君のための魔法仕い3

君のための魔法仕い3

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :3:1不問:1
総セリフ数 115
製作日 2009/11/7〜2009/11/10
概要説明  少しずつ狂い始めた竹人とあかりの関係は急速に接近したのだが…
魔法が切れてきたあかりは本来の究極な不幸少女になってしまう。
自体は最悪な展開に…
>>第1話 >>第2話
利用にあたって 利用規約
目安時間
登場キャラ セリフ数 性別 備考
武宮 竹人
(たけみや たけと)
38 小学の時に父を亡くして母の手で育った高校生。
二条 あかり
(にじょう あかり)
50 武宮家の隣の家に住む薄幸の少女。両親がいつもケンカしていて母親から嫌われている。
サギー 3 いかにもって本から現れた魔法使い。竹人が開くまで竹人の父親に封印されていた。
警官 10 夜間外出の青少年たちの取り締まりの警察官。
二条父 13 あかりの父親。仕事で忙しいせいか、仕事以外は厄介でしかない。妻の自由さにイライラ。






【図書室】(放課後カウンター越しで話す二人)

001 あかり 「たけ君って生まれてこなきゃ良かったって思ったことある?」
002 竹人 「どうしたの、突然」
003 あかり 「ん、たけ君もそう思う時ってあるのかなって」
004 竹人 「誰だってあるんじゃないかな。死にたいって思うこともあるだろうし」
005 あかり 「そっか…」
006 竹人 「何か悩み事?相談にのるよ?力になれるか分からないけど…」
007 あかり 「あ、ううん!だいじょぶっ」
008 竹人 「そっか。無理すんなよ?いつでも頼れって」
009 あかり 「うん。ありがとね」
010 竹人 「困っている人の力になりたいから」
011 あかり 「たけ君ボランティア精神旺盛だもんね」
012 竹人 「人を守るなんて大それたことは言えないから少しでも力になれればなって。できることしなきゃ」
013 あかり 「そうそう、普通女の子って白馬の王子様とかナイト様ってのが好きでしょ?」
014 竹人 「俺が君を守るよ。とか?頼れる男が好きって事でしょ」(セリフキザっぽく)
015 あかり 「私はさ、ナイト様じゃなくて魔法使いに憧れるな」
016 竹人 「魔法使い?」
017 あかり 「変でしょ。美歌にもよく言われるから」
018 竹人 「いや、別に変じゃないけど。何で魔法使いなの?」
019 あかり 「魔法使いの方が色々な力を使って守ってくれそうだもの。ナイトは力だけでだと思うから」
020 竹人 「強さに頼れるっていいと思うけどな」
021 あかり 「魔法使いの方が真の強さを持っていると思うんだ。私は」
022 竹人 「魔法使い…か」
023 あかり 「…でもいないよね。そんなの。魔法使いなんて…お伽話の中だけでしか存在しないよね」
024 竹人 あかりの寂しそうな顔に僕は思わず口を開きたくなった。『僕が魔法使い』だって…



【二条家】(二条父帰宅)

025 あかり 「おかえりなさい」
026 二条父 「ああ」
027 あかり 「ご飯今温めるから。今日ね、病院に行ってきたの。まだお母さん起きなくて…」
028 二条父 「風呂は?」
029 あかり 「沸いてるよ。もうしばらくやってるから慣れてきたね」
030 二条父 「そうだな」
031 あかり 「あのさ…お父さん。あの時、お母さん…私が邪魔だって…お金を使ってる邪魔者だって…。お父さんはどう思ってるの?」
032 二条父 「母さんが邪魔だと思ってるって?まぁ養育費は馬鹿にならないからな」
033 あかり 「養育費…」
034 二条父 「お前が稼いでくればいいんだよ。自分のこと自分でやれば何も言われないだろ」
035 あかり 「でも、バイトだってなかなかなくて…」
036 二条父 「体売って来い」
037 あかり 「え?」
038 二条父 「体売って来いって言ってんだ」
039 あかり 「体売る…って?」
040 二条父 「そこらで電話かければ男なんていくらでもひっかかるだろ。そいつらと寝ろって」
041 あかり 「援助交際…ってこと?」
042 二条父 「すぐ稼げるだろ」
043 あかり 「冗談でしょ…?」
044 二条父 「お前はそれしか価値ないだろ。金稼いで来い。お前にはそれしかない」
045 あかり 「ちょっと待ってよ…嘘でしょ?」
046 二条父 「稼ぐまで帰ってくんな。ここは俺の家だ」
047 あかり 「嘘…」
048 二条父 「ほら、早く出て行け。さっさと行って来い」
049 あかり 「やだよ…何で?」
050 二条父 「自分のこと自分でやれよ。ほら、出てけ」



