創作者に告ぐ

創作者に告ぐ

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :2:1
総セリフ数 80
製作日 2011/6/21〜2011/6/21
概要説明  創作者に告ぐ。我々は生活をしている。誕生させる途中で投げ出して殺さないでほしい。
簡単に没にして殺さないで。ちゃんと誕生させて自由に生活させて。二次元の世界だって生きている。
作者に告げる創作人物(キャラ)たちの声。
利用にあたって 利用規約
目安時間
登場キャラ セリフ数 性別 備考
作者 40 スランプに悩まされる他、手ごたえの無さに苛立っている。
レミィ 25 作者の創り出したキャラ。作者に生み出され没にされたりして死にかけているキャラの代弁に現れる。
友人 15 作者の飲み友達。相談に乗るふりして実はお酒を飲みたいだけ。






【作者自室】(小説の執筆をしている作者)

001 作者 「ここでヒュランデスガ…あぁ、ダメだっ!こんなんじゃダメだダメだ駄目だっ!」
002 レミィ 「…さ……で」(作者に語りかける)
003 作者 「ボツだボツ!ヒュランデスガも駄目だ。こんなキャラじゃない。あぁ…レミィ…レミィも没か…?」
004 レミィ 「…さない…で?」
005 作者 「くそぉっ!こんなのっこんなのっ!ダメダァッ!」(頭をかき回す)
006 レミィ 「ボ…を…殺さ……で…」
007 作者 「あぁ…俺には才能がないじゃないか?見ろよ、周りは舞台作家に小説家に映画の脚本家!?」(嘲笑)
008 レミィ 「…たちを…」
009 作者 「プロならまだいいっ!だが、奴はプロではなく素人から成り上がった!…俺にも可能性はあるのか?誰か答えてくれよっ!魅力的な作品は才能かっ!努力かっ!?」(机に向かって言う)
010 レミィ 「ボクたちを殺さないでっ!」
011 作者 「全世界の創作者に告ぐ。我々を殺戮することなかれ。」(キャラの代弁)



【バー】(飲んでいるところ、友人がやってくる)

