体を抱きしめながら)
185 メリア 「責めない…でくだ…さい…」
186 ホワン 「英雄なんて…英雄なんて…」
187 メリア 「いつまでも…私の…英雄で…いて…ください…主…様」
188 ホワン 「…ならば…英雄を…いつまでも支え…続けて…片時も…離れずに…」(しっかりと強く抱きしめる)
189 メリア 「えぇ…主…様…」



【庭園】(花畑にジョウロ片手に立つヨキナ)

190 ヨキナ 「パンジア、今日はなんだか元気がないようだね。ヒリジカ、チラーゼと喧嘩してはダメじゃないか」
191 メリア 「いつまでお花とお喋りしているんだ、ヨキナ」(指のない両手を包帯で巻きながら)
192 ヨキナ 「あ、おはようございます。メリアさん」
193 メリア 「おはようございます。じゃない。さっさと掃除を始めて昼食の準備をしろっ」
194 ヨキナ 「まだ、昼食には早いかなって…」
195 メリア 「お前は準備に時間かかるんだからさっさとやれっ」
196 ヨキナ 「は、はいっ」
197 メリア 「しっかりやらないと主様に言ってクビにしてもらうぞ」
198 ヨキナ 「か、勘弁して下さいよっ!片腕の庭師じゃどこも雇ってもらえないんですから…」(半べそ)
199 メリア 「冗談だ、冗談。私の足下にはおよばないが、見込みはあるからな」(微笑む)
200 ヨキナ 「笑えないですよ…メリアさんの足下になるまで後何年かかるんですか」
201 メリア 「…死ぬような特訓受けさせてやろうか」(ニヤッと笑いながら)
202 ヨキナ 「…遠慮しますっ!掃除行ってきますー!」(慌てて走り去る)
203 メリア 「ふぅ…ヨキナ、悪いな…私がだらしないばっかりに」(ヨキナの後姿見ながらため息つく)
204 ホワン 「あの子を怨まないであげてね、ヨキナ」(走り過ぎようとしたヨキナを捕まえる)
205 ヨキナ 「ホワン様!?す、すぐにお部屋のお掃除に…」
206 ホワン 「悪気があって厳しく言っているわけじゃないのよ」
207 ヨキナ 「メリアさんのことですか?」
208 ホワン 「そう。大好きなお庭の面倒もあまり見れていないでしょう?」
209 ヨキナ 「いえ、この屋敷で働けるだけでも感謝感激です」
210 ホワン 「片腕の庭師さん」(失った右腕を見ながら微笑む)
211 ヨキナ 「名誉の負傷ですよ、へへっ…まだ一本残ってますから」
212 ホワン 「ごめんなさい。あなたにまでツラい想いを…」
213 ヨキナ 「謝らないで下さい、ホワン様。時の英雄の末裔であるホワン様のお世話ができるなんて光栄です」
214 ホワン 「…貴女こそ果敢に憶することなく悪と戦った英雄よ」(優しく微笑む)
215 ヨキナ 「いやいや…英雄だなんて…」(照れる)
216 メリア 「ヨキナ、ヨキナ!掃除もしないでどこで油を…」(遠くからキョロキョロ捜しながらやってくる)
217 ヨキナ 「メリアさん!?あの、ホワン様、掃除してきま…」
218 メリア 「あ、ヨキナ!掃除しないでこんなとこ…」
219 ホワン 「メリア、ヨキナは私が引き止めていたの怒らないであげて」
220 メリア 「主様…」
221 ホワン 「ね?」
222 メリア 「甘やかすと主様の負担が増えるんですからね」(ため息をつきながら)
223 ホワン 「はいはい。自分の部屋くらい自分で掃除します」
224 メリア 「主様っ」(咎めるように)
225 ホワン 「ほら、元プロなんだから指示出しお願いね、メリア」
226 メリア 「はい。主様」(軽くため息つき、笑う)






作者のツブヤキ
 久しぶりに一作品で長いものになりました。これだったら前半後半に分けた方がいいんじゃないかって思ったりもしますが。
お屋敷の当主に仕える従者と庭師の三人vs.敵の描いた作品ですが、同じような人物構成でもう一作品同時に考えつきました。
今回は従者が一生懸命ズタボロになりながらも主人をとめようと頑張るのにも関わらず主は居場所を守るために闘い続けるという部分が書きたくて書きました。
如何だったでしょうか。

使用報告・リクエスト・感想・コメント応援・随時、受付中! ⇒   掲示板  

(※どの作品からのコメントなのか、URLのfree/○○○.htmlの『数字3桁のみ』の後、続けてコメントを記載して頂けると助かります)









台本一覧へもどる

オリジナルボイドラ劇場へもどる

声物語劇団へもどる

ブログを見る

★☆先月の台本人気ランキング☆★