夢見しあの日 プロローグ

夢見しあの日 プロローグ

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :6:4
総セリフ数 86
製作日 2008/10/28〜2008/10/28
概要説明  時は幕末。改革の道を辿った政府、男性のみが政治を動かす世の中。
女性たちも政治への参政を求めて政府と争う時代。
そんな中、飢えた女性改革派の氷華隊と、飢えた政府の雇われ浪士たちの夢狼軍。
当時流行り始めていた合コンというのをやろうと計画。
利用にあたって 利用規約
目安時間
登場キャラ セリフ数 性別 備考
朝霧雫
(あさぎり しずく)
17 氷華隊隊長。男らしく、大雑把なところが多々あり。あずさとは幼少の頃から育ち、慕っている。一人称オレ
天満あずさ
(てんま あずさ)
12 氷華隊副隊長。隊長を慕う忠誠心の強い、頭のよく切れる。氷華隊のまとめ役。
姫宮殊音
(ひめみや ことね)
9 氷華隊奇襲部隊隊長。甘い物には目がなく、部下を使って甘味処を調べている。12歳の小さい元気娘。
川月かりん
(かわつき かりん)
9 氷華隊二番隊長。隊長級では一番女の子らしさがある(?)甘い物同盟を殊音と結んでいる。
井上政人
(いのうえ まさと)
7 政府高官。女性は家事だけをするべきと古い考えの持ち主。
斉藤龍太
(さいとう りょうた)
9 夢狼軍リーダー。お人好しな一面を持ち合わせた人物。朝倉とは幼馴染で林とは師弟関係
朝倉賢人
(あさくら けんと)
4 夢狼軍サブリーダー。野心家で、無口。頭脳派らしく、戦略・作戦指揮の一切を担っている。
松林秀次郎
(まつばやし しゅうじろう)
8 斉藤たちに魅かれて入った。まだ12歳ではあるが、四番隊長を任されている。ちょっと生意気
林和樹
(はやし かずき)
7 学問所の先生として、新政府のあり方を説いてきた。志ある斉藤たちの成長を見届けるためについてきた。哲学者
大島大吾
(おおしま だいご)
2 食いものには目がない軍内一の優しい心の持ち主。結構巨体のため、見た目でビビる。






【夜の路地裏】(氷華隊が政府の役人数人を取り囲む)

001 あずさ 「待て!」
002 かりん 「政府高官の井上政人であるとみた」
003 井上 「む、何奴だ?」
004 殊音 「女性解放軍、氷華隊」
005 井上 「氷華隊だと?」
006 あずさ 「井上、其方は女性参政について強く反対し、我が同志である女性解放軍らを逆賊と定め、弾圧しているという」
007 井上 「女は政治などに加わらなくてよいだろうが」
008 かりん 「我々は断固抵抗する!」
009 あずさ 「逆賊指定を取り消し、弾圧行為を直ちに止め、女性の地位を認めろ!」
010 井上 「言われてやめるわけがないだろ」
011 「はなから貴様には期待していない」
012 あずさ 「人誅を下す」
チャキ…(一斉に刀を抜く)
013 井上 「む?者共、出合え!出合え!」
014 かりん 「人誅!」(井上の護衛を斬る)
015 「覚悟しな、井上。我々は今の政府を滅ぼす」
016 井上 「そのようなことできるわけないだろ」
017 「大丈夫だ、お前がそれを見ることはない。ここで死ぬのだからな」
018 井上 「な……」
019 「人誅ッ!」(井上を斬る)




【氷華隊本拠地】(重役たちが小さな部屋にて机を囲んで話し合う)

