輝け!絶望の星

輝け!絶望の星

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :1不問:1
総セリフ数 67
製作日 2011/10/23〜2011/10/23
概要説明  忙しい時の厨房は戦場のよう。忙しい時にちゃんと動けないのは足手まといなんだ。
期待の新人とか勝手に思って鼻高くしてるんだろうが、別に新人には期待もしていないし、逆にお荷物だから絶望もんだ。
希望の星?絶望の星の間違いだって。忙しいピンチの時に来って救世主ですらなんでもない。
けどな、絶望の星でも輝け。そのまま闇に消えてしまうなっての。
利用にあたって 利用規約
目安時間
登場キャラ セリフ数 性別 備考

(けん)
34 まだ若いが一流の料理人。厨房に入ってから長く、新人等を鍛えるのを担当する。
新人 33 厨房に新しく入った新人。期待の新人だと思い、胸を膨らませて張り切るが大してできないようだ。






【厨房】(閉店後、反省会も兼ねての呼び出し)

001 「あのなぁ…お前、こんなんでやってけると思ってるの?」(先ほど作った通しを出しながら)
002 新人 「はいっ」
003 「はいっじゃねぇよっ!ふざけんなっ」
004 新人 「スミマセン…」
005 「お前さ、厨房をなんだと思ってんだ?」(こめかみを叩きながら)
006 新人 「料理を作る…」
007 「お遊びじゃねぇんだっ、こんな料理まずそうで食えるかっ」(通し皿吹っ飛ばす)
008 新人 「あ…」
009 「こっちはお客様からお金をもらって仕事として料理を出している」(シンク台を叩きながら)
010 新人 「はい…」
011 「その対価をもらってやってるんだ、見栄え悪くて不味そうでこんな料理誰が食うんだ?あぁ?」
012 新人 「じ、自分が…」
013 「あ?」
014 新人 「いぇ…」
015 「お客様に出さずに自分で食べるってか…ぁ?お前、何のためにここ来てんだ?」(顔しかめる)
016 新人 「料理の修行…」
017 「料理の修行?こんな腕で料理がどうたらと思ってんのかって」
018 新人 「頑張れば…」
019 「ふざけるのもいい加減にしろっ」
020 新人 「う…」
021 「刺身はゴチャ、天ぷらはペタン。俺なんて言った?」
022 新人 「刺身はきれいに並べて、天ぷらは高く盛る」
023 「そうだ。できてるか?」
024 新人 「いえ…」
025 「言ったこともできてないよな、はっきり言ってこんなのゴミだ。」(ゴミ箱へ捨てる)
026 新人 「あ…どうして…まだ食べれるのに…」
027 「お前がダメにしたんだぞ、食べれない物を作った。価値のない物を作り出したんだ」
028 新人 「贅沢です…」
029 「あのなぁ、お前世の中全て綺麗事だけだと思ってんじゃないのか?」
030 新人 「そんなんじゃ…」
031 「お前に期待する物なんてないんだよ、希望の星だとか思ってんなよ?よく周りに言いふらしてたようだけどよ」
032 新人 「それは…」
033 「よくそんなこと言えたもんだな、えぇ?」
034 新人 「スミマセン…」
035 「いっちょ前の料理人なってから言えよ、あ?恥ずかしげもなく厨房のエースだの期待の星だの…」
036 新人 「…スミマセン」
037 「今じゃ足手まといなんだよっ!場所は覚えない、通しは盛れない、料理はできない。まかないすら作れないだろうが」
038 新人 「ま、まかないなら…」
039 「不味いっての!あんなのまかないじゃねぇ、残飯だアホが」
040 新人 「そんな言い方…」
041 「お前さ、ホントに料理人になる気あるのか?この先やってけねぇぞ?」
042 新人 「はいっやる気あります!」
043 「やる気はあったって料理作れなきゃ役立たずなんだ」
044 新人 「はぃ…」
045 「刺身切んのもおせぇし、そんなんじゃ厨房回んないんだよ!今日だってホールとお客様にどんだけ迷惑かけた?」
046 新人 「スミマセン…」
047 「謝れば済む話じゃない!泣くなんて以ての外だからな!泣くぐらいなら汗水垂らせって」
048 新人 「はぃ…」(俯きながら下唇噛む)
049 「そして二度と希望とか期待の星とか思いあがんなよ、お前は頭抱えるお荷物の『絶望の星』だかんな」
050 新人 「言い過ぎです…」
051 「あ?」
052 新人 「夢ぐらい…いいじゃないですか」
053 「お前にかける期待が勿体ないっての!そんだったらまだ自分の可能性に注ぎ込む」
054 新人 「自分の可能性にかければいいじゃないですか…」
055 「あぁかけるとも、お前よりまだまだ優秀だからな。期待もタダじゃねぇんだっ。時間も金もかけるんだからな」
056 新人 「言いたいことはそれだけですか…?」
057 「全然。だがな、これ以上言ったって聞かないだろ?言ったろうが、お前にかける時間が勿体ないって。その分明日の仕込み終わらせられるからな」
058 新人 「…なら、もぅいいですか?」(時計を見て呟くように訊く)
059 「あがれ、ここにいても得るもんなんかないんだからな」
060 新人 「お疲れ様でした…」(頭下げて出て行こうとする)
061 「おぅ……絶望の星、絶望から這い上がってこいよ。頭抱えるお荷物でも役に立つこともあるかもしれないだろ」(壁に向かいながら)
062 新人 「…はぃ」
063 「消えちまうなよ?絶望の星」(横目で一瞬新人を見ながら呟く)
064 新人 「…!?…はいっ」(ハッとしたように)
065 「もう行けっ」(手で追い払う仕草)
066 新人 「ありがとうございました」
067 「明日もよろしくな」(背を向けながら)






作者のツブヤキ
 その昔、とある居酒屋でホールで入ったはずなのにいつの間にかキッチンのバイトをしたことがあり、料理を作ってたことがあります。
天ぷらを揚げたり、通しを盛ったり、刺身を盛りつけたり、回鍋肉作ったり、ポテトや皮せんべい作ったり等様々なことしました。
やっぱり周りは専門学校生とか、プロばっかりで速さとか見た目とか全然レベル桁違いで場違いな雰囲気を醸し出してましたが。
料理はお客様が目で見て楽しむものでもあるわけで、こんなもんでいいだろって自分判断の妥協が許されない場でもあるわけで、立体盛りがホント難しい。
たまに外食すると盛り方とかそういったのを見ては、そんなこともあったなと自分と重ね合わせて苦笑したり。気持ちと様子が分かるので苦情とか言えないんですよね
厨房ではピーク時はほんと怒声とか飛びまくりますからね。ほんとバタバタ。いい経験ができたと思いますね。自分の経験ってなかなか上手く描けないですけど

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