出番ですよ

出番ですよ

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :5:1不問:1
総セリフ数 132
製作日 2011/12/27〜2011/12/27
概要説明  勘違いから舞台に出られると勘違いしたスポンサー。
気が付いた時にはもう遅い。劇場支配人は劇が目茶滅茶にならないように必死で止めるが…
利用にあたって 利用規約
目安時間
登場キャラ セリフ数 性別 備考
支配人 33 劇場支配人。観劇が趣味である以上に演技も上手いため、度々ヘルプやゲストで劇団に参加することがある。
ラント 32 今回の劇のスポンサー。太っちょのオシャレ髭。勘違いから劇に出られるとワクワクうきうき。演劇好きだがド素人。
シャンベル 11 前線基地にて軍の方針に抗議する若き女性隊長設定の俳優。
監督 15 熱血で劇に命かけてます。愛してます。だが家に飾っているアニメのフィギュアはもっと愛してます。
クイックガーラ 5 かつてはシャンベルと国の平和を守ると約束し志した同志。サーフィー将軍の右腕の副官役の俳優
従業員 28 劇場で働く従業員。支配人に別件で用事があったのだが厄介事に巻き込まれる。
ローシャルサーフィーガナー 6 国王からの命を受け、戦意喪失の敵国兵を蹂躙するよう指示する将軍役の俳優






【舞台袖】(出番をそわそわと待つスポンサーと引き止める劇場支配人。舞台で演じる俳優三人)

001 ラント 「む、そろそろ出番か」
002 支配人 「あ、いやまだですよ!まだ座ってて下さい」
003 シャンベル 「ローシャルサーフィーガナー!あなたは僕を騙したなっ」
004 サーフィー 「これは国王からの命令、兵を引かせる訳にはいかない」(前を見つめたまま)
005 ガーラ 「サーフィー将軍、右翼左翼ともに良好」(報告に現れ、敬礼)
006 サーフィー 「ガーラ副官、シャンベル殿をお連れしろ」
007 シャンベル 「クイックガーラッ裏切るかっ!」
008 ガーラ 「シャンベルさん、ここはお引取りを…」
009 ラント 「そろそろか…」(立ち上がる)
010 支配人 「あーいやいや、まだまだまだ」
011 ラント 「むぅ、そうか…」(座り直す)
012 シャンベル 「この裏切り者めっ!」
013 サーフィー 「行けっ」(横目でガーラを睨む)
014 ガーラ 「私こそ、平和を願うのは同じこと」
015 シャンベル 「同志と思うた僕が愚かだった!貴様も王家の犬かっ」(吐き捨てるように)
016 サーフィー 「そう牙を剥きなさんな、シャンベル殿、それでは荒野をさまよう野良犬のごとき…」(ゆっくりと振り返り、シャンベル見る)
017 ラント 「出番だなっ!」(ガタッ)
018 支配人 「ちょっ」
019 監督 「カァッートッ!カァーット!カットォー!」(メガホンで座席強打)
020 ラント 「む」
021 監督 「ガーラ何やってんだよ!ボォッと突っ立ってんなよ!いつからあんた木の役になったんだ!あ?学芸会じゃねぇんだぞっ」
022 ガーラ 「はいっスミマセン!監督」
023 監督 「シャンベルももっと睨む!睨めっこしてんじゃないからなっ!笑わせてーのか!」
024 シャンベル 「すみませんっ」
025 監督 「もっと睨み利かせろよ!調子乗ってんじゃねーぞ、コラ…あ?…くらいよ」(グラサン下げてドスきかせながら睨む)
026 シャンベル 「はいっ」
027 監督 「やってみろ」
028 シャンベル 「はいっ!」(監督睨み付ける)
029 監督 「…何で俺見てやるんだよ、そんなに憎いかッ!デブ殺すぞとか、ロールハムが喋ってんじゃねーぞとか思ってんのかよっ!」(半泣き)
030 シャンベル 「スミマセン」
031 監督 「役者の方向けよ、観客ってか俺がチビるだろっ!今夜寝れなくなったらどうすんだよ!明日休むぞ!シャンベルさんが怖いんで劇場これませんって」
032 シャンベル 「スミマセン、監督」
033 監督 「なんか、バッコーイ☆とかって顔してるけどお前には何にも言ってやらねーからな、将軍」
034 サーフィー 「はい」
035 監督 「ざまぁっ!シーン32の司令塔から始めんぞ!はい、アクションッ」
036 ラント 「シーン32…そろそろだな、ネクタイは大丈夫かな。ん、ンンー」(蝶ネクタイを弄りながら)
037 支配人 「あーまだです、出番の結構前のところに戻ったんで」
038 ラント 「そうか…。長いもんだな」(髭をいじって、座り直す)
039 支配人 「公演時間は短くても苦労と練習は長いんですよ」
040 ラント 「ンンー、チミは長いのかね?」
041 支配人 「まぁ、劇場の支配人ですから…」
042 ラント 「ホゥ、支配人とな」
043 支配人 「劇場の使用の数だけ演技を見てきました」
044 ラント 「ホゥホゥ、なにかね?そしたらこっちもイケるのかな?」(手でジェスチャー)
045 支配人 「は?」
046 ラント 「これだよ、これ」(手でジェスチャー)
047 支配人 「えーと…」
048 ラント 「演技だよ、演技」(少し呆れながらも期待した顔で)
049 支配人 「あぁ!えぇ…ゲストとして度々出ることも…」
050 ラント 「ほぉ、ワシは初だ」
051 支配人 「はぁ…」
052 従業員 「支配人、ちょっと…」
053 支配人 「あ、ラントさんの休憩?」
054 従業員 「え?」
055 支配人 「ラントさん、休憩だそうですよ」
056 ラント 「そろそろ出番だろ」
057 支配人 「いえ、間もなく休憩入れるそうなので、一足先にどうぞと…」
058 従業員 「あの、支配人?」
059 支配人 「話し合わせろ…いいから」
060 ラント 「む…出番が気になるしなぁ」
061 支配人 「私から監督に言っておきますから」
062 ラント 「そうか?うーむ…ワシのために悪いなぁ」
063 従業員 「いえいえ…」(営業スマイル浮かべながら)
064 支配人 「君、案内して」
065 従業員 「どちらに…」
066 支配人 「ロビ…楽屋107号室に」
067 従業員 「107号室に?」
068 ラント 「それでは出番が分からんじゃないか」
069 支配人 「近くになりましたら呼びに行きますから」
070 従業員 「控え室になってるんですよ…スタッフの」
071 ラント 「スタッフ?」
072 支配人 「いえ、役者さんたちの。ハハハ…」
073 従業員 「スミマセン…」
074 ラント 「そうなのか、では一服しに行くか。案内したまえチミィ」
075 支配人 「頼んだよ」
076 監督 「カットカットカットォー」



