シナリオ詳細 | |
掲載元 | 声物語劇団 公式サイト 声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場 |
作者 | 月宮東雲 |
登場キャラ数 | ♂:1♀:1不問:2 |
総セリフ数 | 107 |
製作日 | 2009/11/11〜2009/11/13 |
概要説明 | 冬。ケーキを買って竹人の家に帰るとメールをしてからしばらく帰ってこないあかり。 心配する要素が増える中、不安を紛らわせるためつけたテレビは近所で起きた通り魔事件の放送ばかり。 不安に堪らず、駆け出した竹人の目の前につきつけられた事実は… >>第1話 >>第3話 |
利用にあたって | 利用規約 |
目安時間 |
登場キャラ | セリフ数 | 性別 | 備考 |
武宮 竹人 (たけみや たけと) |
49 | ♂ | 小学の時に父を亡くして母の手で育った高校生。 |
二条 あかり (にじょう あかり) |
6 | ♀ | 武宮家の隣の家に住む薄幸の少女。両親がいつもケンカしていて母親から嫌われている。 |
サギー | 49 | ? | いかにもって本から現れた魔法使い。竹人が開くまで竹人の父親に封印されていた。 |
アナ | 3 | ? | ニュースアナウンサー。性別問わず。 |
001 | サギー | 「正真正銘のアホだな。あんな魔法で5年消費するなんて」 |
002 | 竹人 | 「アホじゃないさ。あんな様子じゃ、あかりが何するかわかったもんじゃないしな」 |
003 | サギー | 「好きな奴なんだろ?勿体なかったぜ」 |
004 | 竹人 | 「明るい元気なあかりの方があんな病んでるのより好きだからな」 |
005 | サギー | 「ほぅ…」 |
006 | 竹人 | 「しばらく落ち着くまで僕の家にいることになったしさ。まともなチャンスは結構何度もあるさ」 |
007 | サギー | 「何度も…ねぇ」 |
008 | 竹人 | 「あ、それとあかりが滞在中、父親が連れ戻しにこないようにしたいんだけど…その魔法って何年消費する?」 |
009 | サギー | 「人の頭をいじることになるから8年くらいか」 |
010 | 竹人 | 「8年か…」 |
011 | サギー | 「あくどいな。ついに化けの皮が剥がれたか。監禁と同じだぜ、家に連れ込んで連れ戻せなくするなんて」 |
012 | 竹人 | 「軟禁だな」 |
013 | サギー | 「似たようなものだろ」 |
014 | 竹人 | 「あかりを危険な目に遭わせられないからさ」 |
015 | サギー | 「超過保護」 |
016 | 竹人 | 「あかりに仕える専属魔法使いだからさ」 |
017 | サギー | 「…専属魔法使いねぇ」 |
018 | 竹人 | 「僕さ、思い出したんだ、10年前のこと」 |
019 | サギー | 「10年前のこと?」 |
020 | 竹人 | 「幼稚園の時にあかりとよく遊んでいて、川原で約束したことがあって…『僕が君のための魔法使いになる』って。それであかりを幸せにするんだって」 |
021 | サギー | 「ほぅ…」 |
022 | 竹人 | 「あの時、『10年間降りかかる不幸から守られるように』って言ってたんだ」 |
023 | サギー | 「10年だったらそろそろ切れるんじゃないか?」 |
024 | 竹人 | 「12月24日。そこでちょうど10年だ」 |
025 | サギー | 「まぁ、お前が魔法使いだったらという仮定ならな。魔法使いでなければただの戯言だ」 |
026 | 竹人 | 「魔法使いだった。その時にはすでにお前と契約していた」 |
027 | サギー | 「お?」 |
028 | 竹人 | 「父親にばれて今の今まで記憶を消されていたし、お前は封印されていた」 |
029 | サギー | 「封印とは聞こえが悪いな。自分の意志で寝てただけだよ」 |
030 | 竹人 | 「いや、封印だった。父親の命をお前が奪った」 |
031 | サギー | 「確かに結構寿命はもらったけどさ。結局自分の選んだ道で死んだんだぞ」 |
032 | 竹人 | 「…死んだお父さんは戻ってこない。今は今だ。…もうすぐ、魔法が切れるとしたらあかりの不幸は並大抵じゃなかったってことだよな」 |
033 | サギー | 「そうだな。はなたれのお前が魔法をかけた御蔭で二条あかりは今日まで生き延びていた」 |
034 | 竹人 | 「…というと」 |
035 | サギー | 「二条あかりはとっくの昔に死んでいるはずだったってことだ」 |
036 | 竹人 | 「じゃあ、魔法が切れたら…」 |
037 | サギー | 「死ぬな、確実に。敷き詰められたレールの終着駅に着いちゃうんだから」 |
038 | 竹人 | 「そろそろ帰ってきてもいい時間なのに…」 |
039 | サギー | 「テレビでも観ながら待てばいいさ」 |
040 | 竹人 | 「…あぁ」 |
041 | アナ | 「今朝未明、雨宮町三丁目の路上で何者かに刃物で刺されたとの通報があり…」 |
042 | 竹人 | 「思いっきり近所じゃん」 |
043 | アナ | 「似たような手口から警視庁は同じ犯人である…」 |
044 | サギー | 「こいつはまだ捕まっていないし、ここらへんに潜んでいるとされる」 |
045 | 竹人 | 「外出は控えた方がいいわけか」 |
046 | アナ | 「無差別ということから通り魔であると…」 |
047 | 竹人 | 「何か引っ掛かる…このニュース…」 |
