されど空の深さを知る

されど空の深さを知る

◇声物語劇団より最新情報


シナリオ詳細
掲載元 声物語劇団 公式サイト
声物語劇団 オリジナルボイドラ劇場
作者 月宮東雲
登場キャラ数 :1:1
総セリフ数 90
製作日 2008/11/25〜2008/11/26
概要説明  前線基地では敵国の戦闘機を撃墜する任務を任されていた。
司令官のシャルルは生まれもって高い思考能力を持つロナンバルドという種族であり、一般の人々からは不公平と疎まれていた。
ある時さりげなく部下のルイへと打ち明ける。
シャルルの思ったことは……
利用にあたって 利用規約
目安時間 7分程度   【〜10分】
登場キャラ セリフ数 性別 備考
シャルル 47 高い知能により司令官に任命された。自分の種族にコンプレックスを持っている
ルイ 43 シャルルの部下。真面目な性格でシャルルを支える。シャルルのよき理解者。






【前線航空基地】(停戦中でいつ攻めてくるか分からない状況下)

001 シャルル 「よぉーし、絶好の交戦日和だなー」(雨戸を開きながら)
002 ルイ 「なに物騒なこと言ってるんですか…」
003 シャルル 「空が青い。ルイ、上に行こうか」
004 ルイ 「シャルル司令官、仕事してください…」
005 シャルル 「仕事って?」
006 ルイ 「戦況の報告書や通信兵に対する返信や激励、部下たちに士気高揚のための激励やねぎらいの言葉など…」
007 シャルル 「あぁ。あんな紙っきれ何の役に立つの?」
008 ルイ 「紙っきれって…伝えることに意味があるんですよ?」
009 シャルル 「勝つか負けるかって話でしょ?そんなの首都まで攻められれば負けてんだし、来なければ勝ってるっての!察しろ」
010 ルイ 「どんだけアバウトなんですか…」
011 シャルル 「で?ねぎらいの言葉などだっけ?」
012 ルイ 「えぇ、まぁ。上司の励ましって嬉しいものですから」
013 シャルル 「いつもゴクロウサマ」(棒読み)
014 ルイ 「なんだって棒読みなんですか!?」
015 シャルル 「はい、言ったよ。これで満足?」
016 ルイ 「ちょっ、バカにしてんですかっ」
017 シャルル 「言葉だけじゃ足りないの?」
018 ルイ 「そうじゃなくて…っ」(息呑む)
019 シャルル 「なでなで、いつもご苦労様〜」
020 ルイ 「僕は子供ですかっ」(恥ずかしいのを隠すため怒鳴る)
021 シャルル 「ん?嬉しくない?なでなで〜って」
022 ルイ 「もぅっ恥ずかしいからやめてくださいっ!」(手払いのける)
023 シャルル 「士気上がった?」
024 ルイ 「あがるわけ…あがるわけ…あがりましたよ……」(じっと見られているのに気付き言い換える)
025 シャルル 「OK」
026 ルイ 「ですが、これ兵士の一人一人にやるつもりなんですか?」
027 シャルル 「何?違うことしたいの?」
028 ルイ 「誤解するようなこと言わないでくださいっ」
029 シャルル 「え…何考えたの」(軽蔑するように)
030 ルイ 「ちょ、そこだけドン引きしないでくださいよ」
031 シャルル 「……」(軽蔑の目)
032 ルイ 「何ですかそんの目は…視線が痛いのでその目はやめてください、穴があきそうです」
033 シャルル 「ま、いいや。上行こう上」
034 ルイ 「ちょ、お待ちくださいっ!被弾したらどうするんですかっ!?」(シャルルのあとを追う)



【屋上飛行場】(滑走路に戦闘機がずらりと並んでいる)

