オリバー洋服店

オリバー洋服店

◇声物語劇団より最新情報


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シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :1:1
総セリフ数 97
製作日 2009/4/7〜2009/4/8
概要説明  小さな洋服店に腕の立つ裁縫屋とそれを支える優しい弟子がいました。
弟子・メフィアは倍も離れたオリバーを師匠と慕い、家事も何でも手助けするいい子でした。
そんな愛弟子にあげたプレゼントとは…
利用にあたって 利用規約
目安時間 7分程度   【〜10分】
登場キャラ セリフ数 性別 備考
オリバー 49 オリバー洋服店店主。38歳でメフィアを慕っているが、こき使っているのではないかと心配。
メフィア 48 オリバーの作り出すドレスとオリバーの人柄に魅せられて弟子入り。家事などを住み込みでしている。






【店内】(客の対応をしているメフィア)

001 メフィア 「はい♪確かに承りました。青のドレスですね」
002 オリバー 「今月はオーダーがやけに多いな…」
003 メフィア 「師匠、青のドレスです」
004 オリバー 「あいよ、型は何号だ?」
005 メフィア 「6号ってとこです」
006 オリバー 「了解だ」
007 メフィア 「師匠、今お茶をいれますから少し休憩されて下さいな」
008 オリバー 「あ?あぁ、お茶ならそこに置いておいてくれ」
009 メフィア 「根詰めてやられると体によくないですよ」
010 オリバー 「…メフィアこそ奥で休んでいればどうだ?私に付き合ってあまり寝ていないではないか」
011 メフィア 「師匠の弟子ですもの。当然です」
012 オリバー 「じゃ、こき使うとするか」
013 メフィア 「どうぞ」
014 オリバー 「冗談だ」
015 メフィア 「できることがあればなんでも言って下さいね」
016 オリバー 「すまない、そこのはさみを取ってもらえるか?」
017 メフィア 「はい、師匠」
018 オリバー 「すまないな、いいように使ってしまって」
019 メフィア 「好きで一緒にいるんですから気にしないで下さい」
020 オリバー 「メフィアはまるで私の手や足のように動いてくれるので助かる」
021 メフィア 「師匠は私がいないとダメですね」
022 オリバー 「そうだな…まるで手や足を失った気分になるのだろうな」
023 メフィア 「でもそれは大袈裟ですよ、師匠。師匠には素晴らしい服を作り出す手を持っているんですから」
024 オリバー 「買いかぶり過ぎだ」
025 メフィア 「弟子入りしたからには自慢の弟子にして下さいよ」
026 オリバー 「すまないが、サイズを測らせてもらえるか?」
027 メフィア 「いいですよ下ですか?」
028 オリバー 「ドレスなんだ、上下を頼む」
029 メフィア 「はいはい、了解です」
030 オリバー 「んじゃ、測るぞ」
031 メフィア 「いつも思うんですけど師匠。いちいち言わなくていいですよ?言われると緊張しちゃいます」
032 オリバー 「突然ってのも妙じゃないか」
033 メフィア 「仕事なんですから気にしないでやっちゃって下さいよ」
034 オリバー 「そう割り切るな、私が人形を買えば済む話なのにわざわざメフィアを人形替わりにしてしまっているのだから」
035 メフィア 「私は人形の替わりに扱われているなんて思ってませんからいいですよ」
036 オリバー 「…少し腕をあげてくれるか?」
037 メフィア 「あ、はい。こうですか?」
038 オリバー 「うむ」
039 メフィア 「…あ、師匠。私がモデルなんかで良かったんですか?お客様とサイズ違くないですか?」
040 オリバー 「いや、大丈夫だ」
041 メフィア 「まぁ…多少だったら師匠の腕にかかれば修正できるとは思いますけど…」
042 オリバー 「……メフィア」
043 メフィア 「なんですか?師匠」
044 オリバー 「メフィアはなぜこんな私の元にいるんだ?」
045 メフィア 「なぜって、師匠の『弟子』ですから」
046 オリバー 「いや、私のどこがいいのだ?歳だって倍近く離れているし…」
047 メフィア 「倍近くじゃなくて『倍』ですよ♪」
048 オリバー 「いや、うん…まぁ」
049 メフィア 「どこがいい…っかぁ。師匠の何でも好きだからなぁ」
050 オリバー 「抽象的だな…」
051 メフィア 「師匠は師匠だから」
052 オリバー 「…辞めたくなったら辞めていいからな」
053 メフィア 「突然どうしたんですか?らしくないですよ」
054 オリバー 「いや、よく考えると、メフィアをこき使っていた気がしてな」
055 メフィア 「よく考えないと分からないんですか…」
056 オリバー 「まぁ、うん、そういうことだ」
057 メフィア 「私が辞めたら師匠、すんごい困りますものね。私がやらなきゃ下着の位置も分からないでしょ」
058 オリバー 「…おっしゃる通りで…」
059 メフィア 「大体私が好きで師匠の側にいるんですからいいじゃないですか」
060 オリバー 「迷惑をかけるな…」
061 メフィア 「師匠は私がいないとダメなんですから」
062 オリバー 「あぁ…今後とも頼む…」
063 メフィア 「いつか、弟子じゃなくて女として見て欲しいです…」(呟く)
064 オリバー 「ん?」
065 メフィア 「師匠に作ってもらえるお客さんたちって幸せ者ですね」
066 オリバー 「そうでもないさ」
067 メフィア 「羨しいですよ」
068 オリバー 「メフィアの好きな色は青だったか?」
069 メフィア 「空のような澄んだ青が好きですよ、師匠の目のような」
070 オリバー 「…ふむ。ありがとう。もう上着ていいぞ」
071 メフィア 「これから寸法合わせですか?」
072 オリバー 「あぁ、すぐに仕上げるさ」
073 メフィア 「無理されないで下さいね」
074 オリバー 「…あぁ」



【翌日】(オリバー夜通し製作)

075 オリバー 「できたぞ…」
076 メフィア 「ん…いけない…寝ちゃってた…」
077 オリバー 「ほら」
078 メフィア 「わぁ…きれいな空色ドレスですねー」
079 オリバー 「どうだ、出来は」
080 メフィア 「素敵です。これを着る人が羨ましいぐらいで…」
081 オリバー 「じゃあ、おまえは最高に幸せ者だな」
082 メフィア 「え?」
083 オリバー 「これはお前のために作ったんだ」
084 メフィア 「え?え?」
085 オリバー 「…まぁ、何だその…この服で結婚式に出ないか…?」
086 メフィア 「結婚式!?」
087 オリバー 「いや、嫌ならいいんだ。受け取ってくれるだけでも…と」
088 メフィア 「師匠…」
089 オリバー 「メフィアによく似合うと思うんだ」
090 メフィア 「ありがとうございますっ師匠ッ」
091 オリバー 「私の服ができあがったら式を挙げよう」
092 メフィア 「手伝います!!」
093 オリバー 「俄然やる気を出したな…」
094 メフィア 「今日明日にでも仕上げちゃいましょう!!」
095 オリバー 「おいおい…少し休ませてくれ」
096 メフィア 「ほらほら早く!」
097 オリバー 「いつかこき使う側の立場が逆転しそうで恐いな…」






作者のツブヤキ
 久しぶりに一般の台本を書いた気がします。
しばらく忙しかったですからねー。
季節劇団もギリギリというほどで、全然更新されていないですし。
この洋服屋の二人。仲のいい二人を書きたくなり、書いてみました。
書いているうちに師弟関係が書きたくなったので書きました。

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