シナリオ詳細 | |
掲載元 | 声物語劇団 公式サイト 声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場 |
作者 | 月宮東雲 |
登場キャラ数 | ♂:2♀:1不問:1 |
総セリフ数 | 113 |
製作日 | 2010/11/15〜2010/11/15 |
概要説明 | 次々と戦況を劣勢から優勢へと変えていくことからシャルルの率いる部隊が人々から賞讃されていた。 だが、それを快く思わない者たちが軍本部の中に混じっていた…。 すっかり完治し、第七リアナ基地で働いているルイを訪ねて現れたシャルル。シャルルの言葉は意外なものだった… |
利用にあたって | 利用規約 |
目安時間 | 10分程度 【〜10分】 |
登場キャラ | セリフ数 | 性別 | 備考 |
シャルル | 49 | ♀ | 誇り高く賢いロナンバルド。実力から大佐まで上がったが、周囲の様子から自分は相応しくないと感じている。 |
ルイ | 51 | ♂ | シャルルの元部下。怪我も完治して退院し、第七リアナ基地にて戦闘機の整備や一軍人として働いている。 |
テトラ | 7 | ♂ | シャルルの部下。シャルルのやり方を気に入っておらず、怨みを持っている。 |
フラン | 6 | ? | 将軍職に就き、軍の指令を直接行っている。時に冷酷で残忍な提案をすることもある。 |
001 | ルイ | 「…あの飛行機は」 |
002 | シャルル | 「元気にしているか?ルイ」 |
003 | ルイ | 「やっぱり…シャルル大佐!」(敬礼) |
004 | シャルル | 「たまたま近くを通ってな」 |
005 | ルイ | 「近くって軍会議でファントロジスの方に行ってたんじゃ…」 |
006 | シャルル | 「お?機密情報が駄々洩れか?」(笑う) |
007 | ルイ | 「我が部隊の軍隊長が言ってたんですよ、軍会議がファントロジスで開催されるって。だから機密でも何でもないですよ」 |
008 | シャルル | 「そうか。まぁ軍会議つっても、ただの打ち合わせ程度なもんだったからなー」 |
009 | ルイ | 「ご活躍はよく耳にしますよ、第三師団が戦況を次々と覆してるって。頻繁に出動していた我が部隊も最近じゃほとんど出番なしですからね」 |
010 | シャルル | 「もうじき戦争も終わる。今日は敵国の残党掃討作戦の話だったからさ」 |
011 | ルイ | 「ちょっ…シャルル大佐!それこそ機密なんでしょうからこんなところであっさり言わないで下さいよ!」(慌てる) |
012 | シャルル | 「ん?まぁ、突っ込めーだの、やれーだのって作戦聞いても誰も得しないだろ。理解できないし」 |
013 | ルイ | 「僕も理解できないんで、言わなくて結構です…」(呆れたように) |
014 | シャルル | 「あ、私の飛行機整備よろしく」 |
015 | ルイ | 「…ぇ?自分でされないんですか?」 |
016 | シャルル | 「まぁ、どーせ立ち話してる間にも…ってね」 |
017 | ルイ | 「自分の乗る戦闘機は自分で調整したほうがいいですよ?他人に任せたりせず…」 |
018 | シャルル | 「ほんとはルイにお願いしたいけど、ルイは愚痴聞き係だから」 |
019 | ルイ | 「愚痴聞き係って……シャルル大佐、…もしかして時間がないんじゃ…」(ふと気付いたように) |
020 | シャルル | 「ま、お願いお願いっ」(ルイの背中をぐいぐい押す) |
021 | ルイ | 「な…時間ないんだったらこんな所で油を売ったりせず…」 |
022 | シャルル | 「私が頼んだってやってくれないからルイが頼んでね」(ルイの整備している戦闘機眺め始める) |
023 | ルイ | 「ちょっ…シャルル大佐…はぁ、相変わらず自分勝手な…」(ため息つき、近くの整備士に声掛ける) |
024 | シャルル | 「…君とは最後のフライトと洒落こもうか…な?」(そっと呟く) |
025 | ルイ | 「頼んできましたよ。で、わざわざファントロジスから遠いこの地に来てまで何の用事ですか?」 |
026 | シャルル | 「ん?いや、大したことないんだ。今回の任務を最後に軍を退役しようと思ってさ」(しれっと言う) |
027 | ルイ | 「へぇ…軍を退役。大したことな…くないじゃないですかっ!」(吃驚して大声あげる) |
028 | シャルル | 「しーっ、声が大きい。ルイ」 |
029 | ルイ | 「たたた、退役って!一体何事ですか?こんな大事な時に!」 |
030 | シャルル | 「さっき言ったろ?もう戦争は終わり。あとは戦後処理活動に移行するわけさ」 |