048 | サギー | 「ここらで忠告を兼ねて言うが、お前残り寿命考えて魔法使ってるか?」 |
049 | 竹人 | 「残り寿命が分からないから特に考えていない」 |
050 | サギー | 「それって結構危険だぜ」 |
051 | 竹人 | 「さあな。今が大事さ…それよりお前って誰かの様子を知ることもできるのか?」 |
052 | サギー | 「まぁな。お前が望んだ願いなんていくらでも叶えられるぜ」 |
053 | 竹人 | 「…ふむ」 |
054 | サギー | 「使うのか?魔法」 |
055 | 竹人 | 「いや。使わない。自分で捜す」 |
056 | サギー | 「間に合うかよ」 |
057 | 竹人 | 「あかりの身に何かあったのか?」 |
058 | サギー | 「さぁ…?」 |
059 | 竹人 | 「使えない魔法使いだな」 |
060 | サギー | 「魔法使いは君なんでね」 |
061 | 竹人 | 「そうやって魔法を使わせて命が消えるのを待ってるんだろ」 |
062 | サギー | 「ただ楽しんでいるだけさ」 |
063 | あかり | 「よし、ケーキも買ったし。早く帰らないと、たけ君たちに心配かけちゃうな」 |
064 | あかり | 「道も真っ暗で…あ、痛ッ…すみません」(人とぶつかる) |
065 | あかり | 「あれ…力が……何こ…れ…」(膝をついて倒れる) |
066 | あかり | 「何で…倒れてる…の?」 |
067 | あかり | 「動け…力が……帰ら…ないと……」 |
068 | あかり | 「心…配………た…け…くん」 |
069 | サギー | 「宛てはあんのか?」 |
070 | 竹人 | 「帰る場所は家しかない。他による場所もないことを考えれば、通学路近辺を捜せば見つかるはず」 |
071 | サギー | 「そんなもんかねぇ…」 |
072 | 竹人 | 「お前の策略にはもうはまらない」 |
073 | サギー | 「ひゅー、愛されてるねぇ俺」 |
074 | 竹人 | 「言ってろ」 |
075 | サギー | 「もしかして魔法使いになったこと後悔しているかい?」 |
076 | 竹人 | 「別に。後悔はしていない。結局自分の意志で好き好んでなったんだ」 |
077 | サギー | 「たとえそのせいで自分の未来を失ったとしても?」 |
078 | 竹人 | 「後悔は全くしないというのは嘘だ。けど、後悔はしたくないね」 |
079 | サギー | 「複雑なこと言うなぁ」 |
080 | 竹人 | 「少しは悩め。人間だけ悩むのは理不尽だから……あかりっ!」 |
081 | サギー | 「あーぁ、見つけちゃった」 |
082 | 竹人 | 「嘘だろ…しっかりしろよっ」 |
083 | サギー | 「君の予感どおり、連続通り魔に刺されたよ」 |
084 | 竹人 | 「そんなっ、すぐ救急車をっ」 |
085 | サギー | 「今日は交通が規制されている。ここまで到着するには30分以上はかかる」 |
086 | 竹人 | 「そんなんじゃ、あかりは死んじゃうだろうがっ」 |
087 | サギー | 「そう。死んじゃう。…二条あかりはここで死ぬ運命なのさ」 |
088 | 竹人 | 「そんなことないっ」 |
089 | サギー | 「さっきも言ったろ。お前が変な魔法をかけたお蔭で二条あかりの寿命は今日まであった。いや、せいでと言った方がいいか」 |
090 | 竹人 | 「ふざけんなっ。命をかけて守ってきた女の子を運命だとか魔法が切れたとかで殺させっかよっ!!」 |
091 | サギー | 「で、どうするって?」 |
092 | 竹人 | 「あかりを助ける」 |
093 | サギー | 「人間の命、運命は安くないぜ?」 |
094 | 竹人 | 「死んだ人間は生き返らせられないんだ。今のうちに助けておかないとっ」 |
095 | サギー | 「ホントにいいんだな?」 |
096 | 竹人 | 「そして命のほかに来ないという救急車も来させる」 |
097 | サギー | 「かるく見積もって30年と3年」 |
098 | 竹人 | 「よし、実行」 |
099 | サギー | 「救急車はさすがにばかじゃねぇか?」 |
100 | 竹人 | 「どうせ命を助けると言ってもすぐに手当しなきゃ間に合わない。早め早めの対処をしないといけないさ」 |
101 | サギー | 「お前には呆れた。楽しむってよりは呆れた」 |
102 | 竹人 | 「呆れられたって、愛想尽かされたって僕は僕だから」 |
103 | サギー | 「…死んで化けんなよ」 |
104 | 竹人 | 「あかりの命を助け、救急車もすぐに来るように!!」 |
105 | サギー | 「33年ねぇ…。もう救急車きやがった…」 |
106 | 竹人 | 「あかりは僕が守る…まもってやる…」 |
107 | サギー | 「貪欲の亡者たちに見せたい魔法仕いの鑑だぜ」 |
作者のツブヤキ |
最初のシナリオ構築の際、このシーンも頭に描いていました。 ただ、街中での人気のない路地裏的な場面を浮かべていただけに通学路に倒れているという変更は 自分の中での結構なイメージ破壊でした。 しかし、ここまで切羽詰った状況になると人は自分の命まで投げ出すようですが・・・ あなたは大事な人にそんなこと、できますか? |
(※どの作品からのコメントなのか、URLのfree/○○○.htmlの『数字3桁のみ』の後、続けてコメントを記載して頂けると助かります) |