冷たき仮面は踊る

冷たき仮面は踊る

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :2:2
総セリフ数 80
製作日 2012/3/30〜2012/3/30
概要説明  突然誘拐され、目が覚めると周りには仮面をつけた男女がいた。
この仮面は心の仮面なのか、死ぬことでしか決して外れることのない冷たき仮面。
今宵も冷たき仮面は宙を舞い、踊り出す。
利用にあたって 利用規約
目安時間 6分程度   【〜10分】
登場キャラ セリフ数 性別 備考
青年 14 若者より少し大人な考え方ができる。背後から殴られて意識を失って連れてこられた。
若者 21 金髪ピアスの若者。キレやすい。背後から首を絞められ意識を失って連れてこられる。
女性 20 状況を楽観視することが多々ある女子大生。睡眠薬で眠らされ連れてこられる。
子供 25 マセた背伸びしている子供。様々な情報を得ることで匿名性を利用し、攻撃をすることを覚えた。残酷な事=楽しいことと目覚め始めた。






【赤い絨毯の敷き詰められた部屋】(仮面をつけた男女が四人部屋に倒れている)

001 青年 「どこだ、ここは…」(呻きながら起き上がる)
002 若者 「誰だよ、お前!」(仮面男を見て驚く)
003 青年 「俺は、後ろから突然誰かに殴られて…」
004 若者 「オレは首を絞められたぞ」
005 女性 「ん…」(呻く)
006 若者 「薄気味悪いんだよ、仮面なんかつけて!おめぇ」(胸を突き飛ばす)
007 青年 「何言ってんだよ、不気味な仮面つけてるのはお前の方だろ。オレを殺そうとしやがって…」
008 女性 「うるさいなぁ…」(顔しかめながら起き上がる)
009 若者 「なんだよっ」
010 女性 「人が気持ち良く寝てたってのに」(不満げに)
011 若者 「気持ち良くだって!?こんな状況でよく気持ち良く寝られるな仮面女」
012 女性 「仮面女?裏表ないつもりだけどな」(キョトンとする)
013 若者 「何でみんな仮面つけてんだ…気でも狂ってんのか?」(二人を見て呟く)
014 青年 「頭おかしいとしたらお前の頭だな。冷静に周り見たら分かるだろ」
015 若者 「は…?なんだよコレ、俺の顔に何ついてんだよ?」(顔を触り、真っ青になる)
016 子供 「なに…?何騒いでるの?」(部屋の隅から現れる)
017 女性 「冷たい仮面。…へぇ、なかなか凝った趣向ね」
018 青年 「とんだ変態野郎だな」
019 若者 「なんだよ、はずれねぇぞっどうなってんだよ」(必死に爪を立てて仮面を外そうともがく)
020 子供 「クスッ…確かにハズレはないね。もれなくだよ」
021 若者 「なんだよ、薄気味悪いガキが」
022 子供 「あれ…仮面つけてても子供だって分かるの?」
023 女性 「まぁ、身長や声からして分かりやすいけど」
024 子供 「姿さえ見えなければバレなかったかもしれないのになぁ、ボク残念」
025 若者 「何だって言うんだ、クソ」
026 女性 「何かを意図して連れて来られたってわけね」
027 青年 「…のようだな」
028 若者 「ッ意味分かんねぇよ」
029 女性 「集められたのはこの四人だけ?」
030 青年 「いんや、そこに転がっているよ」(指さしたところにナイフ突き刺さり、目を見開いた男性が倒れている)
031 若者 「転がって?」
032 女性 「嘘、死んでいるじゃない」
033 子供 「残念だったね、おじさん。でも仮面取れたね。ニイちゃんも死ねば取れるんじゃない?」(転がった仮面を拾い、弄びながら)
034 若者 「ふざけんなよ、このクソガキ野郎ッ…あ?」(子供の胸ぐらを掴む)
035 子供 「わっ…」
036 女性 「やめなさいよ、子供に手を上げようだなんて、いい大人がみっともない」
037 若者 「おま…女…?」(慌てて離しながら)
038 子供 「さぁ?顔を見ないと性別もわからないものかなー」