035 ルイ 「シャルル司令官、もう少し行動を謹んでください!」
036 シャルル 「敵がきたら物陰に隠れればいいよ」
037 ルイ 「戦闘機が爆破するでしょうが!」
038 シャルル 「ルイはうるさいなぁ〜」(迷惑そうに)
039 ルイ 「嫌われても言いますよ、あなたは我々の上司なんですから」
040 シャルル 「よっこらせー」(滑走路に仰向けに寝る)
041 ルイ 「シャルル司令官ッ!」(呆れたように)
042 シャルル 「空がきれいやわー」
043 ルイ 「その空から敵機がきたらどうするんですか…」
044 シャルル 「ルイが撃破してくれるよ」
045 ルイ 「他人任せですかっ!何ですか、僕の目からビームが出るとでも言うんですか」
046 シャルル 「え、ビーム出るの?」
047 ルイ 「出ませんよっ!」
048 シャルル 「残念」
049 ルイ 「残念なのは頭だけにしてください」
050 シャルル 「………」
051 ルイ 「ん?どうされました?もしかしてお怒りですか?」
052 シャルル 「……ん、ちょっとね」
053 ルイ 「僕はいつ敵が現われるか…」
054 シャルル 「ルイ、私ってばおかしい?」
055 ルイ 「思考がですか?」
056 シャルル 「やっぱりおかしいと思うよね。蒼き瞳のロナンバルド」
057 ルイ 「その尖った耳のことですか?」
058 シャルル 「賢き少数民族。ロナンバルドの特徴でこの地位にいるのだもの」
059 ルイ 「僕はいいと思いますよ。民族関係ないです」
060 シャルル 「きっと部下たちの中でも面白くないと思っている者がいると思う」
061 ルイ 「思いたい奴は思わせていればいいですよ。そんなこと気にしている人間は器の小さい奴なんですから」
062 シャルル 「でも…」
063 ルイ 「それこそまさしく空を眺めて自分のちっぽけさを感じてください」
064 シャルル 「空…」
065 ルイ 「この広い空を眺めているとどれだけ自分が小さいものなのか。そんなシャルル司令官を見て太陽や月が笑いますよ?」
066 シャルル 「…蛙君よ蛙君。君はどうしてこんな狭いところに住んでいるんだい?」(少し声色変えて)
067 シャルル 「何を言っているんだい?亀君。僕の家はこんなに広いよ。こんなに素敵な家はここのほかにないよ」
068 シャルル 「ほぇ?僕の住んでいるところの方が数百倍広いよ。大海だけど」
069 シャルル 「大海だって?」
070 シャルル 「そうだとも。上には…」
071 ルイ 「上には青い青いどこまでも続く空にその下に青々と広がる海。僕はこんな狭いところじゃ暮らせないよ」(シャルルの台詞途中から入る)
072 シャルル 「ここが狭いだって?」
073 ルイ 「今度遊びにおいで。お邪魔したね」
074 シャルル 「大海かーどんな素敵なところなんだろう…」
075 ルイ 「…世間知らずの蛙ですか」
076 シャルル 「井の中の蛙、大海知らず…井戸の中に住む蛙君は井戸より広い世界を知らないんだ。そして大海を聞いてそれに憧れた」
077 ルイ 「何かの書物に書かれていましたね」
078 シャルル 「されど空の深さを知る」
079 ルイ 「空の深さ?」
080 シャルル 「井戸の上を眺めるとそこには空が広がり、空の広さは知っていた。それは手の届かないものだとも」
081 ルイ 「あれ?そんなのあるんですか?」
082 シャルル 「世間知らずではあるが、自由だけは知っていたというお話」
083 ルイ 「へぇ…」
084 シャルル 「ま、何でもいいや!空見てるとどうでもよくなった!」
085 ルイ 「その調子ですっ。シャルル司令官が意気消沈してますと我々までショボンとしますからね」
086 シャルル 「ルイも元気になるのを手伝ってよ」
087 ルイ 「…はぁ。うわっ!シャルル司令官!避けてくださいッ!!」(敵機接近、二人へ威嚇射撃)
088 シャルル 「ほぅ…その喧嘩買った!!…こほん。全軍に告ぐっ!敵国の襲撃、迎撃する。総員、配置につけ!」
089 ルイ 「…戦闘開始ですね」
090 シャルル 「全軍突撃ッ!!」







作者のツブヤキ
 ジャンルは何になるのだろう。悩みどころはそことなります。
司令官と部下、コンプレックス、空というものを主題で書きました。
こういう作品は需要あるのかな…

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