031 | ルイ | 「これからじゃないですか!戦後処理の際に進級とか階層が大きく変わるというのに…特にシャルル大佐の場合は貢献してますからニ階級昇進もあり得るんですよ?」(興奮しながら) |
032 | シャルル | 「まぁ、その…何だ?軍辞めたから空飛べなくなるってわけじゃないし?うん」 |
033 | ルイ | 「……シャルル大佐?」(訝しげに見る) |
034 | シャルル | 「別に戦闘機じゃなくてもスピード出る飛行機はいくらでもあってだな…」 |
035 | ルイ | 「あの…シャルル大佐、もしかして…実力を認められてないんじゃ…?」(躊躇いがちに言う) |
036 | シャルル | 「デザインだってカッコい……」(気まずそうに口開けたまま喋るのをやめる) |
037 | ルイ | 「第三師団が活躍すればするほど、あまりよくない噂も耳にします。シャルル大佐はそれを気にされてるんじゃ…」 |
038 | シャルル | 「噂がなんだって…?」(引き攣った笑顔を浮かべる) |
039 | ルイ | 「ロナンバルドだからどうのこうのって…ロナンバルドは誇り高く、賢き民。だから作戦も成功するし…今回だって周りを立てるために…」 |
040 | シャルル | 「…はっ、私がそんなに器用な人間だと思うか?そんな、他人様のことまで考えて軍を辞めるだなんて…」 |
041 | ルイ | 「いや…不器用だからこそ…ですよ」(呟く) |
042 | シャルル | 「少し自由に空を飛ぼうかなって。軍にいちゃ、どっからどこまでしかダメーとか私用に使うなとかさ、制限多いしね」 |
043 | ルイ | 「本当にそれだけですか?」 |
044 | シャルル | 「ん…それ以外理由ないっしょ、この気楽な楽観的思考、しばらく相手したルイならよーく知ってるっしょ」(明るく笑う) |
045 | ルイ | 「えぇ、よーく知ってますよ。シャルル大佐が嘘ついたり、誤魔化したりする時の癖もね」 |
046 | シャルル | 「ぇ…」 |
047 | ルイ | 「自分で気付いてましたか?シャルル大佐、僕に嘘ついたり誤魔化したりする時、左手が震えてるんですよ」(目細める) |
048 | シャルル | 「なっ…」(そっと右手で左手を握りしめ隠す) |
049 | ルイ | 「シャルル大佐の昇進を快く思わない輩のためにシャルル大佐は軍を退役されるんですか?」 |
050 | シャルル | 「そんなことはないっ」(左手を握りしめる) |
051 | ルイ | 「気にしちゃ駄目ですよ…?昔言ったと思いますが、シャルル大佐はシャルル大佐ですもの。種族なんて関係ないですよ」 |
052 | シャルル | 「決めつけと思い込みはよくない癖だぞ、ルイ」 |
053 | ルイ | 「…いえ、今回の件じゃなくてただ呟いただけですよ?僕は」(クスッと笑う) |
054 | シャルル | 「…ふぅ。昔の知人も男を見つけたようだから私も捜そうかな…ってな。そろそろ歳だし…」(頬かきながら) |
055 | ルイ | 「あの人気国民的アイドルのミシェルちゃんも彼氏できたらしいですからね」 |
056 | シャルル | 「明るいニュースの一つや二つは欲しいからな」(遠い目をしながら) |
057 | ルイ | 「アイドルっていつ恋愛するんでしょうね」 |
058 | シャルル | 「軍人もいつ恋愛するんだかねぇー」(ルイを横目で見ながら笑う) |
059 | ルイ | 「し、知りませんよっそんなのっ!」(顔を赤くし、横向く) |
060 | シャルル | 「好きな人の一人や二人できたらちゃんと報告にくるんだぞ?それが部下の務めだからな」 |
061 | ルイ | 「いちいち報告しませんよっ!」 |
062 | シャルル | 「あ、どこまで進んでるのか交際度も詳しくな?」 |
063 | ルイ | 「仕事して下さいっ!」 |
064 | シャルル | 「部下の相談に乗るのも上司の務めだからな」 |
065 | ルイ | 「そんなことシャルル大佐に相談しませんよっ!」 |
066 | シャルル | 「なんだ、つまらん…」(口尖らせながら) |
067 | ルイ | 「全く…シャルル大佐こそ、悩みがあったらいつでも相談に来て下さいよ?上司の話を聞くのも部下の務めですから」 |
068 | シャルル | 「ま、私に相応しい相手は空を飛べる奴だがな」 |
069 | ルイ | 「鳥人ですかっ!」 |
070 | シャルル | 「鳥男はキモそうだからいい…」 |
071 | ルイ | 「そうそう居ませんよ…」 |
072 | シャルル | 「空でデートとか空中散歩とかな…」 |
