自然のシャワーを浴びて

自然のシャワーを浴びて

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :1:1
総セリフ数 114
製作日 2009/4/10〜2009/4/14
概要説明  水泳大会が控え、個人的に練習していた水嶋。
そこに憧れの峰岸先輩が現われて一緒に練習に付き合ってくれる。
しかし、雨が降って来て…
利用にあたって 利用規約
目安時間 9分程度   【〜10分】
登場キャラ セリフ数 性別 備考
峰岸 大
(みねぎし だい)
52 優しいお兄さん系。魅せる泳ぎをするため人気の高い先輩。
水嶋 綾
(みずしま あや)
62 エースをねらう高校二年生。頑張る努力とやる気は誰にも負けない。






【道路】(土砂降りの雨を浴びている水嶋)

001 水嶋 雨……
002 水嶋 雨は好きだった。再びこの季節が巡ってきたのだと…
003 水嶋 耳を澄ませば聞こえる雨音…私の肌を濡らしていく…
004 水嶋 頬を伝った雨は顎から私の胸へお腹へ…そして消える
005 水嶋 「またこの季節がやってきた…」



【放課後】(プールにて水嶋泳いでいる)

006 水嶋 「…ぷはっ…はぁはぁ、あれ?」(水嶋泳ぎきり水面から手を伸して時計探す)
007 「45秒38」
008 水嶋 「え?」
009 「45秒38だって」
010 水嶋 「峰岸先輩、何で…」
011 「タイムは自分で計るより正確にできるだろ」
012 水嶋 「ありがとうございます」
013 「しかし、熱心だなー、水嶋も。今日部活ないってのに」
014 水嶋 「大会が近いんで、少しでも練習しておかないと」
015 「そう考えられる水嶋が偉い。部員にも見習わせたいぜ」
016 水嶋 「先輩は何でここへ…?」
017 「そこにプールがあるから!…と言ってみる」
018 水嶋 「泳ぎに来たのですか?」
019 「いや、水嶋が頑張ってるのを見に来た」
020 水嶋 「え?」
021 「応援されてる方がなんとなくいいだろ?」
022 水嶋 「集中できなくなりますよ」
023 「本番はもっと観客いるんだぜ?」
024 水嶋 「せめて練習ぐらいは一人でしっかりやりたいですよ」
025 「タイムなんて自分との戦いだ、他人なんて関係ない」
026 水嶋 「先輩がいると集中できなくなるんですよ…」(呟く)
027 「泳ぎ方はなかなかいいな。ただもっと頑張ればタイムはいいのが出るぞ」
028 水嶋 「どうすればいいですか?」
029 「もっと指先を伸して、水を斬るように」
030 水嶋 「こう…ですか?」
031 「角度が悪いな…もっと鋭くだな」
032 水嶋 「まずやってみますね」
033 「そうだな。やって体で覚えろ」
034 水嶋 「はい」
035 「…水嶋、もっと大きく!」
036 水嶋 「はっ…ぷはっ…はっはっ…ぷはっ」(クロールの息継ぎ)
037 「いい調子だ、そうだ。もう少しだ、あと少し。頑張れ頑張れ」
038 水嶋 「ぷはっ…はっ……ぷはぁっ」
039 「よしよしよくやった!水嶋、45秒23だ」
040 水嶋 「やっ…た…?」
041 「こういうのでも積み重ねは大事だからな」
042 水嶋 「先輩、ありがとうございます」
043 「頑張ったのは水嶋さ。ま、本番はまだ先だ、しっかり調整して出よう」
044 水嶋 「はいっ」
045 「しばらくやったらケーキでも食べに行くか?」
046 水嶋 「はいっ…くすくす」(返事後、笑う)
047 「何か変なこと言ったか?」
048 水嶋 「すみません、なんか先輩がケーキを食べてるのを想像したら…」
049 「変か?」
050 水嶋 「男の人が甘いものにパクつくってイメージが想像できなくって」
051 「ま、人の好みなんて何だっていいだろ…お?」
052 水嶋 「雨…」
053 「おい、こりゃ土砂降りになるぜ?雨雲がすごい」
054 水嶋 「午後から降る予定だったもんね」
055 「水嶋早く上がれ、ドバーッってきちゃうぞ?」
056 水嶋 「私好きだよ?天然のシャワーみたいじゃん」
057 「うわう降って来た俺は退避するからなっ」
058 水嶋 「雨に打たれると強くなれる気がする」



