夢見しあの日 第九話

夢見しあの日 第九話

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :7:5
総セリフ数 113
製作日 2010/5/10〜2010/5/10
概要説明  様々な想いを抱えながら、大蔵大臣邸の前に集結した氷華隊。既に他の団体は集結済みだった。
襲撃はついに開始。事態はクライマックスに…
利用にあたって 利用規約
目安時間
登場キャラ セリフ数 性別 備考
朝霧雫
(あさぎり しずく)
6 氷華隊隊長。男らしく、大雑把なところが多々あり。あずさとは幼少の頃から育ち、慕っている。一人称オレ
天満あずさ
(てんま あずさ)
8 氷華隊副隊長。隊長を慕う忠誠心の強い、頭のよく切れる。氷華隊のまとめ役。
姫宮殊音
(ひめみや ことね)
5 氷華隊奇襲部隊隊長。甘い物には目がなく、部下を使って甘味処を調べている。12歳の小さい元気娘。
川月かりん
(かわつき かりん)
39 氷華隊二番隊長。隊長級では一番女の子らしさがある(?)甘い物同盟を殊音と結んでいる。
斉藤龍太
(さいとう りょうた)
4 夢狼軍リーダー。お人好しな一面を持ち合わせた人物。朝倉とは幼馴染で林とは師弟関係
朝倉賢人
(あさくら けんと)
9 夢狼軍サブリーダー。野心家で、無口。頭脳派らしく、戦略・作戦指揮の一切を担っている。
松林秀次郎
(まつばやし しゅうじろう)
1 斉藤たちに魅かれて入った。まだ12歳ではあるが、四番隊長を任されている。ちょっと生意気
林和樹
(はやし かずき)
28 学問所の先生として、新政府のあり方を説いてきた。志ある斉藤たちの成長を見届けるためについてきた。哲学者
大島大吾
(おおしま だいご)
1 食いものには目がない軍内一の優しい心の持ち主。結構巨体のため、見た目でビビる。
大蔵大臣 5 政治の一切を執り仕切っている大臣。傲慢な面がある。
警官 3 大臣警護のため、待機している警官隊。
隊士 5 女性改革派隊士。






【大蔵大臣の館前】(既に他の団体が整列、突入準備)

001 あずさ 「もう後戻りはできないぞ」
002 殊音 「ばっちりだよー」
003 「これが最後の戦いになるはずだから」
004 かりん 「…うんっ」
005 あずさ 「では、行くぞ…」
006 「氷華隊、見参ッ!!」
007 隊士 「氷華隊も揃ったか。では、突入するぞ」
008 かりん 「…氷華隊、二番隊隊長…川月かりんっ、特攻隊長参るッ!!」(抜刀し、隊士たちと駆け抜ける)
009 警官 「貴様ら、止まれッ」
010 かりん 「フュッ」(躊躇わず斬り捨てる)
011 警官 「うぐぅ…」(崩れ倒れる)
012 かりん 「続けっ!道をつくるぞっ」(隊士たちに指示)
013 あずさ 「…ほぅ、ようやく昔の川月に戻ったか」
014 「仲間を信じてやらなきゃな。…さ、我々も行くか」
015 あずさ 「さ、行くぞっ」
016 殊音 「奇襲部隊、突入―♪」(拳振り上げる)



【館内・大臣の部屋】(大蔵大臣と対面する朝倉。外で夢狼軍メンバー待機)

017 大蔵 「本当に何にも起きないんだろうな」
018 朝倉 「えぇ。ご心配なく」
019 大蔵 「近頃、女共が政府の要人を狙って人斬りをしているそうじゃないか」
020 朝倉 「この館の警備は万全ではないですか、大臣」
021 大蔵 「うむ、そうだな。多数の警官隊に、雇った夢狼軍の貴様らもな」
022 朝倉 「ゆっくりお休みください」
023 大蔵 「高い金払って雇ったんだ、きっちり働けよな、ぐへへ」
024 朝倉 『何が高い金だ…はした金のくせに…』
025 大蔵 「んじゃあ、お言葉に甘えさせてゆっくり休ませてもらうぞ」
026 朝倉 「えぇ…お休み下さい…大蔵大臣殿」(一礼して退室)
027 斉藤 「賢ちゃん、大臣は?」
028 朝倉 「お休みになられた。直に戦場になる、ここは俺に任せて行け」
029 斉藤 「わかった。後は頼んだぞ、賢ちゃん」
030 秀次郎 「はじまったみたいだよ!」
031 「…各員持ち場につきましょう」
032 大島 「了解だす」
033 斉藤 「それじゃ、みんなあとで会おう!」
034 朝倉 「ふっ…」(ニヤリと笑う)
035 「…朝倉君、おかしなことを考えるのはやめなさい」
036 朝倉 「考え過ぎですよ…せんせ…くくく」
037 「……」
038 斉藤 「林さん、行きますよっ」
039 「えぇ…」(朝倉を一睨みし、立ち去る)
040 朝倉 「先生はいつもお正しい…ふふふ」(消え去る林を見つめ笑う)



【館内】(警官隊・夢狼軍と女性団体全面衝突。混乱した戦況)