020 あずさ 「さて…隊長、次は誰に人誅を下しますか?」
021 「そうだな…高官はだいぶ襲撃してきた。それなりの打撃は与えているだろ。そろそろ…」
022 殊音 「大臣クラス〜?」
023 かりん 「政府を根本的に動かすにはそうなるもんね」
024 あずさ 「西谷公毅がいいかと」
025 「大蔵大臣か」
026 殊音 「よし、決定だねっ!」
027 かりん 「決定したところで…朝霧隊長、この前の打ち上げの話!」
028 「この前?」
029 殊音 「あー、忘れてるー」
030 「へ?何の話?」
031 かりん 「合コンの予定立てるって言ったでしょー」
032 「オレ言った?」
033 あずさ 「隊長はかなり泥酔していたご様子…記憶にないのも無理はないかと」
034 「やば、何言ったんだろ」(焦り気味)
035 殊音 「『ま、オレの手にかかればそこらの男なんかイチコロで落とせるぜ』って」(口調を真似るようにかっこよく言う感じで)
036 「言った記憶がない…」(頭を抱えながら)
037 殊音 「で、で、『今度お前たちにも分けてあげるわ』って上から目線で、そして合コンの予定立てるって約束したんだよぉ?」
038 あずさ 「私は知りませんよ?グデグデの隊長の介抱で大変だったので……洗濯したばかりの私の袴を汚してくれましたもの」(太字強調するように)
039 かりん 「ウチは明日でもいいよ〜」
040 殊音 「じゃ、明日〜」
041 「いや…」(気まずそうにあずさを見る)
042 あずさ 「私に振らないで頂きたい。隊長が判断するものだ。あーでも、士気を上げる必要もあるかもしれぬな。不満をためておくのも問題行動が起きるかも知れぬしー」(きっぱりと断った後、適当でどうでもいいというような放棄気味な口調で)
043 「それって有無を言わせないんじゃ…」
044 かりん 「かっこよくてー、金持ちがいいな」
045 殊音 「奢ってもらえるような優しい人がいい!」
046 「…はぁ、あずさ。旅籠の東屋(あずまや)で申し込み、お願いね」(面倒そうに言う)
047 あずさ 「隊長が行って下さい」
048 「副隊長が仕切るもんだ」
049 あずさ 「宴会部長は隊長だ」
050 かりん 「二番隊長、川月かりん。見廻り行ってきます」(早々に立ち去る)
051 「これは子供のお使いってことで…」
052 殊音 「殊音、用事思い出した!じゃ、じゃねタイチョっ!」(棒読みでそそくさ立ち去る)
053 あずさ 「いってらっしゃい、隊長」(にこにこで見送る)
054 「はぁ…はいはい…」(大きくため息をつく)




【夢狼軍本拠地】(狭い古い部屋に集まっている)

055 朝倉 「井上政人が西田屋の裏で暗殺されたそうだ」
056 秀次郎 「誰それ?」
057 「政府の高官ですよ。大蔵省の西谷さんと密な関わりがあったとか…」
058 斉藤 「殺ったのは女性解放軍か?賢ちゃん」
059 朝倉 「そう見て間違いないだろう」
060 斉藤 「最近さらに活発してる気がするな」
061 「少々度が過ぎていますね…デモ時はまだよかったのですが…」
062 朝倉 「排斥するしかないな。見廻り回数を増やすべきだ」
063 秀次郎 「夜中かぁ…ねむねむなんだよね…」(嫌そうに)
064 斎藤 「秀次郎は待機していてもいいぞ?まだ子供だもんな」
065 秀次郎 「な、子供扱いしないでよねっ」(頬を膨らませて怒るように)
066 「女性たちの思想が変わりつつあるのかもしれませんね。斎藤君、少し我々は女性を排斥し過ぎなのではないでしょうか?まずは相手を知ることが大事なのかも知れません」
067 斎藤 「敵を知るってことか?」
068 「いえ、何も危険を冒してまで女性解放軍と接触しろというわけではなく、普通の女性などと交流してみてはどうでしょうかとのお話です」
069 秀次郎 「リーダー、合コン!!」
070 斉藤 「合コン…かぁ」
071 大島 「女の子より飯の方がいいだ…」
072 斉藤 「お前は飯があれば何でもいいだろ」
073 秀次郎 「お嫁さんは白い肌の美人さんじゃないとダメだもんねw」
074 大島 「そうだす。ほかほかの温かいのじゃないと」
075 秀次郎 「『ひかりこまち』が候補だもんね」
076 斉藤 「お米かよっ!」
077 秀次郎 「ってことで、リーダーお願いねー」
078 「秀次郎君は別意味でモテそうですものね」
079 斉藤 「賢ちゃんはどう思う?」
080 朝倉 「俺はやらんでいいと思うが。敵は敵でしかない。知ったところでどうするというのだ」
081 「凝り固まった独断と偏見の思想は大変危険ですよ」
082 斉藤 「多数決の世の中だ。反対票1に、賛成票2ならば行かねばならぬだろうよ」
083 秀次郎 「可愛い子とだよ、リーダー」(手を振りながら見送る)
084 斉藤 「選択の余地なしだろ。顔なんて会ってみないとわからんし」
085 「東屋(あずまや)が評判いいらしいそうですよ、よい縁組ができるそうです」
086 斉藤 「じゃ、東屋(あずまや)に行ってくるとするか」





作者のツブヤキ
 始まりました、夢見しあの日。
元々声物語劇団管理下作品だったのですが、保管していたところでどうせ作品にならないだろうってことで、
一般公開用のフリーにすることにしました。
シリーズものなので一回一回の声劇ではやりにくいかもしれませんが、よければどうぞっ

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