シナリオ詳細 | |
掲載元 | 声物語劇団 公式サイト 声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場 |
作者 | 月宮東雲 |
登場キャラ数 | ♂:1♀:1不問:1 |
総セリフ数 | 95 |
製作日 | 2009/4/23〜2009/4/27 |
概要説明 | 突然の土砂降りの中、雨宿りした大樹。 実はその樹にはいわれのある大樹だった。 その大樹の伝説についての物語り。 |
利用にあたって | 利用規約 |
目安時間 | 8分半程度 【〜10分】 |
登場キャラ | セリフ数 | 性別 | 備考 |
カンク | 26 | ♂ | 若き旅人、レラの兄。詮索されることを嫌う。 |
レラ | 30 | ♀ | 幼き旅人、カンクの妹。故郷を離れて旅をしている。好奇心旺盛 |
シュカ | 39 | ? | ラカスカルの樹の物語を語る、旅人(演じる人によって性別を変えて) |
001 | シュカ | 「はぁー…ひどい目にあった。なんだってこんな大雨に…ん?」 |
002 | カンク | 「レラ、もうちょっと頑張るよ!」 |
003 | レラ | 「…うん」(弱々しく) |
004 | シュカ | 「おーい、こっちだ、こっち。旅人さんたち」(大きく手を振りながら合図) |
005 | カンク | 「はぁはぁはぁ…すみません」 |
006 | レラ | 「助かったぁ…」 |
007 | シュカ | 「難儀だったねぇ」 |
008 | カンク | 「大きな樹があって助かりました…まさか晴天で有名なラカスカルの丘で雨が降るなんて…」 |
009 | シュカ | 「丁度ラカスカルの丘も雨季に入ったからね」 |
010 | レラ | 「うき?」 |
011 | シュカ | 「雨が降り続く時期。梅雨ね」 |
012 | カンク | 「雨季なんてあるんですか?」 |
013 | シュカ | 「何も知らないんだね、旅人さんたち」 |
014 | レラ | 「旅人さんなの?」 |
015 | シュカ | 「旅人さん…。まぁ、そんなところだね」 |
016 | カンク | 「ほら、レラ。濡れたもの脱いで」 |
017 | レラ | 「うん」 |
018 | シュカ | 「お二人さんはどこへ行くんだい?」 |
019 | カンク | 「どこだろうね」 |
020 | シュカ | 「行く宛てもない放浪の旅ってわけか」 |
021 | レラ | 「カンク、荷物が…」 |
022 | カンク | 「荷物濡れた?」 |
023 | レラ | 「うん」 |
024 | シュカ | 「二人は兄弟?」 |
025 | カンク | 「旅人同士はお互いに詮索しないのが、ルールじゃない?」 |
026 | シュカ | 「ふぅ…そうだった…すまない」(ため息つく) |
027 | レラ | 「カンク…」 |
028 | カンク | 「何?」 |
029 | レラ | 「寒い…」 |
030 | カンク | 「もっとこっちにおいで」 |
031 | シュカ | 「人里離れて久しくてね…時々、人が恋しくなるんだわ」 |
032 | レラ | 「…うん」 |
033 | カンク | 「…雨宿りができて良かったね」 |
034 | シュカ | 「ラカスカルの樹のお蔭だろうさ」 |
035 | レラ | 「ラカスカルの樹?」 |
036 | シュカ | 「今私たちが雨宿りしているこの大きな樹のことさ」 |
037 | レラ | 「何でラカスカルなの?」 |
038 | カンク | 「ラカスカルの丘の丘名からだろ」 |
039 | シュカ | 「実は逆なんだな。ラカスカルの樹があるからラカスカルの丘という名がついているのさ」 |
040 | レラ | 「へぇーそうなんだー」 |
041 | シュカ | 「私はシュカ。あなたの名前は?」 |
042 | レラ | 「レラ」 |
043 | シュカ | 「そちらは?」 |
044 | カンク | 「カンクだ」 |
045 | シュカ | 「雨が上がるまで、この知識人のお話に付き合う気はないかい」 |
046 | レラ | 「付き合う〜」 |
047 | カンク | 「好きにしてくれ…」 |
048 | シュカ | 「じゃあ、話すよ」 |
049 | レラ | 「うん!」 |
050 | シュカ | 「ラカスカルの樹というのは元々ラカスカルという人の名前からついた名称で…それにも物語があるのさ」 |
051 | シュカ | 「…むかし、ある町に人々から好かれる優しい学者がいました」 |
052 | レラ | 「学者?」 |