041 かりん 「はぁぁぁっ!!」
042 あずさ 「我々は必ず自由を勝ち取るっ」
043 「そのためにここまで来たっ、でなきゃ死んでった奴が浮かばれないっ」
044 殊音 「いっけぇー」
045 かりん 「全てに終わりをっ!!」
046 あずさ 「川月ッ」
047 かりん 「はいっ」
048 あずさ 「一階南側を任せた。頼むぞ」
049 かりん 「承知ッ」
050 あずさ 「姫宮、お前は北側だ」
051 殊音 「アイアイサーっ」
052 「二人とも、生きてまた合流するぞ」
053 殊音 かりん 「はいっ」
054 「あずさっ、行くぞっ」



【林の待機部屋前】(かりんの隊、部屋に突入)

055 かりん 「どけぇぇぇぇぇっ」
056 警官 「うぐわぁぁぁ……」
057 かりん 「この部屋かっ」
058 「…やはり来てしまいましたか」(淡々と)
059 かりん 「な…林さん…?」(驚きを隠せない)
060 隊士 「はぁぁぁぁぁぁぁっ」(林に斬りかかろうとする)
061 かりん 「待てッ!!」(隊士制止させる)
062 隊士 「かりん隊長?」
063 かりん 「ウチが相手する。お前たちは他の隊の応援に」
064 隊士 「しかし…」
065 かりん 「これは命令だっ…行けッ!!」
066 隊士 「はっ…どうかご無事で」(戸惑いながら去る)
067 「あれほど言ったのに、あなた様は来てしまった…」
068 かりん 「林さん…何で…」
069 「私は政府に雇われた傭兵たちです。私たちはあなたたちを排斥してきた」
070 かりん 「…嘘。林さんは…」
071 「えぇ…、女性と手を取り、共に歩める政治を夢見ていましたよ」
072 かりん 「あれは嘘だったんですかっ!!」(目に涙をため、吠える)
073 「嘘ではありません…、私の目指す政府はここにありません。ですが、あなたたちのしていることを認めてはいません」
074 かりん 「やめて下さい…」
075 「あなたと私は出逢ってしまった…」
076 かりん 「やめて下さいよ…」
077 「宿命からは逃げられなかったようです…、さぁ…」
078 かりん 「やめてッ言わないでッ!!」(片耳塞ぎ叫ぶ)
079 「刀を抜きなさい…川月さん」
080 かりん 「無理だよ…無理…」
081 「あなたが志した夢はその程度のものだったんですか…。一人の男に踏みにじられるような」
082 かりん 「林さん…」
083 「今まであなたに殺されてきた人は何だったんですか?あなたはただの人殺しですか?」
084 かりん 「違うっ!!」
085 「あなたの敵はここです。憎き政府はここです。刀を向けなさい」
086 かりん 「嫌だよ…嫌です…林さん」
087 「あなたが本気を出さくても…私は……本気で行かせてもらいますよ」
088 かりん 「…林さんと戦えないっ」(泣きだす)
089 「政府に逆らう逆賊め…」(呟き、目を見開くと殺気立たせ、かりんに斬りかかる)
090 かりん 「いやぁっ」(林の太刀を受ける)
091 「川月さん、私をがっかりさせないで下さい」(睨みつけながら)
092 かりん 「やめてよ…退いてよ、林さん…」
093 「あなたの真っ直ぐな心が好きでした。自由をつかみ取ろうという志。それを奪う政府を倒すという信念…」
094 かりん 「…林さんッ」(怒りを込めて)
095 「あなたの生き方が間違っていないというならばぶつけなさいっ!相手しますっ」
096 かりん 「……くっ」(ふっ切れたように、林と戦う)
097 「そうでなくては…」(ふっと笑う)
098 かりん 「はぁぁぁぁぁぁっ」(構える林に一撃を加えようとする)
099 「…お見事です」(微笑み、防御の構えずらす)
100 かりん 「え…?」(林の刀の先端折れ、ざっくり切れ、崩れ倒れる)
101 「がはっ…」
102 かりん 「林さんッ!!嘘…何で…」
103 「私は女性たちは幸せに暮らすべきだと思いますよ。このような争いのない。だから…最後にしてほしいのです。この争いを…」
104 かりん 「何で避けたんですかっ!!」(刀投げ捨て、林を抱え起こす)
105 「これ以上争いたくなかった…からですよ…」(目を細め、微笑む)
106 かりん 「何してるんですか…林さん…」
107 「約束して下さい…川月さん…必ず幸せになると…」
108 かりん 「林さん…、死なないで下さいっ」
109 「争いから離れ、幸せに暮らして…」
110 かりん 「しっかりして下さい、林さん」
111 「幸せな家庭を築いて…笑いの絶えない………」(口元ひくつき、力失う)
112 かりん 「林さんッ、林さんッ!!死なないで下さいっ、林さんッ!!」
113 かりん 「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ」(血に染まった林を抱いたまま泣き叫ぶ)






作者のツブヤキ
 かりんと林さんのワンシーンは随分前から何十回も脳内再生されてました。
林さんの優しさは結局かりんの幸せを選び、自ら死を選んだ。
ここまで来るのに林さんもかなり悩んだんだろうなぁ…なんだか考えさせられますわ

使用報告・リクエスト・感想・コメント応援・随時、受付中! ⇒   掲示板  

(※どの作品からのコメントなのか、URLのfree/○○○.htmlの『数字3桁のみ』の後、続けてコメントを記載して頂けると助かります)









台本一覧へもどる

オリジナルボイドラ劇場へもどる

声物語劇団へもどる

ブログを見る

★☆先月の台本人気ランキング☆★