012 友人 「よぉ、創造神さん」(片手をあげ、挨拶)
013 作者 「お前か…」
014 友人 「なんだぁ?まだ趣味でそんなん書いてんのかよ」(作者の隣にある台本の束を見る)
015 作者 「台本か…」
016 友人 「やめとけってそんな売れもしないもん。面白くもねぇんだからよ」
017 作者 「言ったな、この野郎ッ」(笑いながら)
018 友人 「飲め飲め大馬鹿野郎。今日はお前の奢りだ」(作者の方を抱く)
019 作者 「今日もだろ」
020 友人 「どーんと飲んで忘れちまえ」
021 作者 「大体、見返りがないんだよなぁ」
022 友人 「台本なんて誰が見んだよ。大体小説だって話題になったりよっぽどな良作じゃなきゃ買いたかないね」
023 作者 「マンガはパッと見ただけで判断できる。画風とか内容とか。だがどうだ?小説なんか活字だらけでとっつきにくい」
024 友人 「表紙買いが増えるわな」
025 作者 「台本ってなんだよ。特殊過ぎて売れもしない」
026 友人 「ターゲットが狭過ぎるんだな。台本なんて使うのなんて演劇や舞台だ。元々需要が少ない当たり前だろ」
027 作者 「何で書いているんだろう」
028 友人 「こっちが聞きたいね、バーロー」
029 作者 「…何で書き始めたんだ?俺」
030 友人 「お、悪い。明日早いから帰るわ」(時計を見て帰る)
031 作者 「…何でだっけ?」
032 レミィ 「…失礼」(作者の隣にちょこんと座る)
033 作者 「忘れたな…俺は何のために書いてるのか。何のために書くのか…書いている意味はあるのか?」
034 レミィ 「創作しているんですか?」(台本を指差して)
035 作者 「あぁ…」
036 レミィ 「今度の物語はどんなのですか?」
037 作者 「たいしたもんじゃないさ…売れるわけでもスゴい作品を書いてるわけでもないからな」
038 レミィ 「大したもんじゃない…」
039 作者 「なんでこんなん書いてんのかな俺…本気で分かんなくなっちまったなぁ」
040 レミィ 「目標を見失った?」
041 作者 「目標どころか自分も見失ったわ。元々迷走してたし」
042 レミィ 「最初の夢は何だったの?」
043 作者 「どうでもいいことさ。自分の書いたキャラたちが可愛くて、まるで俺の頭ん中だけじゃ生活しにくいと言わんばかりで、もっと生き生きしてくれるかなって…」
044 レミィ 「うん…」
045 作者 「俺の頭の中の物語を彼らの生活を沢山の人に知ってもらいたかった」
046 レミィ 「沢山の人に…」
047 作者 「でもそれと同時に反応が欲しかった」
048 レミィ 「反応?」
049 作者 「俺だって作品書いてそれによって人の心を動かしたり、考えさせられたってしたかった」
050 レミィ 「今もそれが動力じゃないの?」
051 作者 「作業化しちまったんだよな…頭の中のアニメーションをただただ書き写す感じでさ」
052 レミィ 「あなたは創作が好きなんじゃないの?」
053 作者 「好きだったらこんなに悩んだりしないんじゃないかな」
054 レミィ 「好きじゃないの?」
055 作者 「自分が分からない。それが本音さ」
056 レミィ 「あなたは創造神、向こうの住人の生活を決めている」
057 作者 「そんな大層なもんじゃないさ」
058 レミィ 「だから…ボクたちを殺さないで」
059 作者 「…飲み過ぎたか?何であんたがまるで俺の作品に登場するみたいなこと言ってるんだ?」(頭押さえる)
060 レミィ 「お願い。作品を未完成で終わらせたりしないで。あなたの手で生まれるボクたちを見捨てないで」
061 作者 「見捨てる…」
062 レミィ 「ボツにされて生まれても生活もできずに暗闇に放り投げられたボクたち」
063 作者 「んん…」(頭を振る)
064 レミィ 「ボクたちも生きている。あなたの創った世界で。」
065 作者 「あんたの話を信じるなら俺があんたの人生握ってるみたいな…」
066 レミィ 「そう。だから創作者の皆に伝えたい。ボクたちは生きている。途中で投げ出したりしないでって」
067 作者 「たとえどんな結末になろうとも?」
068 レミィ 「神が望んだことであれば…」
069 作者 「神…ねぇ」(つぶやく)
070 レミィ 「どんな人生を描いてくれるのか楽しみにしてるから」
071 友人 「忘れ物、忘れ物〜おっとまだいたのか、創造神さん」(ふらふらと入ってきて鞄を取りに来る)
072 作者 「あぁ、ちょっと不思議ちゃんと話しててね」
073 友人 「不思議ちゃん?」
074 作者 「ボクたちを殺さないでって俺の作品のキャラみたいに言ってきてさ」
075 友人 「不思議ちゃんはお前だ。大丈夫かぁ?飲み過ぎたんじゃないか」
076 作者 「あぁ?あれ…今隣りに」(隣の席を見てキョロキョロ周りを見回す)
077 友人 「馬鹿言ってないで水飲んで酔い醒ましとけよ?そこまでくると重症だぞ」
078 作者 「…あいつらを誕生させに行って来るか」(がたっと立ち上がり、よろよろと台本を抱えて店を出る)
079 友人 「あ、おい、おーい」
080 作者 「創作者に告ぐ、キャラの考案途中で投げ出すことなかれ」(キャラの代弁)






作者のツブヤキ
 うまく書けなかったなぁというのが第一印象。途中からもはや愚痴みたくなっちゃってるもの。
半年くらい前に夢に出てきた物語。
自分が考えていたであろう物語のキャラが必死に私に語りかけてくる。『僕たちを殺さないで』って
最初は何のことか分からなかった。もう考えることをやめた物語だったから殺すも何も死ぬシナリオすらないっての。
作者の知らないところで二次元には二次元なりの生活があるのかもしれない。ただ中途半端に生まれ、最後まで書かれた物語だと二次元の中ですら生活できないって話なのかなって。
不思議なことを考えることが結構あります。
作者が知らないところでキャラたちは普通の生活を送っている。作者が書く物語は二次元キャラたちの人生なのか。
それともキャラたちが演じるための台本というシナリオなのか。物語が終われば再び生活が始まるのか。
答えは見つからない…。作者は神なのか?劇作家なのか?キャラたちは生まれるのではなくスポットライトが当たる感じなのだろうか。

使用報告・リクエスト・感想・コメント応援・随時、受付中! ⇒   掲示板  

(※どの作品からのコメントなのか、URLのfree/○○○.htmlの『数字3桁のみ』の後、続けてコメントを記載して頂けると助かります)









台本一覧へもどる

オリジナルボイドラ劇場へもどる

声物語劇団へもどる

ブログを見る

★☆先月の台本人気ランキング☆★