【通路】(送り届け、支配人の下に戻ってくる従業員)

077 支配人 「もぉ、誰だよアイツに出番与えたの」
078 従業員 「支配人大丈夫ですか?」
079 支配人 「大丈夫じゃないよ、何?舞台をぶち壊しに来たの?」
080 従業員 「誰なんですか?」
081 支配人 「スポンサーだけど、何を勘違いしたのか舞台に出れると勘違いしてやがる…」
082 従業員 「出ないんですか?」
083 支配人 「あんな何もできなさそうな素人が出たら舞台の質が下がっちまう」
084 従業員 「なら断ればいいじゃないですか」
085 支配人 「出番はないですって?あんな出番を今か今かと待つ男を?」
086 従業員 「まぁ…そうですね」
087 支配人 「じゃ、よろしく」(肩をポンと叩く)
088 従業員 「は?」
089 支配人 「さらりと断ってきて」
090 従業員 「ちょ、支配人」



【107号室前】(ドアをノックして入室する)

091 従業員 「何でこっちが断らないといけないんだか…」
092 ラント 「そろそろか…いや、もう少しか…いやそろそろだな」(パイプ咥えながらウロウロ)
093 従業員 「あの、失礼します」
094 ラント 「お、来たか。待ってたぞ、出番だな」(パッと顔を明るくする)
095 従業員 「あ…いえ…」
096 ラント 「うぉぉ、緊張して来た」
097 従業員 「あの…」
098 ラント 「みんなを待たせては悪いからな、行こう」(ポンポンと従業員の肩を叩いて出ていく)
099 従業員 「えと、あなたの出番は」
100 ラント 「分かってる分かってる」
101 従業員 『あなたの出番なんかないんだよっ!もっかい言ってやろうか?最初っからあんたの出番はねぇんだよっ勘違い野郎』(心の中で大絶叫)
102 ラント 「ん…どうしたチミィ、顔色が悪いぞ」
103 従業員 「いえ…行きましょうか…ははは」
104 ラント 「おぉー…あーアーアー、ンンッ」(喉を押さえながら発声)
105 従業員 『発声練習始めちゃったよ…この人』
106 ラント 「やるからにはババンと主役を奪わんとな」(ウインク☆)
107 従業員 「主役奪わんで下さい…」



【舞台】(監督の脇で舞台を見つめる支配人)

108 サーフィー 「右左翼ともに展開ッ、前進せよ!」
109 シャンベル 「やめろっ」
110 ガーラ 「お下がり下さい、シャンベルさんっ」
111 シャンベル 「黙れっ裏切り者!」
112 ラント 「出番だなっ」(舞台袖から登場)
113 従業員 「ちょ…」
114 ラント 「やぁやぁ、諸君たちお揃いだねぇ」(優雅に歩きながら)
115 監督 「…誰?」
116 支配人 「ちょ…ぇ…?な?」
117 従業員 「支配人、スミマセン…止められませんでした」(息切らしながら)
118 支配人 「出番って言っちゃったの?」
119 従業員 「言ってないんですけど…勝手に」
120 監督 「ねぇ、あれ誰?」(ポカンとしながら舞台指差す)
121 支配人 「あ、いや、スポンサーで…」
122 監督 「何あれ?え?」(ポカン)
123 ラント 「先に進みたいならワシを倒して行け」(仁王立ち)
124 監督 「早くつまみ出せよ」
125 支配人 「スミマセン…ホント…」(頭下げる)
126 監督 「いいから、舞台メチャメチャになるから」
127 従業員 「ごめんなさい…」(頭下げる)
128 支配人 「ラントさん、ほらラントさん、出番終わり」(手招きしながら声かける)
129 ラント 「さぁ、来なさい」(胸板拳で叩きながら)
130 支配人 「聞こえなかったのかなぁ、ラントさん出番終わり」(首かしげながら大きめな声で)
131 ラント 「さぁ!」(両手広げる)
132 支配人 「聞こえてるよね、あれ絶対聞こえてるよね?もう引きずり下ろしていいよ、ホント」(半泣き)






作者のツブヤキ
 私の出番はまだ…え、ずっとこないですか?マジデスカ…
出番って待ち遠しいですよね。小学生の頃の学芸会の練習会では長い台詞の際は忘れないうちに忘れないうちにと早く言いたくてうずうずするんですよねw
で、トチると言うね。
なので昔っからあんまし台詞ある役は苦手苦手で、やりたい人に任せていたなぁw
劇場で繰り広げられる劇って本当にいいですよね。狭い舞台いっぱいいっぱい使って繰り広げられるドラマが好きです。
いつしかこうして書いた作品が舞台で演じてられているのを観たいなぁ……。

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