073 | ルイ | 「空で結婚式挙げる気ですか?」 |
074 | シャルル | 「おぉ、それもいいな。空で結婚式を挙げて、死ぬ時も空で…」 |
075 | ルイ | 「ほんと空がお好きなんですね、シャルル大佐は」 |
076 | シャルル | 「まぁな。人は空から生まれるんだろう?コウノトリが運んでくるとか…」 |
077 | ルイ | 「え…」 |
078 | シャルル | 「早く私の所にもコウノトリが来ないかな」 |
079 | ルイ | 「…ロナンバルドって本当に頭いいんだろうか…」(呟く) |
080 | シャルル | 「さて、邪魔したなっ」 |
081 | ルイ | 「行かれるんですか?」 |
082 | シャルル | 「今夜中にアーゲンハイツに着かないといけないからな」 |
083 | ルイ | 「今夜中って…こんなところで寄り道している場合じゃないじゃないですかっ!」 |
084 | テトラ | 「航空事故調査員の派遣をお願いします」 |
085 | フラン | 「何事だ?」 |
086 | テトラ | 「第七リアナ基地にて戦闘機の爆破事故が発生」 |
087 | フラン | 「…聞いてないぞ、そんな報告」 |
088 | テトラ | 「いえ、起きるんですよ」 |
089 | フラン | 「は?」 |
090 | テトラ | 「シャルル大佐がお亡くなりにね」 |
091 | ルイ | 「そういえば…よくシャルル大佐が話してくれていたカエル君の話…」 |
092 | シャルル | 「ん?」 |
093 | ルイ | 「続きってどうなるんですか?空に憧れたカエル君は…」 |
094 | シャルル | 「あれか…。空に憧れ住みなれた地を離れ、空を目指す旅に出るんだ」 |
095 | ルイ | 「ふむ…」 |
096 | シャルル | 「鳥は空を飛べることから自分も翼を作り、背中に翼をつけて空を飛んだ」 |
097 | ルイ | 「そんなんで飛べたんですか!?」 |
098 | シャルル | 「あぁ、飛べたとも。カエルのくらいの体重だったらな。…空を飛べるようになったカエル君はカメ君に空の深さを知らせに行った」 |
099 | ルイ | 「カメ君はさぞ驚いたでしょうね」 |
100 | シャルル | 「あぁ、驚いた。バカにしていたカエル君が本当に空を飛んで現れたのだからね」 |
101 | ルイ | 「なるほど…飛べてよかったですね。ハッピーエンドで良かったです」 |
102 | シャルル | 「ん、じゃ、また」 |
103 | ルイ | 「はいっ、お気をつけて!」(敬礼 |
104 | シャルル | 「……ハッピーエンド?この話にはまだ続きがあるんだけどな」(呟き、発進させる) |
105 | ルイ | 「空に憧れたカエル…か」 |
106 | シャルル | 「空の深さを教えようと調べに行ったカエル君は…空へと消え、二度とカメ君のもとに現れることはなかった…」(操縦桿を引く) |
ドーーーーンッ(爆発音と共に戦闘機が爆発) | ||
107 | ルイ | 「…シャルル大佐?」(振り返り、爆発を呆然と見つめる) |
108 | テトラ | 「カエルは大人しく井戸の中に住んでいればよかったんだ」 |
109 | フラン | 「井戸の中の蛙ということか…」 |
110 | テトラ | 「ロナンバルドは世に出てくるべきではなかった。空なんて飛べやしない」 |
111 | フラン | 「蛙は地を這う生き物か…」 |
112 | テトラ | 「這いつくばるのがお似合いさ、あんな奴に命令されてたまるか…」 |
113 | フラン | 「井の中の蛙、大海を知らず。…されど空の深さを知る。シャルル、お前はどれほどの自由を知っていた…?」 |
作者のツブヤキ |
ついに『されそら』シリーズが完結致しました。 大変多く知ることわざ『井の中の蛙』からの物語でしたが、意味は「小さな井戸の中にいる蛙は、大きな海などの井戸の外にある世界のことを知らない」 ということから世間知らず、自分の狭い知識に囚われていることを指します。 わざわざここまで書かなくて良かったのではないかと思いますが、何かに突き動かされるように書いていました。 私もテトラの手先なのかっ!?フランがどういう立ち位置なのか未だに分からなかったという。 今回の主犯って誰だったんでしょうね…。 P.S. どうでもいい設定なんですけどシャルルは嘘つくと耳が動くらしく、ルイ君はわざと嘘つきシャルルを騙してました。(台詞047より)誰得情報?www |
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