【更衣室の外】(着替え終わり帰宅へ)

059 水嶋 「あれ…」
060 「気が済んだか…?」
061 水嶋 「ずっと待っていたんですか?」
062 「傘持ってこないで天然シャワーとか言って風邪引かれても困るしな」
063 水嶋 「身体全体に浴びると気持ちいいんだよ」
064 「紫色の唇にしながら何いってんだよ、ばーか」
065 水嶋 「これから帰宅?」
066 「送って行くわ」
067 水嶋 「ほんとっ?」
068 「ま、女一人ってのも危ないだろうしな」
069 水嶋 「濡れた女ってのがね」
070 「最近マニアック趣味が多いしな。誘拐されるんじゃないか?水嶋かわいいし」
071 水嶋 「峰岸先輩がかわいいって…」
072 「ん?かわいくないのか?」
073 水嶋 「女の子はかわいいって言われると嬉しいんですよ」
074 「褒めるとさらによくなるらしいしな」
075 水嶋 「えへへ…」
076 「家まで送るか?」
077 水嶋 「お願いします」
078 「はぁ…お前は甘え過ぎだ」
079 水嶋 「ごちになります♪」
080 「何もおごれないぞ」
081 水嶋 「じゃあ、先輩をいただきます」
082 「おぃおぃ…」
083 水嶋 「…峰岸先輩」
084 「おわっと…急に止まるな。濡れるだろ」
085 水嶋 「先輩は雨って好きですか?」
086 「飛び込むなら一人でやれよ?そして今はやるなよ」
087 水嶋 「私、好きなんです」
088 「俺は濡れると気分悪くなるからなー…でも濡れたい気分の時はスカッとするよな。嫌いじゃないって感じかな」
089 水嶋 「私…雨以上に峰岸先輩のことが好きです」
090 「それはよかった。好かれるならなんぼでも好かれたいもんだもん」
091 水嶋 「あの、付き合ってくれませんか?」
092 「は?」
093 水嶋 「峰岸先輩のことが好きだから…一緒にいたいんです」
094 「好きってそっちの好き…?」
095 水嶋 「はい」
096 「あー…そっちかぁ」
097 水嶋 「だめ…なんですか?」
098 「だめというかなんというか、大会まで引きずるなよ?」
099 水嶋 「…先輩って付き合っている人いるんですか?」
100 「あぁ、幼なじみの奴とちょっとなー、結構長いんだ」
101 水嶋 「知らなかった…」
102 「話さないからなー恥ずかしいし」
103 水嶋 「先輩のこと何でも知っているつもりだった…」
104 「そりゃ無理だな…知っていたらそれはそれで恐いしな。当たり前だぜ」
105 水嶋 「根本的なことを知らなかったんだ」
106 「そうだなぁ…付き合いたいと思うんだったらまずフリーか確認しないと。間が抜けていたな」
107 水嶋 「答えは…」
108 「悪いが、丁重にお断りさせて頂くな。嫌いとかっていうわけじゃないからこれからも気にせず友達感覚でいていいからな」
109 水嶋 「ありがとうございます…ここまで送って頂き、ありがとうございました!」
110 「あ、おいっ…」
111 水嶋 「…玉砕、しちゃった…」
112 水嶋 やっぱり雨は嫌いになれそうにない
113 水嶋 涙も洗い流してくれるから。…でも、この雨も誰かの涙なのかもしれない
114 水嶋 涙は涙で洗い流して行く…何もかも流してくれるよう…またこの季節が巡りくるまで…






作者のツブヤキ
 最初思っていた作品とだいぶ変わってしまったかもしれません。
この作品書いている途中で何度もデータが飛びましたorz
何度同じ文面を書き直したことか…最後の方は嫌気がさして大幅に変えてしまったので
自分的にはそれほど満足できる作品にはなりませんでした。

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