闇鍋奉行

闇鍋奉行

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :2:3
総セリフ数 89
製作日 2009/10/20〜2009/10/20
概要説明  料亭に遊女を呼んで今宵も宴。
贅沢三昧の代官の元に置かれたのが、鍋。
鍋を取り仕切る鍋奉行になり、鼻が高かったのだが…
利用にあたって 利用規約
目安時間
登場キャラ セリフ数 性別 備考
竹山(代官)
(たけやま《だいかん》)
32 代官を務める男。女遊びが好きでちょくちょく高級料理亭で宴会を開く。
さく 13 料亭で奉公している娘。まだ慣れていないためか見てて危なっかしい。
月代
(つくよ)
18 山代太夫。都の華とまで謳われる美しさを持っている。
女将
(おかみ)
15 料亭の若女将。突発的な企画者で、お偉いさんからも人気者。
役人 11 奉行所の役人。代官のお付として行動を共にしている。






【高級料亭】(代官と奉行所の役人が座敷に座る)

001 月代 「山代太夫の月代と申します。本日はよろしゅうお願い致します」(深々とお辞儀)
002 代官 「おぅおぅ。くるしゅうない、くるしゅうない」
003 月代 「近ごろめっきり冷えて参りましたものね」
004 代官 「冬が近付いておるからの。酒で体を温めようぞ」
005 役人 「女将、酒をもてい」
006 代官 「なんじゃとっ!?上様がどこにいらっしゃるのだ!」(慌てて立ち上がりキョどる)
007 役人 「竹山様、女中のことですよ」
008 代官 「なんじゃ…女将か…」
009 月代 「もぅ、お代官様ったら」
010 女将 「お待ち遠様です」
011 代官 「おぅおぅ。待っておったぞ。さささ、注げ注げ」
012 女将 「毎度お越し頂き、ありがとうございます、お代官様」
013 代官 「いつ見ても女将は可愛いの」
014 女将 「あら、お上手ですこと。酒代少々おまけしますわ」
015 役人 「女将、今日はどんなものを出すのだ?」
016 女将 「本日は寒くなってきましたので鍋に致しましょうと思いまして」
017 代官 「ほぅ、鍋か」
018 女将 「ただ今お持ち致します」
019 月代 「鍋奉行はお代官様ですね」
020 代官 「おぅよ、わしに鍋は全部任せな」
021 女将 「おまたせしましたー」
022 役人 「女将、酒追加ね」
023 女将 「はーい」
024 さく 「まだ蓋はお開けにならないで下さいね」
025 代官 「ん?見かけん顔だな」
026 女将 「えぇ、その子は先日から奉公人としてウチで働きはじめた『さく』です」
027 さく 「さくと申します。どうぞよろしくお願い致します」
028 代官 「わしは代官の竹山だ」
029 さく 「お代官様なんですか?わわわっ」
030 代官 「ん?どうした?」
031 さく 「いえ、お偉いさんのお相手だなんて務まるのか心配で…」
032 代官 「ふふふ…堅ぅならんで肩の力を抜け」(さくの肩を揉む)
033 さく 「きゃっ」
034 代官 「ほらほらもっと力抜いてー」
035 月代 「お代官様ぁ、お鍋食べましょう」
036 女将 「失礼しますー。こちら国産黒毛和牛のお肉をお持ちしました」
037 代官 「おっほー、霜降り。いいねーいいねー」
038 さく 「こちら松茸はいりまーす」
039 月代 「お代官様、贅沢ぅ」
040 代官 「どれどれ、この鍋奉行が鍋を捌くとしますかな」
041 女将 「少々お待ちを。お代官様」
042 役人 「む?何だ?女将、何故行灯(あんどん)の日を消す?」
043 代官 「暗くて何も見えないぞー」(わざとらしく)
044 月代 「お代官様の助平」
045 代官 「むほほ、何も見えぬぞー?」
046 月代 「やん…お代官様。おやめくださいまし」
047 女将 「本日の鍋は闇鍋となっております。明かりは一切禁止。暗がりの中、食して頂きます」
048 役人 「闇鍋だと?」
049 女将 「食材は高級食材から何まで。何が入っているかは食べてからの秘密。掟は箸で触れたものは戻してはいけないことですわ」
050 月代 「おやめくださいまし、お代官様ぁ〜」
051 代官 「よいではないか、よいではないかー、はははー」
052 月代 「あ〜れ〜…」
053 役人 「竹山様、闇鍋だそうですよ」
054 代官 「鍋奉行のわしに捌けなん鍋はないっ!」
055 月代 「素敵だわ、お代官様」
056 さく 「では蓋を開けます」
057 女将 「では、具材を入れますねー」
058 代官 「さくとやらもその鍋に入れ。わしが食しちゃる」
059 さく 「え?あの…」
060 代官 「闇鍋だ。何が入れてもいい鍋だ。ぬしがはいれ。美しい娘からいいだしがとれるぞぉ」
061 さく 「あの…ちょっと…竹山様っ!!おやめくださいっ」
062 代官 「よいではないか。ほれほれ」
063 さく 「きゃぁっ」
064 代官 「この着物を入れるか?のほほほ」
065 月代 「お代官様、少々飲み過ぎでございます」
066 役人 「さ、召し上がりましょう」
067 代官 「どれどれ。鍋奉行のわしが、最初に食べなきゃ始まらないからなぁ」
068 月代 「あん…お代官様ぁ、鍋はあちら。箸で触るもの間違ってますわ」
069 代官 「おっと、間違えてしまったか」
070 月代 「いい加減にしないと鼻へし折るぞ、エロオヤジ」
071 代官 「んん?月代ちゃん今なんて…」
072 月代 「鍋はあちら」
073 代官 「んむ、では美味そうなお肉でも…と」
074 さく 「竹山様、どうぞ」
075 代官 「うむ…あぐっ!?はばっはばっ!!がはっ。うぇぇぇ…なんじゃこれっ」
076 月代 「厠(かわや)の下駄…」
077 女将 「闇鍋の定番。食べられないものが必ず入っている」
078 役人 「うへっ、誰だ?足袋なんか入れた奴は」
079 代官 「ふふっふふふっ、恐るべき闇鍋。だが、下駄ごときで屈しる鍋奉行ではないわぁぁっ」
080 月代 「厠の下駄だって知ったらどうなるんだろう…」
081 代官 「ふんっ、この柔らかさ、このもろさ。豆腐だなっ」
082 さく 「あ…それは」
083 代官 「がぱぁっ、不味ッ!何だこの甘さは…このビチョビチョ感」
084 役人 「辛ッ!唐辛子丸々って…唐辛子丸々って…水っ水っ」
085 代官 「この味はもしや、かすていら!?」
086 女将 「さ、お代官様。遠慮せず全部召し上がって下さいね」
087 月代 「鍋奉行は責任を取って鍋を処理しないといけないようですから」
088 さく 「ごゆっくりお召し上がり下さい♪」
089 役人 「闇鍋ぇぇぇぇぇぇぇぇ…」






作者のツブヤキ
 鍋奉行。自分某マンガを読むまで鍋奉行って存じませんでした。
闇鍋の定番は臭い靴下や、サンダルとかですよね(笑)
そういった変なものじゃない場合はケーキとか。しょっぱなクライマックスですよね(爆)
闇鍋は恐いね。

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