【深夜近く】(繁華街をあかりが呟きながらフラフラと歩いてる)

051 あかり 「嘘だ…お父さんは酔っ払ってたんだ…」
052 あかり 「…でも私…それしか価値のない人間だったのかな…何のために生まれてきたの…?」
053 警官 「君?」
054 あかり 「邪魔だって…何で?」
055 警官 「ちょっと、君」
056 あかり 「私って何…?」
057 警官 「君、森山第三高等学校の学生だね。こんな時間に何しているんだ」
058 あかり 「何してる…?」
059 警官 「家出かい?お家はどこ?」
060 あかり 「家出…」
061 警官 「学校とお家に連絡するから学生証提示して。未成年の深夜徘徊はよくないことなんだからね」
062 あかり 「お家…」
063 竹人 「あれ?あかり?」(警官とあかり見つける)
064 警官 「君ねー黙っててもわからないよ。交番行こうか?」
065 竹人 「あかりさん、どうしたんですか?」
066 あかり 「たけ…君?」
067 警官 「なんだい、君知り合いかい?」
068 竹人 「何かあったんですか?」
069 警官 「深夜徘徊だよ。君も高校生だよね?夜遊びは…」
070 竹人 「すみません、塾の帰りで…あかりさんが先行っちゃたんで探してたんです」
071 警官 「塾?」
072 竹人 「そのまま真っすぐ家に帰りますから。ご迷惑おかけしてすみませんでしたっ」(あかりの手を握って去る)
073 警官 「君!ちょっと、書類っ…こら、待て!待ちなさいっ」



【竹人の部屋】(あかりを連れ込む)

074 竹人 「あかりさん、あんな遅くにあそこで何してたの?」
075 あかり 「……」(うつむく)
076 竹人 「言いたくないなら無理しなくていい。けど、ほんとに力になれることあったら何でもするよ?」
077 あかり 「たけ君…」
078 竹人 「君の力になりたいから…。この部屋でゆっくりくつろいでいいし」
079 あかり 「…うん」
080 竹人 「寝たかったら僕は廊下に寝るしさ」
081 あかり 「あの…たけ君…」
082 竹人 「ん?」
083 あかり 「私ね…お母さんを……」



【竹人の部屋】(あかりが事情をすべて話す)

084 竹人 「お母さんの件はあかりさんは悪くないって。誤って起きた事故なわけだし、そもそも刃物を取り出しているし…」
085 あかり 「それでも…」
086 竹人 「お父さんもお父さんだしね。親って育て方じゃないと思うんだ」
087 あかり 「それしか私には価値ないんだよ…」
088 竹人 「そんなことないよ。あかりさんはそんなために存在しているんじゃない」
089 あかり 「じゃあ、なんのため?なんのために存在しているの?」
090 竹人 「きっと必要としてくれている人がいるはずだから」
091 あかり 「……」
092 竹人 「そろそろ寝よう。僕は廊下に寝るからさ」
093 あかり 「たけ君。私を抱いて」
094 竹人 「え?」
095 あかり 「私をめちゃめちゃにしてよ」
096 竹人 「ちょっ、何やって…服着てっ」(顔真っ赤にして焦る)
097 あかり 「男でしょ。私を抱いてよ」
098 竹人 「何言ってんだよ、あかりさん。冗談やめてよ」
099 あかり 「本気だよ」
100 竹人 「…僕は廊下で寝るから…」
101 あかり 「ねぇ、してくれないってことはそんなに私に魅力ない?抱く価値もないって言うの?」
102 竹人 「そうじゃないけど…」
103 あかり 「そうじゃないなら何?そうじゃない」
104 サギー 「またとないチャンスだぜ?やっちまいな」
105 竹人 「できないよ…」
106 あかり 「何のために私は生きているの」
107 竹人 「…正気を失っているあかりさんなんて抱けない」
108 あかり 「お母さんを殺そうとした犯罪者だものね」
109 竹人 「疲れてるんだよ、ゆっくり休みなよ。そんな発想おかしいさ」
110 サギー 「好きな子が目の前にいるのにお預けかい?」
111 竹人 「混乱しているl色々あって混乱しているだけなんだ。そんな状態で後々後悔させたくないっ」
112 サギー 「ほぉ…」
113 竹人 「あかりさんを正気に戻すッ」
114 サギー 「正気に戻すだって?正気になんのはお前の頭の方だろうが」
115 竹人 「正気に戻れッ!!」






作者のツブヤキ
 ここらが波のピークですね。
幸せを失いし少女は最大の不幸を被るという。何度も読みたいシーンではないですねw
竹人の活躍に期待していくしかないです。

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