053 | カンク | 「勉強している研究者さ」 |
054 | シュカ | 「その学者の専門分野は星占術や天体系だったが、頼まれれば何でも調べてくれる人だった」 |
055 | レラ | 「その人がラカスカルって人だったんだ!」 |
056 | シュカ | 「そう。ラカスカルは優しい学者さん」 |
057 | カンク | 「それから?」 |
058 | シュカ | 「星の観察の依頼を受けて、星のよく見えるこの丘に足を運んだ」 |
059 | レラ | 「うんうん」 |
060 | シュカ | 「ただ時期が悪く、雨季に入ってしまったため、ここらは豪雨となった」 |
061 | カンク | 「それは大変だな…天体観測どころじゃないじゃないか」 |
062 | シュカ | 「ただこの当たりには何もなく、雨風を凌ぐことができなかった。かといって時間がかかるので一度帰宅することもできず、待つことにしたんだ」 |
063 | レラ | 「そのラカスカルさんって一人だったの?」 |
064 | シュカ | 「あぁ、雨の中たった一人。頼まれたことやり遂げるため…ずっと待っていた」 |
065 | レラ | 「なんだか可哀相…」 |
066 | シュカ | 「雨が上がると思っていたんだ…いつしか止むことを信じて…」 |
067 | カンク | 「僕たちのように大きな樹がなかったんだ…」 |
068 | シュカ | 「雨が止むより先にその人は高熱で倒れてしまった。雨を凌ぐことができていればそのようなことはなかっただろうけど」 |
069 | レラ | 「お医者さん呼ばなきゃ!」 |
070 | シュカ | 「近くの町と言ってもかなり離れていたし、既に寝込んで歩けない状態だったんだ」 |
071 | カンク | 「野営だと雨ざらしになるもんな…」 |
072 | シュカ | 「その人はすっかり弱り切って、もうすぐで旅立ってしまうと思った時願ったのは、『自分のように雨で困る人がいないように大樹が生えてくるように…』と願った」 |
073 | レラ | 「具合が悪いのに旅立てるの?」 |
074 | カンク | 「あぁ、第二の冒険さ。僕たちもいつ旅立つか分からない」 |
075 | レラ | 「もう旅しているのにさらにするの?」 |
076 | カンク | 「旅の途中ではつきものだからね」 |
077 | シュカ | 「ラカスカルの亡骸はその後通りかかった旅人に埋められた。数日後、何もなかった丘の頂上に芽が出てきた。新たな生命の誕生が確認されたわけで…」 |
078 | レラ | 「ラカスカルさんだ!」 |
079 | シュカ | 「その人は見ることができなかったが、雨があがった後にはため息が出るほどきれいな虹が出ていたそうだ」 |
080 | レラ | 「見たかっただろうね…その虹」 |
081 | カンク | 「だが、きっとこの地に眠れて幸せだろうな。騒がしくないし、こうして旅人達が訪れる」 |
082 | シュカ | 「そうだな。悪くない…な」 |
083 | レラ | 「ラカスカルさんはずっとここで旅人さんたちを見守っているんだもんね」 |
084 | シュカ | 「おっと、雨が止んだようだ」 |
085 | レラ | 「ね、ね!虹が出てるっ!」 |
086 | カンク | 「確かにきれいだな」 |
087 | シュカ | 「さ、旅立ちの時だ。ラカスカルの雨季は気分屋なんでね、また土砂降られるぞ」 |
088 | カンク | 「そっか、レラ。行こう」 |
089 | レラ | 「うん!」 |
090 | シュカ | 「じゃあ、また会えたらっ」 |
091 | カンク | 「カンクだ。また会えたその折には…」 |
092 | シュカ | 「あいよ、シュカだ」 |
093 | レラ | 「レラなのー!」 |
094 | シュカ | 「またね」 |
095 | カンク | 「さぁ、行こう」 |
作者のツブヤキ |
季節物の作品を書いてみました。 ファンタジーものを描きましたが、これといって感動のできるストーリーになったわけでもなくorz 季節劇団の作品選抜どうしようか…。 さて、今回シュカの正体ですが、自分でも理解しておりません。 誰でも演じられるよう、男と女、どちらの性別でもない口調にして見ました。 人によってはシュカこそがラカスカルだと言われるかもしれません。確かにそう言われればそうな気も…。 とにかく不思議な奴です…。楽しんで演じてみて下さいな |
(※どの作品からのコメントなのか、URLのfree/○○○.htmlの『数字3桁のみ』の後、続けてコメントを記載して頂けると助かります) |