039 若者 「だって胸…」
040 青年 「君が男の子だか女の子はどうだっていいが」
041 子供 「ちぇ、釣れないお兄さんだこと」
042 女性 「この展開…」
043 子供 「ボク知ってるよ。脱出ゲームって言うんだ」
044 女性 「冗談でしょ?」
045 子供 「そして脱落者は転がったおじさんのようになる」
046 若者 「やってられっか!」(踵を返し、ドアの方へ)
047 子供 「ダメだよ、フラグ立てちゃ」(若者の腕を掴む)
048 若者 「何するんだよ!?」
049 女性 「確かに真っ先に逃げ出そうとすると死ぬけど…」
050 青年 「イカれた金持ちの金持ち道楽…そんなのに付き合わされるなんてごめんだな…」
051 子供 「フラグ立てられたら回収したくなっちゃうじゃないか」(仮面の下で薄気味悪く笑う)
052 若者 「あ?」
053 子供 「最後まで生き残った者だけがこの屋敷から出られる…ってネ」
054 若者 「どういう…」
055 子供 「こーゆーこと♪」(腹部にナイフ突き立てる)
056 若者 「え…」(目を見開く)
057 青年 「あ、おぃ」
058 女性 「刺した…の?」
059 子供 「脱出ゲームは簡単に抜け出せたら面白くないじゃなぁい?」
060 若者 「なんだよ、コレ…腹から止まんないぞ…」(血が溢れ出る)
061 子供 「誰もやらないならボクが鬼さんやってあげるって話」(三人をゆっくり見回し、小首を傾げる)
062 青年 「おいおい…意味が分からない」
063 子供 「あれ…お兄さんはこのニイちゃんと違って飲み込みが早いと思ったんだけどな」
064 女性 「やめてよ…ただでさえ非現実に巻き込まれて混乱しているのに…」
065 子供 「不思議だよね?相手の顔が見えると躊躇っちゃうけど、相手の顔が見えなくて自分の顔が隠れてると思うと殺すのも抵抗ないんだ」(若者を蹴飛ばす)
066 青年 「狂ってる…」
067 子供 「いやだなぁ、ボクはいたってフツーだけどなぁ」
068 女性 「ドラマの撮影?それとも悪夢…?」
069 子供 「金持ちの金持ち道楽…だっけ。確かに主催者は金持ちだけど、彼らだけ楽しむなんてズルイじゃん?」
070 女性 「とにかく逃げなきゃ…」
071 子供 「ボクたちも楽しまないと…さ」
072 女性 「何なの…一体私が何したの?」(数歩後ろに下がる)
073 子供 「仮面をつけたら踊りを踊りましょうってね。」
074 青年 「付き合ってられない…」
075 子供 「そうそう一番目じゃなきゃ死亡フラグは回避できたりするよね」
076 女性 「狂ってる…」
077 子供 「あは、このニイちゃんが2番目だったっけ」(仮面の外れた金髪の若者の体を足でつつく)
078 青年 「何やってんだ、あんたも逃げるぞ」(ドアへと走り、振り向いて震えて立ち竦む女性に声かける)
079 女性 「こ、腰が…」
080 子供 「さ、逃げ踊りなよ。仮面パーティーの始まりさ」(ナイフを振りかざす)






作者のツブヤキ
 2ヶ月前に創った作品をようやくアップできました。
突然、誘拐され目覚めると見知らぬとある部屋に閉じ込められていて、周囲には不気味な仮面をつけた人物ばかり。
バイクヘルメットなどで顔隠れているだけでも不気味なのに、仮面舞踏会のような仮面って怖いですよね。
さてさて、このお話は初対面同士の人はみんな仮面をつけていますよねってお話です。
その仮面を剥がせるのは深く付き合った後か、死んだ後か。死んだ際は仮面が剥がれ落ちるか、そのまま謎に包まれたままかだと思います。
それと仮面をつけたままだと相手の表情を窺い知ることができないから平気で傷つけることとかできちゃうのね。それが匿名性。
そんな隠れていることによる匿名性が躍り出すといったお話でした。

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